加計学園問題をめぐり衆参両院の予算委員会で10日に行われた参考人招致は、
柳瀬唯夫元首相秘書官と学園関係者との面会の回数や状況が焦点となった。
ただ、獣医学部新設に関する本質的な議論は一向に深まらず、主要野党は「加計ありき」の連呼に終始した。

 衆院予算委員会で野党のトップバッターとして質問した立憲民主党の長妻昭代表代行は、矢継ぎ早にまくし立てた。

 「加計学園関係者とゴルフはしたか」

 「ゴルフの代金はどなたが払ったか」

 「おごりなのか? それちょっと重要なんで…」

 立憲民主、国民民主両党をはじめとする主要野党の議員の多くは、学園関係者との面会に関する質問に力点を置いた。

 安倍晋三首相と学園の加計孝太郎理事長との友人関係に少なからぬ国民は疑義を抱いている。
面会の経緯を明らかにして「えこひいき」(長妻氏)の有無を検証したかったようだ。

 しかし、そもそも獣医学部新設がなぜ困難だったかという事柄の本質に、大半の野党議員は正面から触れようとしなかった。

 獣医学部新設に高いハードルを課したいわゆる「石破4条件」は、獣医学部増設に反対する日本獣医師会の意向を反映したものだ。
新設が最終的に加計学園1校に絞られたのも、獣医師会側が「1カ所1校」とするよう求めた結果だった。

http://www.iza.ne.jp/kiji/politics/news/180510/plt18051022470048-n2.html
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