侑「歩夢がいなくなった?」
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それは突然の出来事だった。
深夜、自宅のチャイムが鳴り、歩夢の母親が慌てた様子で押しかけてきたのを覚えている。
「歩夢がまだ帰らないの。侑ちゃん、何か知らない?」
その日はスクールアイドル同好会の練習を終えた後、わたしはせつ菜ちゃんと打ち合わせのため学校に残り、歩夢や他のメンバーはそれぞれ帰途についていた。
心配になったわたしはすぐに同好会のメンバーに問い合わせてみたが、部活を終えた後の歩夢の足取りは誰も知らなかった。
このとき既に、時計は午前2時を示していた。 歩夢は真面目で素行不良ということもないし、誰かに連絡も相談もなしにどこかへいなくなるとは思えない。
歩夢の両親をはじめ、彼女を知る人間の総意だった。
わたしは歩夢のスマホに繰り返しメッセージを送った。そして、真っ暗なベランダで夜風を浴びながら、歩夢からの連絡を待った。
返事はなかった。
いつもよりずっと静かな隣室を見つめるうちに、不安と焦燥が徐々に募った。
何が彼女の身に起こったのか。何か恐ろしいことに巻き込まれたのではないか。
居ても立ってもいられず、すぐにでも飛び出したい衝動を押さえながら、わたしは短い眠りに就いた。 翌日、わたしは学校に行った。当初の予定ならば同好会の練習のために、である。
昨晩、わたしが連絡したこともあり、同好会のみんなが歩夢の消息を心配していた。
わたしたちは急遽練習を取りやめ、全員で一日かけて歩夢が足を運びそうな場所─台場、有明、東雲…臨海副都心エリアのほとんどすべて─をくまなく探し回った。
次の日も手の空いているメンバーと協力して、捜索範囲を広げながら歩夢の姿を追いかけた。
実のところ、彼女を見つけるあてはなかった。ただ何もせずじっとしているのが不安で、動き回っていたかっただけだった。
たぶん、みんな同じ思いだったのだろう。
結局のところ、わたしたちの行動は空しい徒労に終わった。
歩夢の消息について、なんの手がかりもつかめなかった。 歩夢の両親は、彼女の捜索を警察に届け出ていた。
焦るわたしたちとは対照的に警察の対応は消極的なものに思えた。
──年頃の少女の家出程度は珍しいことではない、我々もそんなことに手を割いている余裕はない──そう冷たくあしらわれたと、憤りもあらわに息巻く歩夢の両親を、わたしの両親が慰めていた。
しかし仮にあのとき、もし彼らが真面目にわたしたちの話に取り合ってくれていたとしても、この後の悲劇を回避することはできなかっただろう。
なぜならもうこのときには、既に何をしようと手遅れだったのだから。
歩夢が音信不通になって4日後のことである。
正午過ぎ、連日の捜索に疲れきったわたしは家にいた。肉体的な疲労感が精神的な負荷をいくらか和らげてくれた。
突然、母のスマホが鳴った。
傍らでその様子を見ていると、電話口に出た母の声色がみるみるうちに暗くなっていくのがわかった。
通話を終えた母は、わたしに言った。
「歩夢ちゃん、見つかったって。でも、残念だけど……」
言い終わらぬうちに、母親はわっと泣き出した。
泣き崩れる母親をなだめるのに必死だったせいか、わたしの方はむしろ不思議なほど冷静だった。
──上原歩夢は亡くなっていた。 歩夢の遺体は東京湾で発見された。
前日の夜、湾内を航行していた船舶が偶然、波間に漂う水死体を発見した。
着用していた虹ヶ咲学園の制服と、ポケットに入っていた学生証のおかげで、すぐに身元が判明し、警察に届け出られたという話だった。
検死の結果、歩夢の死因は溺死だった。
遺体の状態から見て姿を消した当日のうちに亡くなっていた。
わたしをはじめ同好会の面々は歩夢に最後の挨拶をしたいと希望したが、歩夢の両親に固く断られた。
わたしの両親の話によれば、歩夢の遺体はあまり良い状態ではなく──決してきれいとはいえないお台場の海に洗われ、夏の暑さに晒されたために──とても高校生の子どもたちには見せられないものだったという。 いつもは朗らかで明るい歩夢の母親は、このときは死人のように無表情だった。
まるで亡くなった愛娘と一緒に、自分の魂まで吸い取られたかのように。
「お葬式には、来てあげてね」
わたしはもちろん、その約束を守った。
葬儀はすぐに執り行われ、わたしは、家族と同好会のみんなと一緒に参列した。
このとき、最後に歩夢の顔を見られるのではと思っていたが、残念ながら故人の顔を望める覗き窓は塞がれていた。
わたしは仕方なく、大きく飾られた遺影の姿を目に焼き付けた。
たしか去年、二人で遊びに出かけたときに撮ったものだ。
額縁の中の歩夢は控えめな笑顔をこちらに投げかけていた。 メンバーも歩夢ちゃんは侑ちゃんのこと恋愛かはともかく好きなのはわかってるはずなのにほっといて死んでから悲しむのは都合いいと思う アウトラインだけで書き溜めはないので、誰か保守していただけると嬉しいです ずっと大切でそばにいた幼馴染みが最近知り合った子とすごい親密になって、それが辛いけど侑ちゃんのためにも何も言えず一人で耐えてある日決定的なににかが起こるまで側にいつつ、ずっと傷ついてるのは地獄よ わたしと両親は上原家と長い付き合いだったこともあり、まるで近親者のように、歩夢の両親を手伝った。
わたしは両親と交代で弔問客の対応にあたった。
葬儀は内輪の関係者だけで実施されたが、どこからか情報が漏れたのか、歩夢のファンを名乗る何人かの人物が香典を手に現れ、焼香を上げていった。わたしはその一人一人に、親友代表としてお礼の挨拶をして回った。
参列したクラスメイトたちの泣きじゃくる声が響き、斎場は異様なほど悲壮感が漂っていた。
故人が若すぎるだけに、その場にいる誰もが沈痛な面持ちで席に着いていた。
けれどこの時、何故かわたしは最後まで泣くことができなかった。 漂流物で酷いことになるのはよく聞くけど
やっぱ水質も遺体の状態に影響与えるんかね >>21
歩夢は勘違いしたまま死んじゃったわけで、その時点でもう救いようがない気がしないでもない
彼女の早すぎる死は、スクールアイドル同好会の活動にも大きなショックを与えた。
一度は同好会全体で、スクールアイドルの活動も休止することを考えた。しかし……
「歩夢先輩のためにも、やりましょうよ。ライブ」
「うん。ここで立ち止まってちゃダメだと思う」
「歩夢ちゃんのぶんまで、私たちがステージに立つべきだよ」
皮肉なことに、歩夢の死は反対にわたしたちの結束を強め、決意を固めるきっかけを作ってくれた。
そして、歩夢の死からちょうど1ヶ月後、スクールアイドルフェスティバルが大々的に開催される運びとなった。
このステージに立つことのないまま去っていった仲間、上原歩夢の追悼を兼ねて。 侑「こんなのやだよぉ…お願いだから目を開けてよ…」
⚰「テッテレー!」
侑)「!?」
