希 「誰もがー♪ うぉうおうぉうお〜♪」
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にこ 「どうすんの、完全に出オチなんだけど」
希 「……」
絵里 「……」
希 「おい、勝俣」(渋い声)
絵里 「! それって」
絵里 「哀川翔ー!!」
にこ 「少し無理がない?」
希 「……」
絵里 「……」 希 「あれ、えりち。今日も丼は大盛りじゃなくて良いん?」
絵里 「! それって」
絵里 「また小ー!!」
希 「さらに言えばお腹が小で、腹しょーやね」
絵里 「……うん」 にこ 「で? 次はどうするの? 正直ハラショーって語感でこのまま続けていくのは無理があるわよ? 哀川翔の時点で結構無理矢理感あったし」
希 「……」
絵里 「……」
希 「そうやね、無理や」
絵里 「希……」
希 「やっぱり奇跡なんて簡単に起きん、あの雪が降った日のような奇跡は」
絵里 「! それって!」
希 「スノウ」
絵里 「ハレイショー!!」 にこ 「……意外と頑張るのね。でもやっぱり無理矢理感が否めない。素人にしか見えないわ」
絵里 「それ私の……」
希 「何よ」
にこ 「!」
希 「何とかしなくちゃいけないんだから(はら)しょーがないじゃないっ!!」
絵里 「いやだからそれ私の……」
希 「……」
絵里 「……」
にこ 「……」 希 「正直もう浮かばない」
絵里 「なんとなくそんな気はしてたわ」
にこ 「希……」
希 「そもそもハラショーって言葉自体、相当語感が限られてるんよ。ウチの決まりフレーズのスピリチュアルの方がまだ語感の幅効くんやない?」
にこ 「いや言うてスピリチュアルの方が無理あるでしょ」
希 「インディビジュアルとか?」
絵里 「語尾のアルの部分は結構英語ならあるでしょう……やっぱり前の部分も踏んでないと」
希 「そう考えるとウチの決まりフレーズもハラショーと同じで語感の幅が狭いんやな」 絵里 「ってことはあと残るのは」 チラッ
希 「にこっちのやけど」 チラッ
にこ 「……なによ」
絵里 「にっこにっこにーは語感似てるのないでしょ、流石に」
希 「そうやなぁ」
にこ (別にどうでも良いことなのになんか悔しいわね……) 絵里 「じゃあ、ぬぁんでよ! の方はどうかしら?」
にこ 「いや別にそれは決まりフレーズじゃ」
希 「ぬぁんでよ……なんでよ……ナンでよ……ナンで四!」
絵里 「え?」
にこ 「えっと希? なにそれ?」
希 「いやふと思っただけやけど。そういえばハラショーって……ハラショー……からしょー……辛そう」
絵里 「無理がない?」
希 「スピリチュアル……すピリチュアル……すピリじわる……ピリじわる」 絵里 「ナンで」
にこ 「辛そうで?」
希 「ピリピリがじわるってことは……」
絵里 「カレー……?」
にこ 「……えっと、希? カレー食べたいの?」
希 「いや別にそんなつもりはないんやで? みんなで別荘で食べたカレーが忘れられないとかやなくてね?」 アセアセ
絵里 「……食べたいのね。ふふ、食べたいならそんな遠回しに言わなくてもいいのに」
にこ 「相変わらず希は不器用なんだから」
希 「えりち……にこっち……」 絵里 「ちょうど今日は練習休みだし、放課後三人でカレー屋さんに行きましょうか?」
にこ 「たまには三人でどっか行くのもいいわね」
希 「そうだ! そういえば昨日駅の近くに新しいカレー屋さんができたんだって!」
絵里 「じゃあそこにしましょう」
希 「ふふ、楽しみや♪」 ワクワク
にこ 「明らかに上機嫌になってるわね……」
絵里 「まぁなんやかんや忙しくて、みんなでどっか食べに行く機会も少なかったし良いんじゃない?」
にこ 「まぁね」
…
…
… 絵里 「で、ここが新しいお店なわけだけど……」
希 「名前は……」
にこ 「『ニッコ・インド煮』」
絵里 「あったのね、語感近いやつ……」
希 「せやね……」
にこ 「……」
Part1.おわり 希 「よいっと!」
絵里 「えっと、何してるの希?」
希 「えっ、ドミノ並べてるだけやけど……」
絵里 「いやそれは見て分かるわよ、なんで生徒会室でやってるの」
希 「えりちが今日は来るの遅いって言ってたから、えりちが来るまでにどれくらい並べられるかなって」
絵里 「素直に待てないわけ?」 にこ 「あぁ、ダメね希。ギネスは超えられそうにないわ」
希 「やっぱりダメだったかぁ」
絵里 「えっ、なに、ギネス狙ってたの? えっ、どんな?」
希 「『生徒会長が来るまでにどれくらいドミノを生徒会室に並べられるか』っていうギネスなんやけど……」
絵里 「超えられなかったってことは、先駆者がいるの? そんなくだらないので?」
にこ 「現在の最高記録は2000個ね」
絵里 「それもう生徒会室ドミノで埋まってない?」 希 「悔しいなぁ。人生のあらゆる失敗より悔しい」
