東京新聞 2018年3月12日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201803/CK2018031202000119.html


 脱原発を訴える大規模な集会が11日、国会周辺であった。約5000人(主催者発表)が
「福島の事故を忘れない」「原発やめろ」と声を張り上げた。

 毎週金曜日に首相官邸前で脱原発を訴え続ける「首都圏反原発連合」が主催した。国会正門前に設けたステージでは、
認定NPO法人「いわき放射能市民測定室たらちね」(福島県いわき市)の鈴木薫事務局長が登壇。
東京電力福島第一原発事故の直後から被災地の放射線量の調査などを続けており、「子どもたちの心と
体の健康不安が続く。電気は必要だが、原発でなくていい」と訴えた。

 野党の国会議員も次々とマイクを握り、立憲民主、共産、自由、社民の4党で「原発ゼロ基本法案」を
衆院に提出したことが報告されると、拍手がわいた。

 新潟市から駆けつけた主婦五十嵐ノブ子さん(69)は、地元で東電柏崎刈羽原発の再稼働に反対し、
「脱原発へ、福島の皆さんと一緒に諦めず頑張りたい」。東京都八王子市の大学生尾林哲矢さん(20)は、
「今も避難者は多く、原発再稼働はとんでもない」と話していた。 
(山本哲正)