歩夢「じゃーん!実は生きてました〜wドッキリ大成こ」
侑「歩夢!あゆむうう!」ギュー
歩夢「ちょっ侑ちゃん!?いきなりそんな強く抱きしめられたら恥ずかしいよぉ\\\」
侑「歩夢っ!歩夢っ!もう絶対に離さないんだから」
侑「私、やっぱり歩夢の事が好きだよ!世界で1番大好きなんだよ!」
歩夢「侑ちゃん♡」
こうして侑と歩夢は結ばれましたとさ
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ めでたしめでたし 土左衛門はガチでやべーよ
全身膨れ上がって生前華奢だった女性ですら相撲取りみたいな巨体になりうっ血して赤く変色し目玉や舌が飛び出し…
歩夢レベルの美少女があんな状態になった姿を見たら
両親も部員も間違いなく発狂してショック死か後追いするわ ──イベントは大盛況のうちに終わった。
「ラブライブ」だけではない、スクールアイドルの新しい可能性を拓いたステージは、一躍注目を集めることとなった。
そしてこの大きな成功は、わたしたち全員が歩夢との別れに折り合いをつけるひとつの転機になった。
歩夢のいない同好会が、いつからか当たり前になっていった。
歩夢の死は当初、事故と判断されていた。
しかしその後、歩夢の母親が遺品整理をしているときに、彼女が最後に書き残していた遺書が見つかった。そのため、最終的には自殺とされた。
そこには家族や高校の友人たちへの感謝、そして謝罪の言葉が重ねてつづられていた。
だが、彼女自身がなにか悩みを抱えていたのかはわからずじまいだった。
直前には合宿を行ったばかりで、そこではいつもと変わらない楽しげな様子を見せていた歩夢がなぜ自殺を選んだのか。
その答えはどこにも見つからないまま、月日だけが過ぎていった。
◇◇◇───────────◇◇◇
高校卒業後、都内の私立大学に進学したわたしは、講義やサークル活動の合間をぬって、ライブイベントのスタッフのアルバイトをしていた。
2年間、スクールアイドルを影から支えてきたこともあって裏方の仕事は熟知していたし、なにより、多くの人間による熱気が混ざり合ったステージ裏の空気は、私にとって心地良かった。
そうした縁もあって、大学卒業後はステージ演出に携わるイベント会社に勤めるようになった。 続きがクッソ気になるけどこの設定を明日まで引きずりたくないから
できれば今夜中に完走頼むぜ… ちょうど同じ時期、わたしは生涯の伴侶となる女性と結ばれた。
相手は、高校時代からの同級生だった──かつて「優木せつ菜」と呼ばれたスクールアイドル──菜々だ。
菜々と正式に交際を始めたのは、大学1年の時だった。
高校時代、スクールアイドル同好会で一緒に活動していた頃から、彼女はアイドルとして、わたしはマネージャーとして、お互いに理解し合い、支え合う関係ではあった。
しかし、菜々はスクールアイドル“優木せつ菜”、アイドルは恋愛厳禁という不文律を犯してまで関係を進めることにはためらいがあった。
とはいえ、歩夢がいなくなってからは──歩夢がいない喪失感を埋めようとして、わたしの方から──お互いに依存するようになっていった。
今になって思えば、あの時点でわたしたち二人の距離感はほとんど恋人同士のそれと同じだったと思う。
大学生になったのを機に、わたしから彼女へ改めて告白をして、晴れてわたしたちは恋人同士になった。 優木せつ菜はアイドルだから恋愛できないが中川菜々は一般人だから恋愛できる
と考えると便利だな 歩夢の死がきっかけで付き合うようになったのか、生きててもそうなってたのか、前者だったら歩夢が悲惨すぎるな 結婚から2年、幸運なことにわたしたちは子宝にも恵まれた。
菜々は大学卒業後、都心にある大手の総合商社に就職していたが、産休と育児休暇をとって家庭に入った。
生まれた娘には雛季(ひなき)と名付けた。
雛季はなんの問題もなくすくすくと成長していった。
と同時に、わたしたちは新居への引っ越しを考え始めた。
結婚してからは二人で都心のマンションを借りて住んでいた。
不便はなかったが、雛季がこれから大きくなれば、ここは少し手狭に感じられるかもしれない。
先々のことも考えて、環境の整った場所で子育てをしたいという考えは、菜々も同じだった。 そんな矢先、またしても幸運なことに勤め先の社長が知り合いの不動産屋を紹介してくれた。
その不動産業者が薦めてきたのは、都心から少し離れた郊外の住宅地にある一軒家だった。
築15年ほどだというその家は、おとぎ話に出てくるようなヨーロッパ風のデザインを取り入れた2階建ての建物だった。
外壁はレンガ積み風で、2階にはせりだしたバルコニー風のベランダが設けられている。
内装はつい最近改装されたばかりだといい、壁紙や水回りの設備も新築同然にきれいだった。
大きくはないが庭もあった。
メルヘンチックで明るい雰囲気をわたしも菜々もすぐに気に入った。
なによりも好都合だったのは、この条件の物件にしては破格の安値を提示されたことだった。
収入も不安定で財布事情が心許ないわたしたちにとってこれほどありがたいことはない。 ただ、わたしと菜々は訝しく思った。
これは、何か物件に問題があって価格を下げている…いわゆる事故物件ではないかと。
尋ねてみると、業者は渋る様子もなくさらりと言い放った。
「水が出るんですよ」
「水?」
「ええ。この辺りは地盤があまりよくなくて……」ハハ、と笑う。
でも安心してください。今まで何か事件があったとかいうことはない。地震の時も、液状化現象などということはなかった。だから心配しなくていい、と。
最終的にわたしたちはこの家に引っ越すことを選んだ。
新居が決まれば、あとは引っ越しの準備に取りかかるだけだ。
住宅購入や移動・転居の手続きなど、諸々の書類確認にはかなり苦労させられたが、菜々がきちんとフォローしてくれるおかげでスムーズにいった。
こういう部分では、わたしたち二人の関係性は高校生の頃から変わらなかった。 どうでもいいけどスレ主の(あゆ)がなんか意味深だな… いよいよ引っ越しが間近に迫ってきた。
荷造りをしていると、収納の奥からは高校時代の品がたくさん出てきた。
制服、鞄、アルバム、卒業証書、そして──使い古したライトグリーンのパスケース。
「……懐かしいなあ」
「それ、高校の時の」
「うん、歩夢とお揃いで──」
ふいに口をついて出たその名前に、菜々の顔が曇る。
彼女も忘れてはいない。
いや、忘れられるはずがないだろう。志半ばでこの世を去った彼女のことは──あの頃の楽しかったはずの思い出に今なお暗い影を落としていた。
高校を卒業してからも、同好会のメンバーたちと会う機会はあった。
しかしその度に、歩夢の不可解な結末のことを避けて通らずにはいられなかった。
鮮やかな絵織物に、たった一点黒々と染み着いた汚れのように、消すことの出来ない苦々しい記憶となって彼女は今もわたしたちの心の底に棲んでいた。
