首相官邸が菅義偉官房長官の記者会見で事実に基づかない質問をしたと東京新聞記者を批判し、「正確な事実を踏まえた質問」を記者クラブに文書で要請した問題をめぐり、12日の衆院予算委員会で野党議員から「報道への干渉だ」と非難する声が上がった。

 東京新聞記者は昨年12月26日の会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先海域への土砂投入で「赤土が広がっている」と指摘。官邸側は同28日に記者クラブに「汚濁が広がっているかのような表現は適切ではない」と文書で通告した。

 国民民主党の奥野総一郎氏は「全く事実誤認と言い切れるか。取材を封じることは知る権利を封じることだ」と述べ、文書の撤回を要求。菅氏は「(東京新聞の質問は)決め打ちだ」とし、「事実に基づかない質問は誤った事実認識を拡散させる恐れがある」と要請の正当性を強調した。

時事通信社
2019年02月12日18時13分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019021201035&;g=pol