希 「誰もがー♪ うぉうおうぉうお〜♪」
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絵里 「ふふ、それでおままごとなのね」 クスッ
希 「そういうこと! じゃあ早速! 生徒会長……この書類なんですが」
絵里 「あら、予算の計算が合ってないわね。書記さん、計算してくれないかしら?」
にこ 「ええっ!? そういうのって二人の方が得意なんじゃ」
絵里 「やってくれるわよね?」 ギロッ
にこ 「ひぃぃ! やります! やらせてください!」
希 「あはは、にこっち演技派やね」
にこ 「絵里が役に没頭しちゃってマジで表情が怖いのよ」 ヒソヒソ
希 「えりちは真面目やからね」 ヒソヒソ 絵里 「二人とも何サボってるの?」 ギロッ
希 「ひっ!」
絵里 「ほら、副会長さんはこっちの書類を整理してちょうだい」
希 「分かりましたっ!」 ササッ
にこ 「ね? 怖いでしょ?」 ヒソヒソ
希 「思ったよりも本気やったね」 ヒソヒソ
絵里 「もぅ、二人ったら……」
にこ 「デスクワーク、デスクワーク」 テキパキ
希 「これよし、それよし、あれよし、ひでよし」 テキパキ
絵里 「……ありがとう」 ボソッ
Part3.おわり 絵里 「じゃんけんに負けた人、ジュース奢りね!!」
希 「よし来た!!」
にこ 「負けないわよ!!」 絵里 (ふふ、いつも負けてるけど今回こそは勝つわよ!! 私もそろそろ人の金でジュースが飲みたいのよ!!)
希 (えりちって毎度最初グー出すからじゃんけん簡単なんやけど、今回は少し雰囲気が違うような……気をつけた方がいいかな)
にこ (正直予算がない。もうここで勝たないとアイドルグッズのために貯めてた貯金を切り崩さないといけない……何としても勝たねば)
にこ・希・絵里 「「「じゃんけーん!!」」」
にこ・希・絵里 「「「ぽいっ!!」」」 にこ 「よしチョキ!!」
希 「……」
絵里 「今回はグー出さなかったのにぃぃ!!」
希 (パー出してみたけど……えりちがグー以外を出した。やっぱり今日のえりちはなんか違う。このままじゃ普通には勝てない!)
絵里 「ふふ、希、あなたとの真剣勝負なんていつ以来かしら」
希 「昨日以来やな」
絵里 「……そうだったかしらね」
希 「昨日ジュース美味しかったよ」
絵里 「……」
にこ 「にこは何買ってもらおうかな〜」 絵里 (負け続けて365日。なぜこんなに負け続けるのか昨日の夜必死に考えた。そして気付いた……私毎日グーしか出してないと)
希 (まずい。毎日最初で勝ってたから次のパターンが分からん。えりちは次、一体どの手を出してくるんや!?)
絵里 (だから今回はパーを出した。でも一回で勝てなかった。次はどうするべきかしら……)
希 (こうなったら)
希 「……」 チラッ チラッ
絵里 「ん?」
絵里 (なんか希がチラチラさせてるわね……何をチラチラさせてるのかしら? ってあれは!?) ニッポンの未来はwowowowow
誰もが羨むyeah yeah yeah 希 「ふふ」 ニヤリ
絵里 (チョキの手をめっちゃチラチラ見せてくる!?)
希 (こうなったら心理戦や!! どうや、どうや、えりち? 急に気持ちが焦ってきたんやない?)
