宮内庁は21日付で、皇太子さまの新天皇即位に伴う皇室行事「大嘗祭」の費用が27億1900万円と、前回より4億7000万円増加すると発表した。大嘗宮の規模を縮小するなど経費を節減したものの、人件費や材料費が大幅に上昇したことが理由。2019年度予算案では、うち18億6600万円を計上した。

 費用の大半を占める大嘗宮の設営関係費は解体費も含め19億700万円で、前回(14億5300万円)から31%増となった。消費税が前回の3%から引き上げられたことや、関連する職種の人件費が1.3〜1.8倍と大幅に上昇したため。宮内庁は前回と同様の規模、資材では設営費に約25億円掛かると試算。規模を前回の8割弱に縮小し、主要三殿の屋根材を変更するなどして6億円程度削減したとしている。

 大嘗祭後に開かれる祝宴「大饗の儀」の費用は2億5800万円と、前回の3億4700万円から減少した。900人余りを招いて3回行われた前回に比べ、招待者を700人、回数を2回に絞ったことなどが要因。これらを含む皇位継承に伴う皇室費の儀式関係費の総額は37億8400万円で、前回の26億6200万円から42%増加した。

時事通信社
2018年12月21日10時31分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018122105060&;g=soc