「経済政策を良く見せようとして統計を変えたことはない」――。18日の衆院集中審議で、野党から“アベノミクス偽装”を追及され、こう強弁した安倍首相。不正統計問題の責任を官僚に押し付け、頬かむりしているが、そうはいかない。また新たな疑惑が浮上したからだ。

 アベノミクス偽装を巡る大きな問題が、「GDPカサ上げ」疑惑である。立憲民主の小川淳也議員は集中審議で、この疑惑を改めて追及。安倍首相が2015年9月にブチ上げた「GDP600兆円」の達成をアシストするかのように、GDP関連の統計が見直されたことを指摘した。

 小川議員の調べによると、安倍首相が政権に返り咲いた直後の13年以降、全56件の基幹統計のうち53件もの統計の取り方が見直された。うちGDP関連は38件に上り、10件は統計委員会で審議されず、勝手に見直しを決めたというから驚きだ。

2につづく

日刊ゲンダイ
2019/02/19
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