自民党の「人生100年時代戦略本部」(本部長・岸田文雄政調会長)は15日、党本部で開いた会合を記者らに全面公開した。8日の初会合は冒頭発言だけの公開だったが、各種政策が首相官邸主導で打ち出されていることに党内の不満が高まっており、全面公開で議員の「見せ場」を作り、不満の緩和を図る思惑もありそうだ。

 安倍晋三首相は、教育無償化など「人づくり革命」に関し、党内調整が不十分なまま、財源の一部3000億円を経済界に負担するよう要請。党内には「置き去りにされた」(中堅議員)などの不満が根強い。岸田氏も「党内は鬱憤がたまっているようだ」と周辺に漏らす。

 15日から月内の提言とりまとめまでの議論を全面公開して活発さをアピールし、党の存在感を高める。この日は27議員が「認可外保育を無償化対象に含むべきだ」などと発言した。政調幹部は「党は政府の下請けと見られてきたが、党内議論の実現に向け政府に汗をかいてもらう」と話した。

https://mainichi.jp/articles/20171116/k00/00m/010/055000c