歩夢ちゃんとエマちゃんの二人は、
私の連絡をすぐに見て、二つ返事で承諾してくれた。

>エマ:彼方ちゃんのおうち、一度行ってみたかったんだ〜

>歩夢:家に材料とかってあったりしますか? なければ、彼方さんはエマさんにお任せして

>歩夢:私は材料を買いに行こうと思うんですけど……

歩夢ちゃんは帰りに寄っていくんじゃなく
自分一人で行こうって考えてるみたい

私の体調を考慮して、無駄に寄り道させずに家に帰そうとしてくれてるんだろう
でも、お料理のための食材なら家には十分ある

――歩夢ちゃん、優しいなぁ

>彼方:家には十分あるともうよ〜。ありがとね〜

>かすみ:今日練習どうします?

>侑:残ったみんなは基礎練習して、各自の次のライブに向けての確認とかしよっか

>果林:エマと歩夢なら大丈夫だと思うけれど、彼方のことお願いね

>彼方:果林ちゃんお母さんみたいなこと言ってる〜

>果林:クラスは違うけど、同級生で同じ同好会のメンバーだもの。

>エマ:そうだ。今どこにいるの?

>果林:えっと、図書室が通路の先にあるけど

>エマ:あ、ごめん。

>エマ:彼方ちゃんのいる場所

>歩夢:下駄箱のところで待ち合わせでどうですか?

>かすみ:図書室……あ、果林先輩動かないでくださいね

>果林:え、図書室に行こうと――あら?

>かすみ:果林せんぱーい!!!

>侑:私も行くね

>璃奈:私も行く

だんだんと賑やかになっていくメッセージ
歩夢ちゃんの提案を承諾して、足早に生徒玄関口へと向かった