ことし7月、札幌市で行われた安倍総理大臣の街頭演説にやじを飛ばしたあと警察官に腕などをつかまれ移動させられたとして、30代の男性が特別公務員暴行陵虐などの疑いで警察官7人を刑事告訴しました。また、男性は管理者である道に対し、損害賠償を求める訴えも起こしました。

札幌市の31歳の男性は、ことし7月にあった参議院選挙の期間中、安倍総理大臣が市内で街頭演説をした際に「安倍辞めろ」などとやじを飛ばしたところ、警備にあたっていた警察官に腕などをつかまれて離れた場所へ移動させられたということです。

これについて男性は、やじは違法ではないのに不当に体を拘束されたなどとして当時対応した氏名不詳の警察官7人を特別公務員暴行陵虐と職権乱用の疑いで3日、札幌地方検察庁に告訴しました。

また、精神的、肉体的な苦痛を受けたとして、管理者である道を相手取り330万円の損害賠償を求める訴えも起こしました。

このあとの会見で、男性は「警察による排除をこのままにしていたら言論の萎縮を招いてしまう。やじを飛ばす権利はあるんだということを確認したい」と訴えました。

■道警「コメントしかねる」

これについて北海道警察本部は「告訴されたという事実関係を承知していないのでコメントしかねる」としています。

■北海道「コメントできない」

民事裁判を起こされた被告の北海道は「訴状を確認していないのでコメントできない」としています。

NHKニュース
2019年12月3日 17時52分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191203/amp/k10012200681000.html