タイムラグ:23秒


彼方「……はふぅ」

天気が良いのに、教室にいるなんて珍しいね。なんて声をかけてきたクラスメイト数人が集まって
気づけば長いテーブル上に机が連なっていた
適当に会話に参加しつつ、食事を終える

疲れてるの? と気遣ってくれるクラスメイトには笑みを返しつつも、
今朝感じたような倦怠感に苛まれてうまく返事をすることができない

彼方「ん……」

おなか一杯になるほどのお弁当の量ではなかった。
午後には授業があるし、部活だってある。
場合によってはアルバイトだってあるから、眠くならない調整をしているはずだった。

いつもだって熟睡に陥るというよりも仮眠をする程度だったのに
今日に限っては、なぜだか……深い眠りに落ちてしまいそうな危うさがあった。

彼方「……っ」

いつもの心地いい場所に向かうのすら億劫で、
そのまま机に突っ伏すようにして――彼方は目を瞑った