0061名無しで叶える物語(らっかせい)
2021/04/15(木) 22:04:39.06ID:yf9Gbt+6遥「……」
遥「また……そうやってぼうっとして」
遥ちゃんが私の体に触れる
凄く心配している瞳
でも、それ以上に目を引くのは私の案じる言葉を紡ぐ唇
彼方「遥ちゃん……」
――欲しい
彼方「遥ちゃん……っ」
――遥ちゃんの、唇
遥「お姉ちゃん?」
意思とか、意識とか、
とにかく、私自身がどう思っているかなんて関係なく体は動いた。
私に触れてきていた遥ちゃんの手を掴んで、
腰のあたりを強く抱き寄せて
遥「おね――」
彼方「欲しい」
遥「んっ……んんっ!」
遥ちゃんの唇を奪う。
強く押し付けて、貪るように
驚きに戸惑っているからなのか、
私のことを呼ぼうとしたのを遮る形になったからなのか
半開きになって阻むことのない唇と、その奥までもを……私は丹念に味わう
遥「んっ……っ……んんっ……」
びくびくと遥ちゃんの体が震える
掴んだ手は動こうとするけど、振り払うほどの力はなくて
もう一方の手は、私の肩に触れるだけだった