安倍晋三首相が15日、「桜を見る会」について首相官邸で記者団に語った要旨は次の通り。

 桜を見る会の前日に行われた夕食会について、さまざまな報道があったので、事務所から詳細についてきょう報告を受けた。夕食会を含めて旅費、宿泊費など全ての費用は参加者の自己負担で支払われている。安倍事務所、安倍晋三後援会としての収入・支出は一切ない。

 旅費、宿泊費は参加者がそれぞれ旅行代理店に支払い、夕食会費用は会場入り口の受付にて安倍事務所職員が1人5000円を集金し、ホテル名義の領収書をその場で手交し、受け付け終了後に集金した全ての現金をホテル側に渡すという形で支払いがなされた。
 夕食会の価格設定が安過ぎるのではないかとの指摘がある。参加者1人5000円という会費は、大多数が当該ホテルの宿泊者との事情などを踏まえ、ホテル側が設定した価格だとの報告を受けている。
 ―桜を見る会に多くの地元有権者を招待していたとの報道がある。
 首相、副総理、官房長官、官房副長官が推薦する。長年の慣行で行われてきたが、年数を経るごとにだんだん人数が多くなってきたこともあり、そのことは反省しなければならない。
 ―野党側は国会で説明すべきだと主張している。
 国会のことだから国会が決めることだ。国会から求められれば、政府として説明責任を果たすのは当然だ。
 ―このタイミングで説明した理由は。
 ちゃんと話をした方がいいと考えたからだ。
 ―夕食会は後援会活動との認識か。
 広い意味で言えば後援会活動だろうと思う。
 ―収支報告書への記載は必要ないか。
 政治資金規正法上、収支が発生して初めて記入の義務が生じる。交通費、宿泊費などは直接代理店に支払っていれば後援会に収支は発生しない。前夜祭(夕食会)もお金をそのままホテルに渡していれば収支は発生しない。政治資金規正法上の違反には全く当たらない。
 ―事務所がツアーを企画していたことは把握していたか。
 それは知っていた。

時事通信
2019年11月15日21時00分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019111501209&;g=pol