東京都の小池百合子知事は21日、時事通信のインタビューに応じ、築地市場(中央区)から移転する際の条件とされている豊洲市場(江東区)の「無害化」について、「基本的に難しい話だと思う。ゼロリスクはない」との認識を示した。その上で「議会でもう一度、議論すべきテーマだ」と語った。
 移転時期に関しては、豊洲で追加の安全対策を予定していることから、「(対策の)工法などにより、おのずと決まる。関係者の理解をいただいて進める」と述べるにとどめた。
 この問題をめぐり、小池氏は20日、豊洲への移転と、5年後をめどとした築地の再開発を表明。ただ、豊洲の土壌汚染を環境基準以下に抑える無害化が達成されていないことから、17日に市場関係者に謝罪していた。 
 インタビューで小池氏は、築地の再開発について「普通の町になったら、つまらない」と強調。豊洲の整備で膨らんだ借金の返済に充てる財源の確保策は、「いろいろな財政的なやりくりが考えられる」として今後、検討を本格化させる考えを示した。借金返済は当初、築地の跡地売却で賄うとされていた。
 「豊洲移転・築地再開発」の方針に関しては、23日告示の都議選(7月2日投開票)で、小池氏が率いる地域政党「都民ファーストの会」と対決する自民党が、「選挙目当て」と批判。これに対し、小池氏は「これまで(豊洲整備に)6000億円も掛けさせてきたことにどうブレーキをかけ、チェックしてきたのか」と反論した。(2017/06/21-19:54) 

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017062101219&;g=pol