北方四島ビザなし交流で国後島を訪問中、北方領土を取り戻す手段として戦争に言及した丸山穂高衆院議員(大阪19区)の発言について、丸山議員が発言時に所属していた日本維新の会の松井一郎代表(大阪市長)は2日、北方四島交流北海道推進委員会(札幌市中央区)の事務所を訪れ、元島民らに謝罪した。

 元島民側は大塚小彌太・訪問団長らが対応した。松井代表によると、謝罪を受けた大塚団長は「国会議員があのような発言をすることに対して、たいへんショックを受けた」と発言した。「(返還に向けた)道筋を国に作ってもらうことが島民みんなの思いだ。与野党を問わず、そこに寄り添って行動してほしい」と応じたという。

 謝罪後に報道陣の取材に応じた松井代表は「党に所属していた議員が、島民のみなさんを傷つける発言と行動をしたことに対して、党の代表としてたいへん申し訳なく思い、謝罪をさせていただいた」とした。

 丸山議員は5月11日夜、国後島の「友好の家」で、大塚団長に「戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」などと発言。批判を受けて離党届を提出したが、日本維新の会はこれを受理せず、除名処分にした。事実関係の確認のために出席を求められている国会を、体調不良を理由に欠席している。(田之畑仁)

朝日新聞
2019年6月2日18時7分
https://www.asahi.com/articles/ASM6253BCM62IIPE00V.html