二人の間に流れる重苦しい空気を破ったのは、雛季の泣き声だった。
「はーい!いまいくよー!」
菜々ははっとして飛び跳ねるような勢いで雛季のところへ向かった。
わたしはパスケースを他の荷物と同じように段ボール箱に納めると、厳重にガムテープで封をした。 引っ越し作業は滞りなく終わった。
それから暫くは、三人での慎ましくも楽しい生活が続いた。
新居は住み心地もよかった。
近隣の住人は新参者のわたしたちにも優しかったし、とくにお隣の渡辺一家は親切に対応してくれて、すぐに意気投合した。
旦那さんは港湾局に務める公務員で、奥さんは元ピアニストという、なんともおしゃれな組み合わせだ。
一人娘のあんじゅちゃんも雛季と同年代で、雛季と仲良くしてくれそうだった。
一度、渡辺さんに土地のことを聞いてみたことがあった。入居前に業者に伝えられた、「水が出る」という話についてだ。
「たしかに、水はけはちょっと悪いかもね。梨子ちゃんはどう?」
旦那さんに話を振られた奥さんは、うーんと小さく唸って、
「洗濯物の乾きが悪いとか?そのくらいじゃないかしら」
◇◇◇───────────◇◇◇
奇妙なことが起こり始めたのは、3月。
4歳の誕生日を控えた雛季が幼稚園に通い始めるため、その準備をしていた頃だった。
雛季は活発な女の子だった。わたし自身は、雛季は菜々に似ていると思っていたが、わたしの両親や菜々の両親、会う人の多くは、わたしの方にそっくりだと言う。
雛季はわたしが仕事で家をよく空けがちにも関わらず、よく懐いてくれていた。
以前のマンション住まいのときは、帰宅すると必ず玄関に駆け寄って出迎えの挨拶をしてくれるほどだった。
ところが最近はわたしが仕事から帰ってきても、あまり反応がない。
それに、一人遊びのはずなのにずいぶんとはしゃいでいるらしかった。今日も玄関の戸を開けると、雛季の楽しそうな笑い声が響いてきた。
「おかえりなさい」
「ただいま。……雛季、元気そうだね」
「……」
「どうしたの?」
「いえ、その…」
菜々は言いにくそうな顔をして、俯きがちに話し始めた。 雛季が最近、一人で誰もいない空間に向かって話しかけているのだという。それも、ごく頻繁に。
菜々が家事に取りかかり、雛季をひとりにさせると、まるで誰かと会話しているかのように喋るのだという。
また、今まで自分が教えたはずのないことまで覚えていると。
不安がる菜々に、わたしはなだめるように答えた。
「子どもの記憶力は凄いっていうし、どこかで見たことを覚えてたのかも…」
だが、その答えに菜々はまくし立てるように反駁する。
「…雛季はずっとうちにいるし、外に出かけるときはいつも私がそばについているんですよ?それに……」
菜々は眉をひそめた。
深刻そうな、というよりは怯えたような表情だった。
「どこで覚えたの、って聞いたら、こう言うんです」
──「あゆちゃん」が教えてくれるの。
導入のところまでいけたので、今夜はここまでにします 幼馴染と結ばれなかった歩夢は娘を狙うというSSの風潮 元ネタスレでホラーハウスwとか寺生まれのHさんwとかキャッキャしてたらホントに出来るとは イマジナリーフレンドはホラーとかじゃなくて現実にある話みたいだけど、名前がね。あとお隣さんは普通の夫婦で暗い過去はないですよね ?? @cメ?*?? ? ??リ? ?? 「ホラーハウスもあるんだよ」 ほんじゃ、始めるずら。
う〜ん…今回は厄介ずらね…高校のときの未練タラタラのどうしようもない霊ずら。
ま、マルの敵じゃないずらけど…
善子ちゃん。いいずらよ。
ヨハネ!!!(そして謎の仏具を鳴らし始める善子)
シャリンシャリン
仏説摩訶般若波羅蜜多〜
カァアアアアアアッツ!!!!!!!!ずらぁああああ!!!!! 当たり前のように女と女で子供ができる世界に誰も突っ込まないの草 あゆちゃんは>>1のことであって歩夢ちゃんでは無いんだよな 自分が死んだ後
せつ菜と侑の二人が急接近し交際を始め結婚し出産する
この間もずーっと側で静観しており
娘が「幼稚園」に入ったタイミングで何らかの行動を起こした、
と考えるとゾワーっと来るな
まあまだ途中だし分からないんだけど 書き手もあゆちゃんでなんかフフってなっちゃった
つづきあくしろですわ |c||^.-^|| あくあくAqoursですわ! 死ネタってファンとして不愉快極まりないはずなのに何でこうも引き込まれるんだろうな
昔読んだきんモザの忍が交通事故死する話もすげえ読み応えあった 楽しんでるぞ
だけどネタがネタだから次回のアニメ展開によってはヤバいことになりそう 病死や事故死なら守護霊になる感動話やキャスパーみたいなコメディ路線にも行けなくもないけど
死因が死因だけに(登場人物全員にとっての)ハッピーエンドがまず望めないのがキツいな…
翌日、仕事の帰りに久しぶりに仲間の一人に会いに行った。
向かったのは、門前仲町にあるもんじゃ焼き屋。
最後に行ったのはたしか3年前、後輩たちの大学の卒業祝いに集まったっきりだが、元々老舗ということもあってか、あの頃から店構えは変わっていなかった。
店の暖簾をくぐると、すぐに懐かしい顔が出迎えてくれた。
「ゆうゆ!久しぶり〜!!」
「愛ちゃん元気?」
「おうっ!ゆうゆが来てくれたおかげで、衝撃的なくらいチョー元気!!」
「ぷふっ!?なにそれ、どういう意味……あははっ!!」
ヒマワリが咲き照らしたような明るい笑顔。
かつてと変わらない愛ちゃんに、わたしは励まされる思いがした。 まだ時間も早かったので、店内は比較的空いていた。
愛ちゃんも余裕があると判断したのか、注文の品を持ってくるなりわたしの隣に座った。
「ね、最近どう?」
「まあまあだよ。愛ちゃんは」
「んー、修業中ってカンジかなぁ。ここを継ぐためにね!」
愛ちゃんは都内の名門大学を卒業した後、大手ゼネコン企業に就職した。
学生時代から行動力の塊で人付き合いも良かった彼女は、職場でもその天稟をフルに発揮し、わずか3年ほどのうちに、同期どころか先輩社員も追い越す勢いで実績を積み重ねていった。
ところがある日を境に、彼女はそれ以上の昇進も昇給の誘いも蹴って、そのまま退職した。
──あたしのやりたいことと、違ってたんだよね。
当時はそう話していた。
自由を得た彼女は、ここ数年間世界のあちこちを飛び回っていたらしい。
そこでも持ち前の才能が活き、それほど苦労しなかったようだ。
今年の始めに、日本に帰国したという連絡があったばかりだった。 愛ちゃんの焼いたもんじゃ焼きをへらで口に運びながら、昨日、菜々が語ったことを話した。
「それ、『イマジナリーフレンド』ってヤツじゃない?」
「イマジナリーフレンド…?」
「文字通り、想像のお友達。雛季ちゃんまだ3歳だったよね」
「うん」
「そのくらいの小さい頃なら、そういうの珍しくないんだってさ」
「そうなんだ…」
その後、他の仲間たちとも連絡をとったが、どの返答も概ね愛ちゃんと同じ意見だった。
引っ越しを機に環境が変われば、子どもも変わる。子どものすることだから、神経質になる必要はない、と。
だが、わたしの不安な気持ちは拭えなかった。
「あゆちゃん」。
その名前を聞いて反射的に思い出されるのはやはり──10年前に死んだ彼女、上原歩夢のことだ。
偶然の一致にしても、少し薄気味悪かった。
それは愛ちゃんも同じだったのだろう。
この話をした途端、いつも明朗な彼女が一瞬だけ──苦々しい表情になったのを、わたしは見逃さなかった。 序盤悲しすぎたけどレズ婚レズ出産してくれたおかげでマイルドに読めるわ 歩夢が死んだ事と侑の配偶者が歩夢じゃない事以外はマジで理想の未来だな…
それだけにその幸せを素直に喜べなくて胸がチクチクするわ
◇◇◇───────────◇◇◇
それからあっという間に4月になった。
ちょうどその頃のわたしは、新たに舞い込んだ仕事の案件にかかりきりになっていて、家に帰らないことが増えていた。
ありがたいことに、以前は直属の上司が担当していた仕事がわたしにも回ってくるようになったのだが、不慣れな業務に悪戦苦闘する毎日で、社屋の一角で寝泊まりするのが恒例になっていた。
雛季も幼稚園に通いだし、それに応じて菜々も育休期間が終わったため、職場に復帰した。
家族が家に揃う時間は自然と短くなった。
ようやくまとまった休みが取れたのは、ゴールデンウィークもとうに過ぎ去った5月の終わり頃だった。
約一ヶ月ぶりに見る家族の顔は、疲れきったわたしの気持ちを和やかにさせてくれた。
雛季はわたしの顔を見るなり興奮しっぱなしで、ぴょんぴょん飛び跳ねてまとわりついてきた。
菜々も普段通りに優しく出迎えてくれたが、仕事に復帰したからか、前より痩せたように感じられた。 その週末には、家族三人で外出をした。付近のショッピングモールで買い物を楽しんだ後、午後は公園で身体を動かして遊んだ。
雛季も今まで話したくてたまらなかったのだろう。幼稚園で体験した色々なことを矢継ぎ早に、一生懸命に教えてくれた。
こころなしか雛季が以前よりもたくましくなっているように感じて、誇らしい気持ちになった。
帰宅してからは、三人で夕食の準備をした。
かつての菜々は料理に関しては壊滅的な腕前だったが、雛季が生まれてからはめきめきと腕前を上げていった。
我が子に食べさせるものを作るからには、きちんと基礎から学ぶ必要があると思ったらしい。
今ではわたしの手を借りなくても、三食しっかりと用意できるようになった。
雛季には飾り付けをお願いした。
夕食の献立は、チーズ入りハンバーグ、バジルソースのサラダ、トマトスープ。
以前、彼方さんに教えてもらったレシピだという。
久々の家族団らんに、わたしは熱いものが込み上げてきて、思わず涙がにじんだ。 愛さん「まぁ死んじゃったもんはしょうがないよね〜wwww」
愛さん「二人とも死んだあゆぴょんのためにもちゃんと幸せになるんだぞ〜wwww」
侑「…そうだね…」
せつ菜「…愛さんの言うとおりですね…」
棺桶 ガタガタガタガタ
\パカッ/
@cメ*◉ _ ◉リ「いやおかしいやろこんなん死んでられっか」
愛さん「wwwwwwww」 >>120
いや今いいところだから気にしないで早く書いてくれ
勃起が収まらないんだ >>120
マジで気にするなほっとけあんな奴
あなたの思うままに筆を取ればいいのよ イッチが書きたいように書いたものを読みたいからそのまま続けて 夜も更け、雛季を寝かしつけると、わたしは菜々と二人きりの時間を過ごすことにした。
入浴を終え、リビングでテレビを見ながらくつろいでいると、菜々がわたしの右隣に座った。それから暫く二人でテレビを鑑賞した。
ゴールデン帯のテレビドラマが終わり、画面は天気予報に切り替わった。
明日以降、傘のマークがずらりと並んでいた。
「うわぁ〜、週明けから雨ばっかりだ…」
「6月に入りますからね」
「そっか、もう梅雨入りかな」
「……」
菜々は言葉少なに肩を寄せてくると、自分の腕をわたしの腕に絡め、そのままぴったりとくっついてきた。
「……菜々?」
「侑さん…私、怖いんです」
菜々の身体がわずかに震えていた。わたしは菜々と組み合っている右手をそのまま彼女の左手に重ね、震えている指を包み込んだ。
それで多少は落ちついたのか、菜々はぽつりぽつりと言葉をつなぐように話し始めた。
わたしはそれを黙って聞いていた。 >>119
SSスレで主以外がこういうSS形式の書き込みするの止めてほしい
ハッキリ言って荒らしと変わらん >>1はあんまり気にすんなよ
楽しく読んでるよ
この題材で楽しいってのも変だけど せつ菜って元々敬語キャラだけど
結婚すると古風な良妻って感じになって良いな 「いつも雛季を寝かしつけた後、ひとりでいると……廊下を人影が通るんです」
華奢な肩がぐっと強張る。
「何をしていても、この家の中だと誰かに見られているような気がして…。…雛季も相変わらず…一人でずっと喋っているし」
少しの沈黙の後、菜々は自嘲気味に笑って、
「……わかってます。おかしくなっちゃってるのは私の方なんですよね」
「菜々」
「でもあなたに迷惑をかけたくなくて…こんなこと言ったら、変になったって、嫌われるんじゃないかって…」
「まさか。迷惑だなんて思わないよ。わたしたち、もう家族なんだから」
「家族……」 「心配なら、明日病院で診てもらおうよ。わたしも一緒に行くよ」
「……はい」
わたしは縮こまって震える菜々の肩に右腕を回して、こちらへそっと抱き寄せた。
菜々もわたしの胸に顔をうずめてきた。
腕の中の彼女の姿は今までにないほど小さかった。
転居以来、夫婦の寝室は別々に分けていたが、その夜は一緒のベッドで眠ることにした。
わたしは菜々におやすみのキスをして、彼女の柔らかな温もりを側に感じながら眠りについた。 侑ちゃん「ほーれ、歩夢コッペパンだよー、出てこーい。」 翌日、奈々を精神病院に連れて行き診察してそのまま
入院することになった
私は逃げるように違う女を漁りに行った かまってちゃんがいきがってるな
気に入らないなら黙って消えればいいし書きたいなら自分でスレ建てればいいだけなのに頭が悪すぎる SSで要点書けとか言ってる時点で、そんなこと考えられる頭じゃないでしょ。
wikiに乗ってる3行のあらすじだけ見て知った気になってそう ゆうせつはせつ菜ちゃんが可愛くて好きだけどやっぱりつれえわ >>144
ある意味お金も時間も節約できて羨ましいな
本編見なくてもwikiで要点だけ見れば楽しめちゃうって事でしょ
次に意識を取り戻したときには、わたしは真っ暗な廊下に立っていた。
雛季の部屋のドアがわずかに開いて、薄明かりが差し込んでいる。
わたしはその中を覗き込んだ。
青白く照らされた子ども部屋の真ん中で、菜々がこちらに背を向けて立っていた。
少し猫背気味に頭を垂れ、両腕はだらりと脱力している。
──何をしているんだろう?
疑問に思ったのもつかの間、わたしはあることに気づいてしまった。
棒立ちの菜々に対面するようにもう一人、部屋の奥に何かが立っていた。
“それ”は人の姿をしていて、菜々より少し背が高かった。
しかし、“それ”は薄暗い室内でもなお暗く、黒いインクでめちゃくちゃに塗りつぶしたかのように真っ黒だったので、わたしにはいったいなんなのか、判別できなかった。 ──いったい何を見ているのだろう…わたしは。
すぐさまドアを開けて押し入り、菜々を呼ぶこともできたはずだ。
なのに何故か、わたしはただ様子を見守ることしかできなかった。
菜々の身体がぴくりと揺れる。
真っ黒い人影に向かって、菜々は深々と頭を下げた。
力なく頭を垂れ、上体を傾け、糸で吊られた操り人形のように、何度も、何度も、何度も……。 侑にとって愛する家族を傷付けようとする敵になってしまうのかな。自殺した報いにしてはあまりにもかわいそう あまりに異様な光景に心臓が早鐘を打つ。
ぞくりとした感覚が背筋を伝い、恐怖に駆られたわたしは衝動的に叫んでいた。
「──菜々っ!!!」
……わたしは寝室のベッドにいた。
勢いよく上半身を起こしたために、めくれた布団がベッドからずり落ちていた。
全身汗まみれで、ぐっしょりと濡れたシャツが胸元にへばりついて気持ち悪い。
──なんだ、今のは夢だったのか。
そう思って胸を撫で下ろした直後、はっと気がついた。
左隣の布団が、やたらに冷たい。
菜々がいない。 わたしは慄然として、ベッドから転び出るようにして寝室を飛び出した。
廊下は真っ暗で──ちょうどさっき見た夢と同じように──雛季の部屋のドアがわずかに開いて、薄明かりが差し込んでいた。
わたしがその隙間から部屋を覗き込むと、やはり菜々はそこにいた。
しかし夢とは違って、彼女は子ども部屋の真ん中で土下座をするような姿勢でうずくまっていた。
「菜々?」
呼びかけても微動だにしない。眠っているのか、気絶しているのか、あるいは──。 最悪の事態に身構えながら、おそるおそる彼女に近づく。
するとあることに気がついた。
──何か、喋っている?
うつ伏したままの菜々が小さな声でぶつぶつと何か呟いているのが聞こえた。
わたしはその声に耳を澄ましてみた──。
「──なさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」 「──さいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめ──」
「菜々!?菜々っ!菜々!!」
わたし自身もほとんど半狂乱になりながら、菜々の体を無理やりに抱え起こした。
菜々の目は焦点を失い、揺すぶっても問いかけてもなんの反応もなかった。
「菜々っ……!」
「へ……ぁ…ゅ、…さ……」
虚ろな目が一瞬、生気を回復したかに見えた。
菜々は顎をかたかたと震わせ、口の端に泡をつけながら、わたしの腕の中でのけ反るようにがくんと崩れ落ちた。
今、目前に起こっている出来事に、わたしは茫然とするばかりだった。
夢で見た光景と、現実の状況。その奇妙な一致に胸がざわつく。
そのときふいに、背後に舐めつけるような視線を感じた。
わたしはとっさに後ろを振り返った。 「おかあさん…」
目を覚ました雛季が、眠たそうにこちらを見つめていた。
「ごめん、起こしちゃったね……」
「うん…ママは…?」
雛季の問いに、わたしは腕の中の妻に目線を落とした。
菜々は、先ほどの異常な風体とは打って変わって穏やかな寝息を立てていた。
「大丈夫だよ」
わたしは少し安心して、雛季の方へ視線を戻した。すると、雛季がぼそりと呟いた。
「わらってる」
「?」
「あゆちゃん、わらってる」
その視線はわたしではなく、わたしの背後の空間に向いているような気がした。
わたしはうろたえながらも、平静を保とうと務めた。
──きっと寝ぼけて、まだ夢見心地なのだ。雛季も、わたしも。
「さ、ねんねしようね」
そう言いながら雛季の頭を撫で、再びベッドに寝かせる。
汗ばんだ指先に糸のように細く長い髪の毛が絡んだ。
雛季が夢の世界に戻っていったのを見届けると、わたしは菜々を抱えて寝室へ運び、再び床についた。
今度は朝まで夢を見ることはなかった。 本旨であるホラー成分もさることながら絶妙に織り込まれるゆうなな描写もいい味でているすき
楽しみにしてます つまんないとか言いながら更新毎にレスするやわ銀が1番怖えわ 俺がオチ書いたら>>1が真似るだろ
才能ない奴は人のをパクるしかねえんだから オチが想像出来ると言いながら真似るだろってつまり想像できないってことか 考察や雑談は好きにしていただいて構わないです このシナリオ自体、>>1のスレに上がっていたネタをパクっているので… ネタスレが元でも実際にssを書いてくれる人は貴重
黒澤家の闇とかでもちゃんと作品として書かれたのって数えるほどだし >>1にちゃんと書いてある訳やし、イッチが気にする必要ないやろ
実際、楽しみってコメントが大多数なわけやから、書きたいように書いたらいいと思うわ >>183
荒しの才能すらない無能が何言ってんの? 怖いもの見たさで読んでるけど丸く収まりますように… 丸く収まる、となると
悪者になった歩夢を退治する展開にしかならなそうなのが辛いな
翌朝は昨日の予報の通り雨が降っていた。
雛季を幼稚園に預けた後、わたしは菜々を連れてとある総合病院に行った。
以前住んでいたマンションの近くで、雛季の出産のときにお世話になった病院でもある。
どこの科を受診すればいいかわからず、とりあえず産婦人科で診てもらった後、医師の勧めで脳神経外科に回された。
その日の脳外科の担当医は、若い女医だった。
どこかで見覚えのあるような美人ながら、化粧の上からうっすらとわかるほど濃い隈ができていた。
「見たところ、脳に異常はないわよ」
菜々のCTスキャンの結果を眺めながら、少しぶっきらぼうに言った。
手癖なのか、ウェーブのかかった髪の毛先を指先でくるくる弄っている。 「きっと精神的なものね。お子さんはいるの?」
「はい……育児ノイローゼ、ってことですか」
「かもしれないわね」
私は専門外だから、あとで精神科の先生にちゃんと診てもらいなさい、と言われた。
しかし、時刻はもう昼過ぎである。雛季を幼稚園に迎えに戻らなくてはならない。
菜々を病院に残してわたしだけ行くこともできるが、今の菜々を一人にするのは心配だった。
「…だったら、この後すぐに受けられるように言っておくから」
「そんなことできるんですか?」
「できるわよ」
退室しようとしたとき、彼女はわたしの方だけを呼び止めた。
「精神疾患の患者にパートナーがいる場合、そのパートナーも患者に影響されることが多いの」
「はぁ」
「あなたも気をつけて、ってこと」
お大事に、と言うと、最後の最後で彼女は優しげに微笑んだ。 その後、わたしと菜々は精神科のある階へと向かった。
不思議なことに、待合の席にはかなりの患者がひしめきあっていたにもかかわらず、わたしたちはすぐに受診できた。
簡単な診断の後、いくつかの薬を処方されて、その日の診察は終了した。
帰りのバスの中、菜々は子どものように処方箋の小包を両手で握りしめながら、ふふっ、と嬉しそうに笑った。
「これでもう、大丈夫なんですよね」
その目には、わたしのよく知っている菜々が宿っていた。
妄想じみた不安に苛まれていたことよりも、その悩みごとを一人で抱え込んでいたのがよくなかったのだろう。
それを周囲に打ち明けることができただけでも、彼女にとってはいくらか楽になれたに違いない。
「あなたに心配をかけなくてすみます」
ごきげんな妻の横顔にわたしは、よかったね、と相槌を打った。
昨日の夜のことは彼女にも医師にも伝えなかった。
言えるはずがなかった。 gdgd過ぎて読む気にすらならん
引っ張りまくって人が離れたなwww 雨がしとしと降るなか、わたしたちは二人で雛季を幼稚園へ迎えにいった。
家に着くと、雛季は眠気を訴えてぐずりだした。
いつもはママ──菜々と一緒にお昼寝をするのが恒例だという。
「今日はお母さんとお昼寝しよっか」
「うん……」
わたしは雛季を抱っこして2階の子ども部屋へ上がった。
部屋に入ると、おかしなことに気がついた。
部屋の床の一点がびっしょり濡れていたのだ。
天井を見上げると、ちょうど床の真上の面が濡れて変色しており、そこから水滴がしたたっていた。
「雨漏りかぁ…」
新築ではないからこのくらいは仕方ない、と思いつつ、暫く雨の天気が続くことを思い出して、少し頭を抱えたくなった。
早めに修理業者を呼んで、直してもらわなければ。
ひとまず部屋を片付けるため、階下の菜々にお願いして雑巾とバケツを持ってきてもらった。
濡れた床を拭きながらふと思い出した。
昨日、夢で見たあの黒い人影は、たしかこの辺りに立っていた気がする。 突っ込む訳じゃないが、ママとお母さんで一瞬こんがらがっちゃった @cメ*◉ ᴗ ◉リ 読んでるよ
@cメ*◉ _ ◉リ 荒らしは帰れ… 望まず地縛霊化(?)しているなら歩夢含め誰も報われないなぁ……続きめっちゃ気になる
◇◇◇───────────◇◇◇
それからは、菜々は昔のような明るさを取り戻していった。
薬の効き目があったのだろう。もう心配しなくても大丈夫そうだと思ったが、また何かあるともわからない。
わたしも彼女に気を遣って、仕事の時間を調整してなるべく家で過ごせるようにした。
子ども部屋の雨漏りは、業者に頼んですぐに直してもらったので、もう心配なさそうだ。
そうして1ヶ月ほど過ぎた日のことだったと思う。
午後、勤務中に突然電話が鳴った。
雛季が通う幼稚園からだった。菜々がまだ迎えに来ておらず、こちらに連絡したのだということだった。
生真面目な菜々が迎えの時間を間違えるとは思えなかった。わたしは一抹の不安を覚えた。 「どうしたのよ?」
困惑気味のわたしに話しかけてきたのは、矢澤先輩だった。
わたしの6年先輩で、社内でも経験豊富なベテラン社員である。
彼女も学生時代はスクールアイドルだったというが、残念なことにアイドル時代の純粋可憐なキャラクターは見る影もない。
「いえ、実はその……嫁がまだ、幼稚園のお迎えに行ってないらしくて、代わりに来てくれないかって」
「行ってきなさい」
「いや、まだやること残ってますし」
「娘さん、まだ小さいんでしょ。奥さんのことだって心配じゃないの?」
「それはそうですけど、この案件は…」
「あぁもう!ぐだぐだやってないでさっさと退社しなさいって言ってるの!あんたの分は他でフォローしておくようにするから!」
わたしは先輩から追い出されるようにして、会社を後にした。 なんとか先輩の厚意にあずかって早退することができたわたしは、足早に帰路についた。
道中、菜々に電話をかけたが応答はなかった。
菜々の勤務先にかけてみると、彼女はいつも通り、娘の迎えのためすでに退社済みだと返ってきた。
幼稚園には先に妻の消息を確認する旨を伝えてから、わたしは一旦自宅に立ち寄ることにした。
わたしは嫌な予感を抱えながら、家の玄関ドアに手をかけた。
鍵はかかっていなかった。
「菜々?」
家の中は不思議なほど静まり返っていて、わたしの呼びかける声さえ吸い込まれていくようだった。
外はまだ太陽が照りつけているというのに、妙に薄暗い感じがして、足がすくむ思いがした。 「菜々!いるの?」
靴を脱いで玄関へと上がった瞬間、じわぁっと冷たい感覚が靴下を通して足の裏を伝った。
フローリングの床がびっしょりと濡れていた。それだけではない。壁紙もわずかに湿っていた。あたかも家中に水を撒き散らしたようだった。
「なに、これ……」
リビングに入ると、さらなる異様な光景がわたしの目に飛び込んできた。
姿見が粉々になるまで叩き割られ、画面を粉砕されたテレビが転がっていた。
床には、ガラスの破片と一緒にハンマーが落ちていた。
キッチンの冷蔵庫や電子レンジ、収納棚がガムテープや養生テープで開かないようにされていた。
水道の蛇口にいたっては、ミイラのようにガムテープでぐるぐる巻きにされていた。
そしてテレビ台や棚など、設置物と床とのわずかな隙間にまで、タオルやティッシュペーパーの切れ端がみっちりと詰め込まれていた。
いつも食卓として使うテーブルの上には、菜々が病院でもらってきた処方箋──抗不安薬、睡眠導入剤──の包装が雑に散らばっていた。
どれも中身は空っぽだった。 1階をくまなく探したものの、菜々の姿はなかった。
トイレ、洗面所、風呂場など、どこも同じような惨状だった。
──鏡面になりそうなものが徹底的に破壊され、開閉可能なあらゆるものが封印されていた。
わたしは階段を上がり、2階の廊下に立った。菜々の部屋のドアだけが閉まっていた。
部屋のドアノブに手をかけた瞬間、菜々の悲鳴が聞こえた。
「来ないで!来ないでくださいっ!」
「菜々?わたし!侑だよ!」
ドアを開けようとするが、何かがつっかえて開かない。
隙間から中を覗くと、机や椅子や衣装ケースがドアの前に置かれ、バリケードのように行く手を塞いでいた。
わたしはそれらの障害物を力任せに押しのけ、わずかに人ひとり分がやっと通れるくらいの余裕を作ると、どうにか菜々の部屋に進入した。 贅沢言うならもう少し更新間隔短くしてほしいね2〜30分は長い あとでまとめて読めばいいから、ゆっくりでもいいから納得いくように書いて欲しいな 菜々は布団を頭まで被って部屋の隅で縮こまっていた。
その身体は尋常ではないほど震えており、おびただしい汗をかいていた。
わたしは菜々の肩に手を置き、何があったのか聞こうとした。
だが、彼女の返答は要領を得なかった。
「あぁっ、やめてください、やめて。こっちに来ないで……!」
いや、そもそも会話自体が成立していなかった。
錯乱している彼女には、わたしのことなど見えていないのと同じだった。
「どうして……私は、なにも、なにも悪いことしてません!なにもしてないのにどうして……?」
ちょうどそのとき、背後のドアから生ぬるい空気が──どこか懐かしい、花のような匂いを乗せて──吹き込んでくるのを感じた。
菜々の口から、ああっ、と絶望に満ちた吐息がこぼれる。
「歩夢さん……あぁ……嫌っ……いやああああああああああぁぁぁっ!!!」
それっきり、菜々は完全に壊れてしまった。 精神薬ガブ飲みしてるし歩夢が手を下さずとも再起不能な体になってそう かつてのスクールアイドル“優木せつ菜”を知る者が見たら、きっと正気ではいられなかっただろう。
それほどまでに、菜々の変貌は凄まじかった。
端正な顔は狂気に歪み、目を剥き、おかまいなしに唾を散らした。
かつて爽やかな歌声を奏でた喉も、今は獣のような唸り声を上げるだけだった。
「う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛……んいいいいいいいいいっ!!!!」
わたしが無理やりに押さえつけると、菜々はますます暴れだし、わたしの手を引き剥がそうとめちゃくちゃにもがいた。
彼女が無造作に突き出した手が、わたしの左目を掠める。
左のまぶたが熱っぽく痛んだ。 怪我をさせられたのをきっかけに、わたしもすっかり頭に血が上ってしまった。
「いい加減に……しろっ!!」
わたしはタックルの要領で菜々を壁際に押しやった。
そして寄りかかるようにして全体重を彼女の身体に預け、その場に釘付けにした。
なおも激しく暴れる彼女に向かって、折り曲げた右肘の先をみぞおちに押し当てると、思いきり力を込めた。
「ぐぇっ」
うまくいった。
すっとんきょうな呻き声を吐いたかと思うと、菜々の身体からみるみるうちに力が抜けていった。
菜々の股間と触れている膝頭に熱さを感じる。
弛緩しきった菜々の身体から温かいものが漏れ、わたしの足を伝って床を濡らした。 つうかどのスレでも茸SB-Androidはガイジしかいねえな わたしはぐったりと重くのしかかって来る菜々を抱え上げ、ベッドに横たえた。
幸い、気絶しているだけで脈はある。
息を整えたわたしは、まず救急車を呼んだ。
数分のうちに、けたたましいサイレンの音が聞こえてきた。
わたしは一旦階下に降りて救急隊員を案内した。
駆けつけた救急隊員も、荒れきった室内の様子に一瞬ぎょっとしたようだったが、気にせず対応してくれた。
状況からみて、菜々は処方薬を過剰摂取している可能性が高かった。
そのため、一刻も早い治療が必要だと言われた。
救急隊員に促され、付き添いを求められたが、わたしは迷った。
雛季を迎えに行かなければならないことを思い出したからだ。 焦って混乱するわたしを助けてくれたのは、渡辺さんの奥さんだった。
救急車のサイレンを聞いて、外へ出てきたらしい。
「高咲さん、どうかしました?」
「妻がその……倒れてしまって。でも雛季を迎えにいかないと」
「私が代わりに行きましょうか?」
「え、いいんですか」
「お隣同士の仲じゃない。助け合いましょ」
「ごめんなさい、じゃあお願いしても」
「ええ。高咲さんが帰ってくるまで、うちで責任もって面倒みますね」
わたしは搬送される菜々と共に、救急車に乗り込んで病院に急行した。
予想通り、菜々は精神薬の過剰摂取による急性中毒に陥っていた。
治療のために緊急入院が必要だと言われ、その言葉に従った。 その夜は一晩中菜々に付き添っていたかったが、幼い雛季をほったらかしにするわけにもいかない。
わたしは一通りの処置を見届けたあと、病院を出て渡辺家に向かった。
玄関のチャイムを鳴らすと、渡辺さんが出てきた。
「ごめんなさい。こんな時間に失礼して」
「ううん、ひなきちゃんはちゃんと預かってるから安心して。それより……奥さんは?」
「ええ、まぁ……ひとまず入院することになって」
「そっか……お気の毒に……」
話していると、奥からぱたぱたと騒がしい足音が聞こえてきた。
「おかあさん!」
「雛季」
「みて!」
顔一杯の笑みを浮かべた彼女は、手に持った画用紙を拡げてこちらに見せてきた。
たくさんの色のクレヨンを使って拙い線で描き込まれているのは、三角屋根のかわいらしい家と、そこに住む家族の姿だった。
「上手に描けたね、雛季」
「えへへ!」
雛季自身と、おかあさん(わたし)、ママ(菜々)。
そしてもう一人、ピンク色のクレヨンで描かれた人物。
「……この人は?」
「あゆちゃん!」 しあわせな生活を送れてしまっている事への負い目が確実にあるよな 娘とは仲良いみたいだし、部屋が濡れるのは困るけれども他に実害は無い
もしや善良な守護霊的な感じ……なのか? その日の夕食と風呂は渡辺さんの家で済ませた。
わたしが余程憔悴しているように見えたのだろう、二人の対応は温かかった。
こういう状況で親切にしてもらえるのはありがたかったが、そこまでしてもらうものかと、我ながら情けなく思った。
その後は雛季を家に連れて帰り、今日はママが帰ってこないことを伝えてから寝かせた。
雛季はわかっているのかわかっていないのか、多分後者だろうが、ともかくその夜はおとなしかった。
1階は散らかったままだったが、どうしても片付けをする気にはなれなかった。
今日1日、短い間にいろいろなことが起こりすぎて、頭の中はごちゃごちゃになっていた。
真っ暗な自室のベッドに横たわり、無地の天井をぼんやり見つめる。
画用紙の中に、雛季が描いた四人目の家族。
発狂する寸前、菜々が叫んだあの名前。
それらがわたしの脳の奥底にあった記憶を呼び起こしたのだろうか。
