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民進党に所属していた藤末健三参議院議員が7月2日の夜、離党届を出すとともに翌日、会見を開き離党の理由について説明しています

藤末議員は自身の公式サイトでも離党したことについて3つの点から説明。しかし、評価が芳しいとは言えないようです。

「すべての人が笑顔になるという自分自身の政策の実現」「平和憲法の議論を深める」「中道の旗を立てる」の3つから説明されており、これらの冒頭に「中道政治の確立を目指し」と書かれていることから、「中道政治」についての考え方に注目が集まっているようですが、これに疑問の声が聞かれている形。

藤末議員は「中道の旗を立てる」の項目の中で現在の各政党の位置をこのように定義付けていますが、説得力に乏しいと考える人が少なくないためです。

藤末「現政権が右による中で、民進党は野党協力の名の下に左によっています。今、右にも左にもより過ぎない、大多数の意見や考えを包摂する中道の旗を掲げた政治家が集まることを多くの方々が望んでいると感じます。」

民進党が左である点に疑問の余地はないにせよ、自民党や安倍政権は「右」ではなく中道ではないのか、と受け止める声があることから藤末議員の主張に納得した、という声が多くないのです。

藤末議員は1月に、私鉄が遅延したとして「30分以上遅れたら無料にすべきだ」「独占企業の地位に甘んじているとしか思えない」などとTwitterで語り炎上していましたが、この時も国民の認識とのズレが露呈していたという点から捉えれば、今回も「中道」を巡って再びそのズレに注目が集まってしまう結果になっていると言え、無所属となった今後、有権者からどこまでの支持を得られるかは不透明と言えそうです。

また藤末議員は現在3期目で2016年7月の参院選で比例区において再選を果たしたばかりだけに、民進党を離党した後も議員を続けるとしている点に対してもおかしいのではないか、との指摘がある他、このタイミングでの離党は泥舟から逃げようとしているだけではないのかとの辛辣な意見も見られており、総じて好意的に受け止められているとは言い難い状況。

これから先の動きについてはまだ何も決まっていない、と語っていた藤末議員の記者会見では次の質問までに間があく場面も見られるなどメディアの関心もあまり高くはないようでした。

東工大を卒業後通産省に入省、その後マサチューセッツ工科大学やハーバード大学で修士号を取得するなど華々しい経歴の持ち主である藤末議員ですが、政治の世界では存在感を示すことが出来るのでしょうか。