タイムラグ:40秒


昼休みと授業の間の数分間
彼方がそんな時間ということは、遥も同じく休憩終わりの数分間をどうかしている頃だ

体育だとか移動教室だとか
午後一番の授業がそういうものでなければ、遥は教室で暇を持て余しているか

真面目に予習復習しているか
友達と会話しているか、それともお手洗いに……というところだろうか。

彼方「……」

顔を上げて、ポケットからスマホを取り出す

あ、起きた。と、周りの女の子たちがほっと一息つくのも気にせず、
スマホのスリープを解除して、メッセージアプリを起動する
同好会のみんなで登録しているグループには、数件の未読が見えたけれど、ひとまず無視

彼方「……遥ちゃん」

――遥ちゃんに会いたい

>遥ちゃんに会いたい

そうメッセージを送る