歩夢「侑ちゃんに猫耳と尻尾が生えた!?」侑「にゃ、にゃん」
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歩夢「侑ちゃん、寝ちゃダメ!!」
侑「...そんなの、無理...」
侑「やばっ...眠い...」
彼方「どうしよどうしよ!?このままじゃ侑ちゃんが更に猫になっちゃう!!」
彼方「えーっと、すぐに目が覚めるシャキッとしたもの...」
彼方「思い出せ...この前授業で扱ったはず...」
彼方「えーっと、緑で...」
彼方「鼻にツーンとくる」
彼方「わさび!そう、わさび!」
彼方「かすみちゃんがシュークリームにかけるんだって言って冷蔵庫の中に常備してたはず!」
彼方「愛ちゃん!」
愛「ラジャ!わさびわさび...あった!」
彼方「歩夢ちゃん、侑ちゃん押さえつけてて!」
歩夢「はい!」 彼方「これを鼻の下に塗れば!」
侑「えんっ!」
侑「目、目がぁ!鼻がぁ!」
侑「冴える、冴えるぞぉ!」
侑「ってか痛い!痛いよぉ!」
侑「ティッシュティッシュティッシュ!あっ、手が猫だから取れない!」
侑「猫って不便だ!」
ぽん!
侑「あれっ!?手が元に戻ってる...」
歩夢「侑ちゃんよかったぁ...」
彼方「はぁ、とりあえずよかったよ...」 愛「えーっと、猫、わさびと検索」
愛「へー、わさびは猫の嫌がる匂いがするから、スプレーなどにして躾に使われるんだって」
愛「でも摂取しすぎるとお腹壊すから気をつけてだって」
彼方「まあとりあえずは結果オーライかな?」
彼方「侑ちゃんもちょっとだけ人間側に戻ったし...」
歩夢「大丈夫?」
侑「うん、今のでだいぶ正気に戻れた」
侑「マイナスからちょっとだけプラスに来れたかも」
歩夢「まだ猫耳も尻尾も生えてるからマイナスじゃない?」
侑「まあそうとも言う...」
侑「あはは...」 侑「まだ鼻の奥いひゃい...」
彼方「咄嗟の判断とは言えごめんね」
侑「あっ、いや...謝るほどじゃ」
教員「おーい、天王寺さんはいるか?」ガラガラ
愛「あれ?先生なんの用事?」
教員「実は同好会宛に手紙が届いてて」
教員「はんぺんちゃんのウイルス摂取のお手紙」
教員「一応天王寺さんがはんぺんの保護者って事になってるでしょ?」
教員「それでいるかなって...でもいない様だし、宮下さんお願いしてもいいかな?」
愛「うん、いいよ」
教員「それじゃあよろしくね」 愛「来月末までにお伺いください、助成金は出ますかぁ」
はんぺん「ニャー」(なになに)
愛「注射だってよ。注射って意味わかる?」
はんぺん「にゃおん?」(それって美味しいの?)
侑「ちょっと怖いものかな」
はんぺん「にゃにゃ!?」(網持った生徒会長よりも!?)
侑「せつ菜ちゃんより数段怖いよ」
はんぺん「にゃにゃ!!」(ヤダヤダ!)
