タイムラグ:96秒


彼方「遥ちゃ……」

遥「はい。はい……お願いします」

遥ちゃんを止めることはできなかった
遥ちゃんは結局住所を伝えて、本当に救急車を呼んだ

遅れて動いた体で遥ちゃんのことを抱きしめる
キスはしない
無駄に力を入れたりもしない。

普段、スキンシップで近江彼方がやっているときのように、
優しく、ただの姉妹らしく

遥「……救急車、呼んだからね」

彼方「私は……」

遥「大丈夫だよ。検査して……それで……きっと、きっと大丈夫だから……」

遥ちゃんは嗚咽を漏らす
私のことを思ってくれているのか
抱きしめる私の腕を抱くようにしながら……すごく、悲しそうに泣く

遥「早ければ10分もせずに来てくれるって話だから……」

彼方「……」



A、逃げる
B、受け入れる
C、自由安価

>>79