絵里 (ま、まずい!! 希の気持ちが全く読めない!! あ、あれは次チョキを出すという合図なの!? それとも別の意図が……)
希 「……」 チラッ チラッ
絵里 「……」
にこ 「……」
にこ (こいつらさっさとじゃんけんしてくれないかしら)
にこ 「出さなきゃ負けよ」
希・絵里 「「!?」」 希・絵里 「「じゃんけーん!!」」
希・絵里 「「ぽいっ!!」」
希 (えりちはチラチラチョキを見て焦ったはずや……人は見たものを咄嗟に真似する生き物。ならえりちが次に出すのは)
絵里 「あっ……」
希 「えりちがチョキで、ウチがグー。ウチの勝ちやね」
絵里 「……」
希 「……」
絵里 「っ!! こうなったらチョキで目潰しよーーー!!」 サッ
希 「グーでパンチや」 ガッ
絵里 「ぐえっ」
Part4.おわり 希 「……あなたの部屋にはベットがある?」
絵里 「……!」
希 「……あなたには大好きな妹がいる?」
絵里 「……!!」
希 「……今言いたい言葉は」
希・絵里 「「ハラショー!!!」」 絵里 「す、すごい……すごいわよ、希!!」
にこ 「なにしてんのよ」 ヒョコ
絵里 「占いよ、占い!! 今の見た!? 希の占いは百発百中なのよ!?」
にこ 「……もしかして今の確認作業がまさかの占い?」
希 「そうやで」
にこ 「あれが占いなわけないでしょ!? そもそもベットがあるとかどうとか、絵里の家に遊びに行ったことがあるんだから希は知ってるでしょ!?」
絵里 「あっ、そっか」
希 「あちゃー、バレちゃったかぁ」 にこ 「あんた仮にもスピリチュアルを名乗ってるんだから、占いもちゃんとタロットカードとか使ってやりなさいよ!」
希 「うーん、タロットカード難しいんよ」
にこ 「以前、『カードがウチにそう告げるんや!』とか言ってたじゃない……」
希 「あれは雰囲気」
にこ 「雰囲気なの!?」
希 「そういえばスピリチュアルといえば、ウチなんかよりよっぽどすごい事件があるんよ」
絵里 「すごい事件?」 希 「この写真見て欲しいんやけど」
にこ 「あれ? これって私と希で二人でカレー屋さん行ったときの写真じゃない」
絵里 「ええっ!? 二人であそこのカレー屋さん行ったの!? 私を置いて!?」
にこ 「絵里は忙しそうだったから」
絵里 「酷い……酷いチカ……!」 ポロポロ
にこ 「わ、悪かったわよ」 希 「で、このときたしかお客はウチら以外いなかったはずやろ?」
にこ 「そうね。昼の時間でもなかったし」
希 「なのにここ見て」 ユビサシ
にこ 「!?」
希 「ウチらの隙間から女の人の顔が……」 ビクビク
にこ 「これ絵里じゃない!!」
絵里 「てへ♪」 にこ 「てへ、じゃなくて!! あんた結局着いてきてるじゃない!?」
絵里 「寂しくてつい」
希 「それとこの写真なんやけど……二人で川釣りに行ったときに撮った」
絵里 「ええっ!? 二人で釣りに行ったの!? 私を置いて!?」
にこ 「絵里は忙しそうだったから」
絵里 「酷い……酷いチカ……!」 ポロポロ にこ 「で? この写真がどうしたの?」
希 「ほらここ見て」 ユビサシ
にこ 「!?」
希 「巨大な魚なんていないはずなのに、川の奥の方で波が立っててよく見ると女の人の顔が……」 ビクビク
にこ 「これ絵里じゃない!!」
絵里 「てへ♪」
にこ 「てへ、じゃなくて!! なんで川で泳いでるのよ!?」
絵里 「寂しくてつい」
にこ 「いやいや」 希 「こんな感じに、他の写真も!」 サッ
にこ 「……この写真は鏡に顔が映ってるわね」
にこ 「……こっちは階段の下の方から睨んでるわね」
にこ 「……これなんて肩に手をかけてるじゃない!! バレないスキルもはや忍者級よ!?」
希 「なっ? スピリチュアルやろ?」 絵里 「……」
にこ 「……」
にこ 「あんたさ」
絵里 「はい」
にこ 「誘って欲しいんなら素直に言いなさいよ」
絵里 「……すいませんでした」
Part5.おわり 絵里 「それにしても」
にこ 「まさか希がね」
絵里 「こんな夜中に丘の上に来て、なんてね」
にこ 「しかもμ'sじゃなくて、三年生だけにね」
希 「あっ! えりち! にこっち!」
絵里 「どうしたのよ、希? こんな真夜中にこんなところに呼び出すなんて」
希 「いやぁ……なんというか、急に三人で集まりたくなったというか」
にこ 「はぁ?」 希 「まぁまぁ。そんな怒らんといてよ、ほら、丘の上にいろいろ用意してあるから一緒に行こ?」 ギュッ
絵里 「ちょ」
にこ 「引っ張らないでよ!」
希 「早く行きたいんやもん、ほら!」 タタタタ
絵里 「ってもう……仕方ないわね、希は」 ボソッ
にこ 「どうかしたのかしら?」 ヒソヒソ