歩夢「はんぺんちゃんとほんとに会話してる」
彼方「なんかすごい光景だ」
愛「それで、はんぺんはなんて?」
侑「注射怖いって」
愛「あはは、ごもっともだ」 侑「ワクチン摂取ってそもそもなんなの?」
侑「野良猫にも色々病気があるって事?」
愛「うん、大体はそう言う事」
愛「猫同士での感染症があって」
愛「それに対応して3種混合とか、4種混合とかあるの」
愛「有名な猫の感染症は3つあって、はじめに猫汎白血球減少症、次に猫風邪ウィルス、三つ目に 猫ウイルス性鼻気管炎を予防できるんだ」
愛「ちょっと横文字だらけでよくわからないって思うかもだけど、字面に注目してみて」
愛「白血病と風邪の症状の大体二つに分けられるよね」
彼方「風邪系は気管や鼻に症状が現れるのかな?」
歩夢「猫白血病っていうのは人間と同じ?」
愛「大体そんな感じだね」
愛「じゃ今から深く説明するよ」 愛「はじめに猫白血病について」
愛「歩夢が言った通り、人間の白血病に近い。人間の白血病は血液の中に白血病細胞って言われるがん細胞が作られれて攻撃しちゃう事」
愛「猫の場合はこの原因がパルボウイルスってのに引き起こされるの」
愛「この恐ろしいところは一度かかると治らない事、それと致死率がとっても高い事」
愛「子猫がこのウイルスにかかっちゃうと50%が死んじゃうんだ」
侑「そんなに....」
愛「野良猫はそれ以外にも生存率が低いからね...」
愛「それがワクチン摂取で少しでも下げれる様になるから...」 愛「次に風邪系だね」
愛「この2つは感染した時の症状が似ているよ」
愛「めやにや鼻詰まり、気管支炎で咳やくしゃみをする」
愛「白血病や人間と比べたら大した事ないじゃんって思うかも」
愛「でも人間と猫は体の作りが違うし、鼻は特にぺっちゃんこだから、詰まると命取りになるかもしれないの」
愛「そしてなによりも恐ろしいのが、感染範囲を広げやすい事」
愛「ウイルス自体も、猫の体に3、4週間止まるから、その間に他の猫と接触して、そのまた他の猫が他の猫に接触して...」
愛「こうやって連鎖しれ行っちゃう。それをワクチンで止められるから、絶対に打たなきゃいけない」 侑「ねえ、愛ちゃんワクチンって」
侑「一応私も受けた方がいいの?」
愛「ゆうゆがもし一生猫として生きていこうと思うなら、毎年」
愛「ちなみにお値段一万円ぐらい」
侑「たっか!!」
愛「でも命を預かってるんだから、これぐらいちゃんとしないと」
愛「りなりーはうちでバイトしてはんぺんの避妊手術代も稼いでたよ?」
侑「ちなみにお値段の程は...?」
愛「ワクチンと手術費合わせて5万円ぐらいだって言ってた」
侑「ひゃっ...でもそれぐらい払える人じゃないと、命を預かれないというか...」
愛「学園で飼ってるみたいな扱いは受けてるけど、面倒見る人は必要だからね」
愛「必要経費だよ」 歩夢「愛ちゃん、はんぺんちゃんって、地域猫のくくりなのかな?」
愛「んー、そうなのかも...」
愛「少なくとも野良猫じゃないよね、ちゃんと管理もうけてるし」
彼方「ん?地域猫と野良猫って何が違うの?」
愛「野良猫ってのは、本当に家もなく、管理する人もなくって感じで」
愛「地域猫ってのは餌やトイレの管理がされてて、でも家は持たない放浪者ってのかなぁ...」
愛「ニュアンスはちょっと違うから伝わったかどうかわからないけど...」
彼方「管理って璃奈ちゃんの事?」
愛「この構造に当て嵌めれば確かにそうだね」
愛「りなりーを主体とする学園によって、捕獲されて、避妊手術を受けて、庭を自由に歩き回ってる」
愛「みんなの理解も得られてるし、なんなら学園のマスコットだよね」
はんぺん「みゃおん」(オイラはアイドル)
はんぺん「にゃーにゃ」(みんなとおんなじ)
侑「わ、私だってみんなのアイドルくらい!」
愛「はいはい、猫と張り合わないの!」
侑「えっ!?愛ちゃんもはんぺんちゃんの言葉がわかるの?」
愛「ただなんとなく直感で思っただけ」
侑「なんだぁ...」 侑「はんぺんちゃん、君はそんなに過酷な環境を生きてたんだね」
侑「安易に猫っていいなって思っちゃったけど...」
はんぺん「オイラは人間が羨ましいよ。いろんなもの食べれて、病気もすぐに治って」
侑「人間も辛い事沢山あるからやめといた方がいいよ」
はんぺん「じゃあオイラからも、猫はやめておいた方がいい」
侑「お互い強く生きようね」
はんぺん「うん!」
歩夢「2人で何を語り合ってるんだろう?」
愛「さぁ?」
彼方「あっ、もうこんな時間だよ」
キーンコーンカーンコーン 侑「部活終わりの鐘だ。早く着替えて帰らなきゃ」
歩夢「ねえ侑ちゃん、着替える前にこの布の匂い嗅いでみて」
侑「なんだろう....くんくん」
侑「木のクズみたいな独特な匂いがするね。シナモンみたいな」
はんぺん「プクニャン!」(ヒャッハー!)
侑「あっ、はんぺんちゃんがグネグネしてる...」
歩夢「これ、またたび拭いた布でね」
歩夢「よかったぁ。これに反応しないって、人間に戻ってこれてるって事でしょ?」
侑「たしかに....もう猫耳と尻尾はお飾りみたいになってる」
侑「はんぺんちゃんの言葉を理解できるのは謎だけど...」
璃奈「みんなおつかれ〜」ガラガラ
侑「あっ、璃奈ちゃん!」 璃奈「ふむふむ、猫要素がだんだん薄れてきたと」
璃奈「多分、もう1日2日で完全に人間に戻るんじゃない?」
璃奈「言語理解は真っ先に習得される猫要素みたいだから」
はんぺん「えー、話相手いなくなっちゃうのか」
侑「はんぺんちゃんが話相手居なくなって寂しいってさ」
璃奈「安心して。今回の侑さんのデータから優秀な動物翻訳ソフトが作れそうだから」
はんぺん「そっかぁ、楽しみだにゃ!」 人間の言葉理解してるはんぺんは実はネコ語を理解できない人間よりも賢いのではないだろうか しっぽの付け根グリグリして侑ちゃんをクネクネさせちゃうぞ うちの地元は野良猫をわりと見かける地域だけど、皮膚病っぽくなってたり喧嘩?で怪我してたりする猫が結構いるから
猫の世界もすごく大変なんだろうな りなりーなら猫を人間にするスイッチ作れそうじゃね? 歩夢「おーい、侑ちゃん、帰るよ〜」
侑「あっ、ちょっと待って」
侑「今帽子被って、スカートもちょっと長めにして...」
侑「尻尾見えてないよね?」
歩夢「まあ見えてても大丈夫なんじゃない?誰も気にしないよ」
侑「そうかなぁ...」
歩夢「今日は私の家に泊まる日でしょ?」
侑「うん、今日はよろしくね」
侑「はー、今日は歩夢の家に泊まる日でよかったよ」
侑「こんな状態で家に帰ったら、また変なスイッチを璃奈ちゃんに作らせたのかって怒られちゃう所だった!」
歩夢「でも作らせたのは事実だよね...」 歩夢「ただいま〜」
侑「お邪魔します」
歩夢「先にお風呂入っちゃおうか!」
侑「はーい!」
侑「あっ、猫耳ってどうやって洗えばいいのかな?」
歩夢「えーっと、猫 お風呂で検索...」
歩夢「耳に水を入れない様に洗うかぁ。ちょっと難しそうだね」
侑「下向けばいいのかな?」
歩夢「じゃあ私が洗ってあげるから一緒に入ろ?」
侑「うん!」 歩夢「お湯加減は如何ですか?」シャバァ
侑「気持ちいいです...」
歩夢「はい、じゃあ尻尾も洗いましょうね♪」
歩夢「へー、尾骶骨の辺りから尻尾が生えてるんだね。猿みたいな」
侑「猿じゃなくて猫でーす」
歩夢「猫って人間の髪の毛に比べたら随分ともったりしてるんだね」
歩夢「水を弾いちゃうんだね。ちょっと洗うの大変かも」
歩夢「全然泡立たないから、先に泡作っておいて、馴染ませる感じがいいのかな?」
歩夢「はーい、侑ちゃん、頭洗うから少しだけ下向いて」
侑「はーい、お願いします」 歩夢「痒いところはありますか?」
侑「ないでーす」
歩夢「やっぱり泡乗せて馴染ませる感じがいいんだね」
歩夢「はい流しますよ〜」
侑「はーい」
歩夢「...」バシャ
侑「うーむ、気持ちいい!」
歩夢「でも水吸ってもったりしてるから、湯冷めしないようにすぐタオルで拭こうね」
歩夢「いつもはもっとサラサラしてるのに」
歩夢「猫になちゃった影響かなぁ」
侑「多分そうかも。でもすぐに治るよ」 猫化が進むとお風呂嫌がったりするのかな。その辺は個体差の範疇なのかな 侑「今日も歩夢のハンバーグおいしかったよ!」
歩夢「一応玉ねぎの代わりに豆腐とパン粉入れといたけど...」
歩夢「体調悪かったりしない?」
侑「ぜーんぜん!」
歩夢「そっか。一応明日まで様子見ようね」
侑「うん」
歩夢「侑ちゃんの歯ブラシは...ここだね」
侑「サンキュー」
侑「あっ、よく見たら犬歯がこんなに長くなってたんだ...」
侑「奥歯も...ちょっととんがってる」
歩夢「肉をかみ切れる様にって感じかな?」
歩夢「早く人間に戻らないとだね」
侑「シャカシャカ...ちょっと歯ブラシ当てづらいなぁ」
侑「犬とか猫とか飼ってる人はペットにも歯磨きさせるらしいね」
侑「ちょっと尖っただけでこんなに大変なのに、もっと大変そうだ」
歩夢「しかもじっとしてる子は少ないからね」
侑「い〜」シャカシャカ
侑「う〜」シャカシャカ 侑「はぁ、今日も一日変なことが沢山」
歩夢「全部侑ちゃんがスイッチ押したのがいけないんだから」
侑「はーい、わかってますって」
歩夢「大丈夫?寒くない?」
侑「ぜーんぜん、むしろあったかい」
侑「歩夢と一緒だからだね」
歩夢「じゃあ消すよ」
侑「はーい!」
侑「おやすみ」
歩夢「おやすみ」 侑「....」
侑「......」
侑「どうしよ、全然寝れないや」むくり
侑「暗くても昼間と同じぐらいくっきり見える...」
侑「猫は夜目が聞くって聞いたけど、こういう事だったんだ...」
歩夢「...侑ちゃん?」
侑「あ、起こしてごめん」
歩夢「寝れないの?」
侑「うん、ちょっとだけね」
歩夢「猫って夜行性だからじゃない?」
侑「あー、そうかも...」
歩夢「ねえ、侑ちゃんがまだ猫なのって、人間の良さを忘れてるからじゃないかな?」
侑「え?それはどういうこと?」
歩夢「...」むくり
歩夢「ねえ侑ちゃん、忘れちゃだめっ」耳元で囁く
侑「!?!?!!」ブルブル! 侑「...!」ビクッ
歩夢「ねえ、知ってる?」
歩夢「人間は生殖を楽しめる動物なんだよ」
歩夢「快楽の多様性も動物の中で一番」
歩夢「繁殖期の兆候が明快ではないから、いつでも楽しめる様に進化したんだって」
歩夢「まさに快楽への進化だね」サワサワ
侑「あっ♡」
歩夢「かわいいね。今日もこうやって攻められると何もできなくなっちゃうよわよわ赤ちゃんだもんね」
歩夢「侑ちゃんの様な人の事、専門用語でなんていうか知ってる?」
侑「...」フルフル
歩夢「体をよがってるその様から...」
歩夢「“ネコ”って言うんだよ」
侑「ひゃっ♡」
歩夢「今日も一生懸命よがってね♡」
侑「ん♡ん♡」 @cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ 侑ちゃんは初めからネコだったんだよ 次の日
侑「やー、みんなにはご迷惑をおかけしました!」
侑「お陰で猫耳も尻尾もなくなりました!」ツルテン
愛「おー、いつも通り」
せつ菜「跡形もなくすっかりなくなってます!」
彼方「あれは可愛かったけど、でも良くないものだから取れてよかった」
璃奈「あれっ、人間に戻るまであともうちょっとかかると思ってたんだけど...」
歩夢「それはやっぱり心変わりによるんじゃない?」
璃奈「そっか」
璃奈「ところで侑さん、侑さんのおかげで優秀な動物言葉翻訳機ができたよ」
璃奈「この赤いスカーフがそう」
璃奈「早速はんぺんにつけて...」モゾモゾ
璃奈「はんぺん〜」
はんぺん「にゃあに?」
侑「わー!!喋った!」
かすみ「これ夢じゃないですよね!?」 果林「これで具合が悪い時でもすぐにわかるわね!」
はんぺん「そうだね果物姉さん!」
果林「果物姉さんって私?」
はんぺん「うん、いつも果物食べてるから」
エマ「はんぺんちゃんっていつもみんなの事見ててくれるんだね!」
しずく「すごいです!これ、もう一個犬用に作れるかな?璃奈さん!」
璃奈「うん、もちろん用意してあるよ。ぜひオフィーリアちゃんに使って」
しずく「ありがとうございます!」 オフィーリアのは止めないとしずくちゃんがショックを受けちゃうww しずく「ふふーん♪」
しずく「オフィーリア、おいで!」
オフィーリア「バウ!」
しずく「あのね、これは動物言葉翻訳機なんだって」
しずく「早速つけてあげるね」ゴワゴワ
しずく「オフィーリアなんて言ってるか楽しみだなぁ」ゴワゴワ
しずく「はい終わり」
しずく「オフィーリア、何か話してごらん」
オフィーリア「TIMPO!」
しずく「は?」
オフィーリア「ちんぽ」
おしまい 長々とありがとうございました
保守してくださった方、途中でレスくださった方ありがとうございます おつでした。オチ最高だったw色んなネコ知識もあって楽しかったです 乙です。猫侑ちゃんが可愛かった
それにしてもオチが酷いw オチのためにオフィーリアを下品にしやがって許せんぞ!
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