会員限定有料記事 毎日新聞2018年3月16日 21時22分
https://mainichi.jp/articles/20180317/k00/00m/040/153000c

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180316-00000137-mai-soci
「森友学園」を巡る財務省の決裁文書改ざん問題で、野党が10日ぶりに審議に復帰して開かれた16日の参院予算委員会。麻生太郎副総理兼財務相は「甚だ申し訳なかった」と謝罪はしたものの、辞任を求める野党にいら立つ様子を見せながら続投する考えを示した。部下の理財局幹部が深々と頭を下げる中、この日も財務省のトップが頭を下げる姿は見られず、国会周辺では反発の声が上がった。

「やかましいなあ。聞きたい? 答弁。じゃあ静かにしていただけますか」。野党議員から改ざんをいつ把握したのかを問う質問が続き、激しいやじが飛び交う中、麻生氏は不快感をあらわにした。

 民進党の杉尾秀哉氏は、経済同友会の小林喜光代表幹事が13日に麻生氏の責任に言及し、民間の社長であれば辞めるとの発言をしたことに触れ、辞任を迫った。麻生氏は「民間の会社と同列に扱うのはいかがなものかと。立場が全然違う」と強弁。「職責を果たすのがトップの姿」と辞任を重ねて否定した。

 一方、改ざんについての認識を問われた太田充理財局長は「国会を冒とくするもので批判は免れない。大変申し訳ないと思っています」と謝罪して3秒間、深く頭を下げた。

 東京・永田町の首相官邸前では16日夜も内閣総辞職を求める人たちが集まり、雨が降りしきる中、「真実話せ」などと声を上げた。東京都八王子市の会社員、橋本亜希子さん(45)は麻生氏について「原因究明や再発防止に努めると言うが、信用できない。(安倍晋三首相の妻)昭恵さんを証人喚問し、政府はうみを出し切るべきだ」と訴えた。