絵里 「まぁなんだか機嫌良さそうだし、別に良いんじゃない? 私たちは手も握られちゃってるし、もう逃げられないんだから流されるまま流されて、って感じで」 ヒソヒソ
希 「二人でこそこそ話してないで、もう少し早く走ってよ」 にこ 「こっちはもう寝るつもりだったのよ! 早く走れるわけないでしょ!」
絵里 「私も亜里沙を起こさないように出てくるの大変だったわ……」
希 「そ、それは悪かったけど……来て良かったって絶対思わせるから安心して!!」
絵里 「はぁ……まあ希の言うことだから信じるけど」
にこ 「でもこの丘って何かあったかしら?」
希 「この丘には何もないんよ、でも……ほら、見て!!」
絵里 「あっ……!」
にこ 「なるほどね……」 絵里 「ハラショー!! すごく綺麗だわ!!」
にこ 「普段は街の中にいるから気付かないけど、遠くから見るとこんなにビルの灯りって綺麗なのね」
希 「どう? 夜に、街を高いところから見渡して見える絶景!!」
絵里 「……とっても綺麗だわ。たしかにこれは来て良かったって思うわね」
にこ 「……異論なしよ」
希 「これが社畜の光やねぇ」
絵里 「急にロマンチックじゃなくなったっ!!」
希 「まあ事実やし」
にこ 「たしかに夜中まで灯りがあるってことは残業よね」 希 「でも、今度は反対側を見てみて?」
絵里 「反対側?」
にこ 「つまり今来た道の方ってこと?」
希 「そう」
絵里 「……えっと、暗い森林しかないけど」 チラッ
希 「ふふ、暗いやろ。ビルの灯りと違って。ならちょっと上の方を見てみれば?」
絵里 「あっ!」
にこ 「星が綺麗ね……」
希 「まあ都会だからそこまで見えないんやけどね」
絵里 「でもすっごく綺麗よ……心が癒されるわ」
にこ 「こんな近くにも、こんな良いスポットがあるなんて知らなかったわ」 絵里 「あっ、そういえば希さっき丘の上にいろいろ用意してるって言ってたけど、何を用意したの?」
希 「じゃーーん! 望遠鏡!」
にこ 「本物じゃない、すごいわね」
希 「で、これが星座早見表」
絵里 「早速使ってみましょうよ!」
希 「もちろん! ……えっと、まずあそこにあるのが彫刻具座になりますー!」
にこ 「彫刻?」 希 「で、あれが、三角座になりますー!」
絵里 「三角座? ハラショー! そんな星座もあるのね!」
希 「さらにあれが顕微鏡座で、向こうにあるのはエリダヌス座になりますー!」
にこ 「って全部知らないやつっ!!」
希 「てへ♪」
にこ 「てへ、じゃなくて!! マニアックなやつばっかじゃなくて、みんなが知ってるやつを言いなさいよ!!」 希 「ごめんごめん、にこっちのツッコミが面白くてつい」
にこ 「私は芸人じゃないのよ!?」
絵里 「分かってるわ、芸人アイドルよね?」
にこ 「違うわよ!!」
絵里 「ふふ、ごめんごめん、私もからかいたくなっちゃって……」
希 「やっぱり三人でいると楽しいなぁ」 絵里 「……」
にこ 「……」
希 「……」
絵里 「……ねぇ希。なんで今日私たちを呼び出したの? たしかにすごく綺麗な景色だったけど、なんで今日を選んだの? 流星群の日とかでもなさそうだし、晴れの天気もしばらく続いてるし、今日じゃなくてもいいはずだけど」
にこ 「あっ、それ私も気になってた」
希 「それは……」
絵里 「……」
にこ 「……」 希 「ウチらあと少しで卒業やん? そう考えると急に寂しくなっちゃって、三人でこうして一緒に出かけられる日も僅かなんだと思うと……」
希 「……スマホに手を伸ばしちゃったんよ」
絵里 「希……」
にこ 「……」
希 「ねぇ、あの景色どうやった? 楽しかったかな」 にこ 「楽しいどころじゃないわよ」
希 「!」
にこ 「急に夜中に起こされるわ走らされるわで気分は最悪よ……せっかく景色は綺麗だっていうのに帳消し」
絵里 「に、にこ……!」
にこ 「だから三人で遊んだ分でようやくマシなくらい……。はぁ、こんなの、最後の思い出なんて言わせないわ」
希 「にこっち……?」
にこ 「卒業したってまた三人で集まればいいじゃない。思い出はこれからよ!!」 希 「……!」
にこ 「絵里はどう思う?」
絵里 「……異論なしよ」 ニコッ
希 「二人とも……」 ポロポロ
にこ 「じゃあせっかく望遠鏡あるし今日は一日中三人で星座見ながらおしゃべりしましょう? あれは何? 希?」
希 「あれは馭者座やね」
にこ 「また全然知らない星座っ!!」
Part6.おわり 絵里 「『3月9日』……卒業かぁ」
希 「えりち、こんなところで何しとるん?」
絵里 「あっ、希」
にこ 「辛気臭いの一番嫌がってたじゃない、なに寂しそうな顔してるのよ」
絵里 「にこまで……」
希 「穂乃果ちゃんたちにも門出を祝ってもらえて、こんな素敵な日はないやん……そんな表情するもんやないよ」
絵里 「わ、分かってるんだけど……なんだかね」 にこ 「前言ったでしょ? 卒業したってこの三人は離れないって! それに穂乃果たちだって、定期的に会うって言ってくれてるし、寂しくなる必要なんかないのよ」
絵里 「それに関しては悩んでないわ……ただ、私はこの学校自体も大好きだったから」
希 「えりち……」
絵里 「でもこの学校はこれからも、残り続けるのよね。そして、穂乃果たち、花陽たち、みんなの卒業を見送って……歴史を重ねていく」
にこ 「……」
絵里 「そう考えると、別に寂しいことじゃない気がしてきたわ」 希 「相変わらずえりちは真面目なんやから……そうだ、三人で今からカレー屋さん行く?」
にこ 「そのあと今日の夜にあの丘に行ってもいいわね。今度はμ's全員で」
絵里 「ふふ……これからも楽しみはいっぱいね」
希 「まあとりあえず今はジュース奢るじゃんけんでもする?」
絵里 「どうせ私が負けるから嫌よ!」 プンプン
希 「じゃあ三人で生徒会おままごとは?」
絵里 「……それも楽しそうだけど、もう大丈夫。おままごとからは卒業したから」 希 「そっか……。じゃあドミノは」
絵里・にこ 「「それはない」」
希 「なっ!? えりちはともかくにこっちまで反対するん!?」
にこ 「あのときは赤点を誤魔化してくれるって言ってくれたから乗っただけだし」
希 「薄情や……!」
絵里 「あっ、そうだ! 言い忘れてたことがあったんだ! 今度は私も川釣り連れて行ってよ!」
にこ 「分かったわ、って言っても連れて行かなくても泳いで着いてくるんでしょ?」
絵里 「それはもう言わない約束でしょ///」 希 「ふふ、えりちは面白いなぁ」
絵里 「バカにしてる?」
希 「してないよ……ただ」
絵里 「ただ?」
希 「この学校で過ごした日々、幸せだったなぁって」
にこ 「……私も楽しかったわ」
絵里 「ふふ……私もすごく楽しかった。ありがとね、二人とも」
希・にこ 「「こちらこそ。どういたしまして」」 ニコッ
…
…
… え……り……
え……りち……
希 「えりちっ!」
絵里 「へっ!?」
希 「珍しいね、えりちが寝てるなんて」
絵里 「え、えっと、卒業式は?」
希 「卒業? まだ一応ウチら高校生なんやけど」
絵里 「えっ……あっ、夢……」
希 「ふふ、えりちも寝ぼけることがあるんやね」
絵里 「そうみたい……」 ダダダダ
ダダダダ
ダダダダ
ドンッ!
にこ 「大変よ!! 二人とも!!」
絵里 「どうしたのよ、にこ……そんな慌てて……」
にこ 「記録が出たのよ!!」
絵里 「記録?」
希 「記録ってまさか!?」
にこ 「そう!! 穂乃果がギネス記録を取ったのよ!! 以前私たちが取ろうとしたのとは微妙に違うけど……『副生徒会長が来るまでにどれくらいドミノを生徒会室に並べられるか』っていうギネスを!!」
希 「ついにこの音ノ木で記録を超えてくれる猛者が現れたんやね……!」
にこ 「後輩育成のたまものね!」 絵里 「で海未は?」
にこ 「すごいキレてる」
絵里 「……やれやれ、穂乃果ったら。希、にこ、一緒に穂乃果のところに行くわよ?」
希 「説教しに行くん?」
絵里 「まあ説教と、海未を宥めにね」
にこ 「絵里って本当におせっかい焼きよね」
絵里 「ふふ、元生徒会長の性かしらね」
希 「よし!! レッツゴーーやっ!!」
にこ 「ちょ、置いてかないでよ!」
絵里 「……まあなんというか」
絵里 「……毎日楽しいわね」 ニコッ
Part7.おわり
ラッキーセブンでおわり! ありがとうございました。
μ’s三年生組はそれぞれボケ役になったりツッコミ役になったり、安心感がとてもあるメンバーだと思います。
また、いつも感想コメをしてくださって本当にありがとうございます、いつも全てに返信はできないものの、嬉しい気持ちで読ませてもらってます。
前作
歩夢 「せつ菜ちゃんの方が大事なの!?」侑 「違うよ」
https://itest.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1614525563/l50
前々作
希 「ウチのビデオカメラ」
https://itest.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1614353228/l50 すごく遠回しにカレー食べたいの伝えるのが希ちゃんっぽいね 笑えるのからしんみりするのまであってめちゃくちゃよかった!
のぞにこえり三人でわちゃわちゃやってるのホントすき ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています