7・2の東京都議選では森友・加計疑惑に加え、T(豊田真由子)&H(萩生田光一)&I(稲田朋美)&S(下村博文)(THIS)各氏ら総裁派閥(細田派)のお仲間の失態が敗因となり、”爆死”した安倍自民党。
党内では「THIS is 敗因」と総括されているという。

そんな総裁派閥を横目に3日午後、首相とは畏友関係とされる麻生太郎財務相が、山東派などを吸収合併した新派閥「志公会」を正式に発足させた。
「新しく政策集団として立ち上げたが、今の安倍政権をど真ん中で支えていくということには一点の乱れもない」と会長に就任した麻生氏が挨拶。
高村正彦副総裁や山東昭子元参院副議長、甘利明前経済再生担当相、佐藤勉衆院議院運営委員長ら衆参国会議員59人が参加し、額賀派(55人)を抜き、細田派(95人)に次ぐ第2派閥となった。

安倍首相は都議選で歴史的大惨敗が確定した2日夜、都内のレストランで、麻生、甘利両氏、菅義偉官房長官と会談し、今後の政権運営を相談。
しかし、麻生氏と首相をめぐっては、加計学園の獣医学部新設に対する不満から最近は「すきま風が吹き始めた」(同)とされる。
だが、2人に生じた亀裂は他にもあるというのだ。

自民党関係者がこう解説する。

「天皇退位法案をめぐり確執があったと聞いている。安倍首相は男系に固執しているが、妹の信子さんがェ仁親王に嫁ぎ、2人の皇女を姪に持つ麻生氏は女性宮家創設派でした。
女性宮家を認めれば麻生氏の親族から第1号が出る可能性もあるからです。実際、麻生氏は最側近の鴻池祥肇・元防災相を参院の皇室典範特例法案特別委員会の委員に密使として送り込んでいた。
自身の再登板も見据えた麻生氏の複雑な首相への思いが派閥拡大へ動いた最大の理由とみるべきです。
麻生氏はいずれ、志公会と(岸田文雄外相率いる)岸田派を合併させ、大宏池会を結成し、数で総裁派閥の細田派を上回ることを目指しています」

本誌の取材に対し、麻生氏から回答はなかったが、「改憲を優先し、消費増税の3度目の延期も視野に入れる首相への対抗馬として財務省が後ろ盾になっている」(前出の閣僚経験者)のは間違いない。
内閣改造の最大の焦点とみられるのは、麻生氏と近く、ポスト安倍の筆頭候補とされる岸田外相の処遇だ。
政治ジャーナリスト、角谷浩一氏は言う。

「岸田氏は幹事長になりたいが、周囲には『政調会長でもいい』と言っています。その場合、茂木敏充政調会長がバーターで外相就任の線もあるのでは」

反主流派議員は語る。

「麻生派、額賀派や二階派、岸田派らの事務総長クラスがポスト安倍に岸田氏を念頭に置いた会合を重ねています。岸田氏はくみしやすく、話ができる。反安倍で挙党態勢が築ける。最近の安倍首相の言動に大いに不満を抱く二階氏は表では安倍続投と言い、裏では岸田擁立で絵を描いている」

細田派の古参議員はこう本音を吐露する。
「支持率はもう二度と元には戻らないだろう。安倍1強はもう終わった。次の総裁選は総裁派閥・細田派だけで仕切れないだろう……」

今後、政局のキャスティングボードを握るのは麻生氏かもしれない。

※週刊朝日 2017年7月14日号より抜粋、加筆

https://dot.asahi.com/wa/2017070300088.html
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