https://mainichi.jp/senkyo/articles/20170704/k00/00m/010/110000c

 2日投開票の東京都議選で民進党は現有7議席も下回る過去最低の5議席にとどまり、松原仁都連会長は3日に引責辞任の意向を表明した。ただ、蓮舫代表ら党執行部は「『次は結果を出す』という覚悟と決意だ」(野田佳彦幹事長)と続投する方向。敗北を棚上げし、躍進した都民ファーストの勢いを借りる民進に対し、「国政野党は共産が2議席増で民進が2議席減。政権を批判できる立場か」(与党関係者)とやゆする声も出ている。

「今のままで良いとは、執行部も含めて誰も思っていない」。松原氏は3日の記者会見で、党として敗北をどう総括するかの釈明に追われた。

 ただ、野田氏は3日の会見で学校法人「加計(かけ)学園」問題などを巡る民進の追及が、有権者の投票行動に影響したとアピール。執行部の「盾」になった松原氏も、会見では敗因の分析を後回しにし、もっぱら自民の惨敗と政権への批判に多くの時間を割いた。危機感の薄い執行部に対し、党内から敗戦の総括などを求める声も上がりそうだ。

 一方、都議会の現有17議席から19議席に伸ばした共産党は勢い付く。志位和夫委員長は3日、東京都新宿区で街頭演説。「政権への批判は内閣改造などの小手先で取り繕えるものではない」と訴え、衆院解散・総選挙を要求した。【樋口淳也、真野敏幸】