稲田朋美防衛相は3日午後、訪問先の広島県江田島市で記者団の取材に応じ、東京都議選で自民党が歴史的惨敗を喫したことについて、「大変厳しい結果だった。この結果について厳粛に受け止めたい」と語った。
 稲田氏は選挙期間中の応援演説で「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と発言したことが問題視されている。進退については「やるべきこと、なすべきことをしっかりと緊張感を持って行っていきたい」と述べ、辞任する考えのないことを改めて強調した。

 稲田氏は都議選投開票日の2日から広島県を訪問。3日は午前から同県呉市の海上自衛隊呉地方総監部を視察するなどした。

 稲田氏は都議選期間中の6月27日、自民党公認候補の応援演説で「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と発言。野党などから「自衛隊の政治利用だ」などの批判を受けたほか、公務員や自衛隊員の政治的中立を定めた公職選挙法や自衛隊法などとの整合性も問われた。稲田氏は同日中に発言を撤回して陳謝したが、与党内からも都議選の敗因のひとつだと指摘する声が出ている。(相原亮)
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