絵里 「その人生浅すぎない?」
希 「でもいずれこの音ノ木でこの記録を超えてくれる猛者が現れるだろう……」
にこ 「後輩育成が大事ね」
絵里 「後輩の人生巻き込まないであげてよ」
希 「でもウチも頑張ったんやけどなぁ。机いっぱいドミノ並べてるし」
にこ 「そうね、100個くらいね」
絵里 「とりあえず書類作業したいからこのドミノどかしていい?」
希 「ええっ!? このドミノはウチの汗と涙のダイヤモンドダストなんよ!?」
絵里 「なに、氷点下の朝にでも活動してたの?」 にこ 「やれやれ、希はわがまますぎるわよ」
絵里 「いやあなたもよ、にこ! なんで希の悪ふざけに一緒に参加してるのよ!」
にこ 「だって希が今度のテスト赤点取っても誤魔化してくれるって言ったから……」
絵里 「希ィ!?」
希 「いや冗談やで? 生徒会いえどもテストの点数は変えられんし」 アセアセ
にこ 「なっ!? 私を騙したわけ!?」
希 「騙したなんてそんなつもりは」
にこ 「ちょっと絵里!! これは明らかに騙してるわよね!?」 絵里 「いや赤点のテスト隠蔽なんて、騙す方も騙される方もおかしいわよ。普通騙されないでしょ」
にこ 「……」
希 「……」
絵里 「希は生徒会の仕事今日は休んでいいから、にこに勉強教えてあげて? せめてもの謝罪としてね」
希 「……分かった」
絵里 「にこも希のことはもう怒らないで、教えてもらうんだからしっかり敬意を払ってそして頑張りなさい?」
にこ 「……分かったわよ」
絵里 「じゃあドミノどかすわね」 ガラッ
希 「あぁぁ!? ウチの汗と涙のダイヤモンドダストがぁぁ!?」
Part2.おわり 絵里 「……」 ボッー
希 「えりち、何をぼっーとしとるん?」
絵里 「あっ、希」
希 「最近のえりち、元気がなさそうで心配なんよ……」
絵里 「いや、たいしたことじゃないのよ」
にこ 「いや、たいしたことでしょ。最近の絵里、少し変よ?」 ヒョコ
絵里 「にこまで……」 希 「ウチはえりちにたくさん助けられてきた。だからえりちが困ってたら少しでも力になりたいんよ。ウチじゃ頼りないんかな」
絵里 「そんな……! 頼りないなんて!」
にこ 「じゃあ頼りなさいよ。あんたいつも一人で抱えすぎなのよ」
絵里 「……二人とも」
希 「……」
にこ 「……」
絵里 「分かったわ、話すわね」
希 「うん」 絵里 「最近、生徒会を穂乃果たちに受け継いだでしょ?」
にこ 「そうね。穂乃果に役目が務まるのか少し不安だけど……」
絵里 「いやちゃんと頑張ってくれてるのよ。できると思って推薦してるわけだし。でもね……私もあまり手伝えることもなく、急にずっとやってた仕事が無くなったからか」
希 「生徒会を引退した実感の話?」
絵里 「そう。引退したんだなって、思って。でもなんだか虚無感というか、まだ本当は認められてないのよね、引退したこと」
にこ 「うーん、難しい問題ねぇ」 絵里 「そうなの、どうしようもないのよ。だから二人が気を病む必要はないわ……これは時間が経って私の心の中で納得ができるようになるまで、ただ待つしかないんだから」
希 「……」
にこ 「……」
希 「おままごとしてみる?」
にこ 「そうね」
絵里 「はい?」 希 「生徒会ごっこ! やってみようよ、にこっちが書記、ウチが副会長、えりちが生徒会長役で!!」
絵里 「ちょ、ちょっと!? おままごとって……私たち高校三年生なのよ!? それに、生徒会から引退したことを認めなくちゃいけないのに、それは逆効果なんじゃ」
希 「別に良いんよ、認めなくても」
絵里 「え?」
希 「えりちは廃校を止めようとしたり、誰よりもこの学校に向き合ってきた。だからその生徒会長を引退したことを認められなくても全然悪くない」
絵里 「の、希……」
希 「だから認めるとかじゃなくて、もっとポジティブに、生徒会で頑張った自分を自慢げに話すくらいに、捉えれば良いんやない?」
絵里 「ポジティブに捉える?」 希 「そう! えりちは生徒会でやり残したことがあるんじゃないかとか、生徒会を心の底から誇りを持ってできていたのかとか、そんな疑問を無意識に持ってるんやない?」
絵里 「言われてみたらそうかも……」
希 「そんな未練たらたらやったらそりゃあ生徒会を引退しても気持ちを簡単に切り替えられんよ。まずは見方を変えることから始めなくちゃ!」
にこ 「そうよ、絵里のおかげでこの音ノ木はしっかりした学校になってるし、μ'sの効果と言われがちだけど廃校を阻止できたのだって生徒会の力はかなり大きい。もっと満足していいのよ?」
絵里 「満足、か……」
希 「でもまぁえりちは真面目やから生徒会の仕事に満足できなかったんやろ? だったら擬似的でも、もう少し生徒会を続ければいいやん!」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています