公文書改ざんは何が問題なのか? 例えば学校の先生が…

財務省による公文書の改ざん(書き換え)が、大問題になっている。「民主主義の根幹が揺らぐ」とまでいわれるのは、なぜだろう。毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』に掲載された、朝日新聞論説委員・内田晃さんの解説を紹介しよう。


 想像してほしい。

 学校で先生が生徒の成績の記録をこっそり書き換える。そのうその記録をもとにつくった調査書などを、生徒が受験する学校に提出する。しかも、何人もの先生が協力していた――。

 もしそんなことが起きたら、学校を信じられなくなるのではないか。

 国の予算や財産の管理を担う財務省で、実際にそんなことが起きていたのだ。

 財務省は、「森友学園」と国有地を取引した際の公文書を、大幅に改ざんしていた。朝日新聞が3月初旬に報じ、財務省も認めた。

 森友学園については、国有地が格安で売却されたことが昨年2月上旬に明るみに出た。学園が開校を予定していた小学校の名誉校長には、安倍晋三首相の妻昭恵氏が就いていた。野党は「学園を特別扱いしたのではないか」と国会で政府を追及したが、政府は否定してきた。

 財務省が学園と取引したのは、2015〜16年。このときに作られた公文書には、「特例的な内容」「本件の特殊性」などと、学園への特別扱いをうかがわせるような記載があった。昭恵氏や複数の政治家の名前も記されていた。財務省は昨年2月下旬以降、公文書からこれらの記載をことごとく削除した。

 公務員が、仕事で作成した公文書を都合よく改ざんする。そんなことがまかり通れば、誰も行政を信じられなくなる。

 改ざんされた公文書は、国会で森友問題の事実関係をただすために、与野党が提出を求めたものでもあった。三権分立に基づく国会による行政の監視機能がないがしろにされ、この1年余りの国会審議の意味をおとしめた。

 公文書が適正に保管されなければ、行政の政策決定が正しかったのかどうか、国民が判断する材料も失われる。改ざんは国民の知る権利を侵す行為でもある。

 改ざん当時の財務省理財局長で、国会で経緯などを説明してきた佐川宣寿氏は3月上旬に国税庁長官を辞任した。だが、改ざんに誰が関わったのか、何のためだったのかなど疑念は尽きない。政治の信頼回復のため、真相の徹底解明が不可欠だ。(朝日新聞論説委員・内田晃)


AERA
2018/5/5 07:00
https://dot.asahi.com/aera/2018042800021.html


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