約20分に及ぶ囲み取材のうち、じつに2分50秒も費やして、総選挙の争点にもなっていない軽減税率への批判を展開した。
そこにいた10人ほどの記者たちは、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしていた。

「こう言ってもだいたい翌日の新聞には載っていない。でも、これは全国遊説でも言おうと思っています」

以前よりも強い言葉でマスメディアを批判した。

「私が言っても(軽減税率については)書いてくれるところはほとんどない。都合が悪いから。
これを言って報じてくれるテレビもない。これが『フェイクニュース』というものです。ネットニュースにはガンガン報じてもらいたい」

筆者は進次郎の取材を続けて8年近くなるが、彼ほど新聞好きの政治家は見たことがない
。全国紙、スポーツ紙、地方紙、業界紙など、じつに10紙以上を紙で購入し、毎朝、隅から隅まで読んでいる。

かたや新聞も、進次郎が妙案を打ち出せば、大の付く編集委員が出てきて紙面で特集を組み、
社が協賛するイベントに引っ張り出しては賛美を繰り返す。きょうび、安倍晋三と最も距離のある朝日新聞は、
小泉進次郎を抱きしめる「最大の応援団」と言っていい。

無論、進次郎は新聞を敵視しているわけではない。ならば、なぜいま軽減税率を槍玉に挙げるのか。

そこで浮上してくるのは、「公明党」の存在である。公明党は「聖教新聞」や「公明新聞」を熱心に購読している支持者を擁している。

そもそも、軽減税率見直し論は進次郎の父・純一郎の持論だ。少し長いが、以前、父が筆者の取材に応じた際に語った言葉を引用したい。

「あれ、軽減税率なんて、高所得者対策なんだ。公明党は必死でやっているけど、最悪だよ。
食料を非課税にするにしても範囲を決めるのも大変。どうやって食料を区別するの、何を軽減するの。
消費者にとっては複雑だぜ。牛肉一つ取ったって、安いのと高いのと、差がすごいでしょう。低所得者は高級品食べないよ。
うまい食料に一番金使うのは富裕層。彼らに軽減税率を設けてあげてどうするの。

しかも軽減税率は税の原則から外れている。導入されたら、簡素な税制から複雑な税制になるんですよ。
どの政党も簡素な税制を求めているのにもかかわらず、だよ」(拙著『小泉純一郎独白』より)

2年前、政界引退後初めてのロングインタビューに応じた純一郎は、この話題になったとたんに多弁になった。
元大蔵族は「低所得者救済」と「簡素な税制」の観点から軽減税率を批判する
。それは、進次郎が最近マイクを通じて訴える主張とソックリなのだ。

このインタビューでも、息子と同じジャブを忘れなかった。
「そんなことを指摘する新聞記事、ないね。書けないんですよ。新聞社も軽減税率を支持しているからね」(同前)

2017 10/5
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53112?page=2
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53112

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