一国のトップが発した言葉は、ときに日本を混乱させ、ときに自身の政治生命を終わらせる。
そこに首相としての資質が垣間見られる。

【福田康夫】
「私は自分自身を客観的に見ることができるんです。あなたとは違うんです」 (平成20年、辞意表明時)

第一次安倍内閣に続きわずか1年で突然辞意を表明した福田。記者に「まるで人ごとのようだ」と言われ、こう反論。

【村山富市】
「なにぶん初めてのことですので」(平成7年、阪神淡路大震災後の対応の遅れを問われて)

阪神淡路大震災では、自衛隊出動の判断が遅れたことで犠牲が拡大したとされる。
初動の遅れについて批判された際の国会答弁。

【鳩山由紀夫】
「元日本の総理として、ひとりの日本人、人間としてここに来ました」(平成27年、ソウルの西大門刑務所跡地にて)

「中国から見れば、尖閣諸島は日本が盗んだと思われても仕方がない」(平成25年6月、香港メディアのインタビューに答えて)

日本の朝鮮統治時代、独立運動家らが収容されたソウルの西大門刑務所跡地で靴を脱いで土下座し、涙を流した。
鳩山は政界引退後も、歴史認識、領土問題などで日本の国益を損なうような発言を繰り返している。

【宇野宗佑】
「私はなりたくて首相になったんじゃない」(平成元年6月、公邸にて)

就任直後に女性スキャンダルが発覚し、大きな批判が起こる中、公邸で自民党議員らに語ったとされる。

【安倍晋三】
「それでも私を右翼の軍国主義者とお呼びになりたいなら、どうぞ」(平成25年9月、アメリカでの演説にて)

ニューヨークで講演した安倍は中国の軍事費拡大に言及、日本の防衛費増額幅はわずか0.8%だとして、「それでも私を〜」と語った。

【森喜朗】
「なんかエイズが来たように思われちゃってね」(平成12年1月、初立候補時を振り返り)

失言王と言われた森。泡沫候補とされた初出馬時、農村に立候補の挨拶に行くと、「農作業をしている皆さんが全部家に入って行った」様子を「エイズが〜」とたとえた。

【麻生太郎】
「(終末医療は)さっさと死ねるようにしてもらうなど、いろいろ考えないと解決しない」 (平成25年1月、副総理兼財務・金融相時)

政府の社会保障制度改革国民会議で、高額な延命治療は自身には不要と語り、「死にたいと思っても生かされたらかなわない」と主張した際の発言。

【竹下登】
「皮膚ガンは白人の方ですよ。クロや、われわれマダラには出ていない」(平成4年、参院選応援のための講演にて)

オゾン層破壊に関連して皮膚ガンの発症状況に触れた。その際、黒人をクロ、黄色人種をマダラと表現。
「マダラ」は直後に失言だと気づき、即座に「真ん中」と訂正。その後発言について陳謝した。

【橋本龍太郎】
「一億円の小切手を私が受け取って渡したのは事実なんだろうと思います」(平成16年11月、衆院政治倫理審査会)

日本歯科医師連盟をめぐる旧橋本派への闇献金疑惑。
関係者らの証言で、小切手で橋本に手渡されたことがわかった。
「記憶がない」とする橋本は政倫審でこう弁明した。

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※続きます