タイムラグ:22秒


彼方「……遥ちゃん成分、補給っと」

遥ちゃんの頭をもう二、三度ぽんぽんっと撫でてから、
後ろの方に撫で下ろす

下りた腕に力を込めて、ぎゅっと……

遥「何か、悩みごとでもあった?」

彼方「ないよ〜」

静かに力を抜いて、遥ちゃんの体を開放する
腕の中に残るぬくもりが冷めていく
それが少しだけ寂しさを感じさせる

彼方「月曜日だからかな〜」

遥ちゃんから離れて、お料理の続き
続きと言っても、あとは盛り付けて終わりだけど。

遥「月曜日だからかぁ……」

遥「ん〜……じゃぁ」

遥「お姉ちゃん」

彼方「ん〜?」

遥「今週も、頑張ろうねっ」

そう言って、遥ちゃんは私に抱き着いてくる
遥ちゃんからのぎゅっと力強い抱擁
勢いがあった分、ふわふわした匂いが肺にたたきつけられるような感じがした

彼方「……うん」

もう一度だけ、遥ちゃんをぎゅっとする

――かわいい私の、遥ちゃん