加計学園の問題をめぐり、柳瀬元首相秘書官と愛媛県の担当者らによる面会の記録文書が、農水省でも発見されたことが日本テレビの取材で明らかになった。

柳瀬氏が「首相案件」と述べたとされる際の記録文書が、中央官庁にも残っていたことが明らかになった。政府与党内には、にわかに危機感が広がっている。

愛媛県によると、県の職員が加計学園の獣医学部新設について、当時の柳瀬首相秘書官と面会し、「本件は首相案件」と話したと記載した文書を作成していた。

この面会の記録について、政府は中央官庁にも残っていないか調査していたが、12日夜までに農水省で発見されたことが日本テレビの取材で明らかになった。農水省は現在対応に追われている。

これについて安倍首相は周辺に、「中央官庁で見つかったとしても、新しい内容はない。たまたま残っていたということだ」として、問題ないとの認識を示しているが、自民党幹部が「タガが外れたように何でも出てくる」と語るなど、政府与党内には危機感も広がっている。

今後は、この文書が政府内でどこまで共有されていたのか、そしてその事実を隠蔽(いんぺい)していたのかがポイントとなる。

また、未だに面会の事実そのものを否定している柳瀬氏が今後どのように対応するのかも焦点となる。

自民党・石破元幹事長「会ったことはないと言い切ればいいのですが、『記憶の限りでは』会ったことはない。この真実を解明をし、政府に対する信頼をきちんと回復するということは、野党ではなくて、与党の責任であると」

ある閣僚経験者は「政権の末期的症状だ。どこから立て直していいのか、手のつけようがない」と話している。

こうした中、政府与党内には「柳瀬氏の証人喚問もやむを得ない」という声も出てきている。

政権にまつわる疑惑の拡大は歯止めが掛からない状態で、まさに底なし沼の状況を呈している。


日テレニュース24
2018年4月12日 23:12
http://www.news24.jp/articles/2018/04/12/04390385.html