タイムラグ:63秒


エマ「彼方ちゃん?」

彼方「あ、うん……ありがとね〜」

少し、ぼうっとしちゃった
意識が飛んじゃったかのような感じ
お昼が終わった後にも、似たようなことがあったっけ……

彼方「体調が悪いって言っても、すっごく悪いとかじゃないんだけどねぇ」

歩夢「……」

彼方「あ、歩夢ちゃん?」

じぃっと見つめてくる歩夢ちゃん
数秒間私の顔を覗き続けた歩夢ちゃんは不意に離れて、困った顔をする

歩夢「侑ちゃんなら、こうするとある程度体調が分かったりするんですけど……」

彼方「え〜? どうどう?」

歩夢「……寝不足、とか」

彼方「おお〜そうだねぇ」

歩夢「なんて……」

いつもそんな感じですよね。と、歩夢ちゃんは笑ってごまかす
私とエマちゃんは3年生、歩夢ちゃんだけ2年生
でも歩夢ちゃんは大丈夫そう……かな?

彼方「二人とも、今日はありがとね〜」

エマ「いいよ〜」

歩夢「私も大丈夫です。彼方さんのためですし」