その日の夜は、とても懐かしい夢を見た。 つまり見守ってるだけなのに勘違いして発狂してるわけだな! あんな死に方した少女が守護霊になれるとは思えないが… ─────────────
─────────
──────
───
「おじゃましまーす」
「ふふっ、どうぞ」
「なんか歩夢の部屋に来るの、久しぶりな気がするなぁ」
「同好会に入ってから、忙しかったもんね」
「あ、この花!また咲いたんだね」
「もー、侑ちゃん全然わかってない。あれはベゴニアで、これはシクラメンだよ」
「へぇーそうなんだ。歩夢はやっぱり詳しいね」
「まぁ……お母さんの受け売りだけどね」 「あ、そういえば、花言葉とかってよく聞くけどさ。この花もそういうのあるの?」
「……」
「……歩夢?」
「さあ、私は、知らない……かな」
「そうなんだ……あ、今スマホで調べてみようか」
「!……ねぇ、そんなことより!」
「わぁっ!急に大きい声出して……どうしたの歩夢」
「侑ちゃん、今度の週末に二人で、二人きりで一緒に遊びに行こうって話……」
「あ!それなんだけどね!」
「……?」
「ちょうどその日にせつ菜ちゃんとかすみちゃんと映画観に行かないって話になって──」
「え……」
「歩夢が誘ってくれたところも近くだし、どうせならまとめてみんなで遊ぶのはどうかなって!」 @悪気はなかったとしても傷付けた報いは受けないとね? 「…………」
「どう?」
「……うん、いいと思う」
「だよね!歩夢もそう言ってくれると思った!」
「…………侑ちゃんのばか……」
「へ?」
「ううん、なんでもない!それより宿題、やるんでしょ?」
「そうだね!今年はこんなのちゃっちゃと終わらせて、夏休みを満喫するぞー!」
───
──────
─────────
───────────── 今夜はここまでにします
11話までには完結させるつもりでいましたが、ペースが全く上がりません! おつおつ
菜々が苦しむ描写は少し辛いけど、ひきこまれるなあ
自分の調子でのびのび続きかいてくれえ >>262
菜々を入院させるまで追い詰めた時点でバリバリアウトやろ… ゆっくりでいいから自分が納得のいく作品を描いてくれ〜
楽しみにしてるで 寒い季節にホラーもおつなものよの
はよ続きが読みたいわい 無理にペース上げなくていいんやで
俺はゆっくり待ってるぜ >>275
まだ歩夢が何かしたとは限らない。と思いたい >>277
ウルトラマンかなんかでも恐ろしいのがあったなぁ… 描写が丁寧で引き込まれる
ゆっくりでも構わんから書いておくれや すきま、ママが夜来る
鏡とかに幽霊が映り込むのはよくあるからこれといった元ネタは思いつかんな 歩夢に害意はなくてただ娘と遊んでるだけなのに元々後ろめたさのあったせつ菜が病んでしまってそれを見た侑ちゃんが歩夢のことを恨んで除霊する展開だと熱いと思います(早口長文 予想であろうと、先の展開を読み手が書き込むのはやめた方がいいのでは… >>286
この時間軸では成仏して下さいお願いします🙇♂
◇◇◇───────────◇◇◇
次の日、わたしは会社を休んだ。雛季も幼稚園に行かせなかった。
なにもする気になれなかった。
冷蔵庫にあったあり合わせのもので朝食を作り、雛季と食べた。
それからしばらくの間寝室でぼんやりとしていると、雛季がわたしの部屋にやってきた。
自分なりにおめかししてみたのだろうか、左右のいびつなツインテールをぴょこぴょこ揺らしながら、上機嫌に笑っている。
「それ、自分でやったの?」
「うん!おしえてもらった!」
「そっか…ママに?あ、幼稚園の先生かな?」
わたしの問いかけに、雛季は首を左右に振ってこう答えた。
「あゆちゃん」
そして続けざまに、
「このかみ、おかあさんがこどものとき、してたんでしょ?」
わたしは絶句した。
「たしかに、そうだけど……」
「やっぱり!あゆちゃんがいってた!」
へへっ、と雛季は無邪気に笑う。
その姿はきっと、幼い頃のわたしによく似ているのだろう。 「雛季」
「なあに?」
「お母さんね、雛季に聞きたいことがあるんだけどいいかな」
「うん」
「あゆちゃんって…誰?」
質問がざっくりしすぎていたからか、雛季はきょとんとした顔をしている。
わたしは質問を変えた。
「あゆちゃんとはいつからお友達なの?」
「えっと…ひなきがようちえんいくまえ。おうちにいるとき」
たどたどしいながらも、まだ4歳の彼女なりに説明してくれた。
「ひなきがおへやであそんでたらね、あゆちゃんがあそびにきてたの。だから、いっしょにあそぼ、ってゆったの」
「雛季が?」
「うん。あゆちゃん、さびしそうだったから……」
「……へぇ、雛季は優しいね」
「えへへ」 「…あゆちゃんは、雛季と同じくらいかな?それともお姉さん?」
「おねえさん」
「髪型は」
「んーと…まるいの。あっ、おだんご!」
「あゆちゃんとは、どんなことして遊ぶのかな」
「えっと……おうたいっぱいおしえてくれるの」
そう言って雛季は、「あゆちゃん」から教えてもらったという歌の一小節を歌ってくれた。
──《夢への一歩》。懐かしい曲だった。
「……それ、お母さんも知ってるよ」
わたしは、娘の言う「あゆちゃん」の存在を信じ始めていた。
そして同時に、「あゆちゃん」が「上原歩夢」ではないかという確信を抱きつつあった。
──歩夢はずっと、わたしのすぐそばにいてくれたのだ。
だがそれは、手放しに喜べるものではなかった。
むしろ、何故今になってわたしの周囲に干渉し始めたのか、という思いの方が強かった。
今のわたしにとって「上原歩夢」はもう、とっくの昔に振り切ったはずの過去の存在なのだから。 「あゆちゃんは、雛季に優しいんだね」
雛季はわたしの言葉にうなずいたが、その後に「でもね、」と付け足した。
「あゆちゃん、ママのことはきらいなの」
わたしの耳元で、声をひそめて──まるで「あゆちゃん」には内緒にしたいとでもいった様子だった。
「……どうして?」
「ママはどろぼうさん、わるいこなんだって。あゆちゃんゆってた」
「あゆちゃんは今どこにいるの?」
「ん、わかんない。いまはいないけど、いつもおうちにいるよ」
呟きながら、雛季は廊下の方をちらりと見た。
つられてわたしも、視線の方向をじっと見つめた。
あの廊下の向こうから、今にも歩夢がひょっこり顔を出すのではないか……。
そう思うと少し寒気がして、この家から離れたくなった。
「雛季、今日はお母さんとお出かけしよっか。あ、アイス食べに行こう」
「うん!」
雛季のツインテールをきれいに結び直してあげてから、二人で手を繋いで家を出た。 菜々が勝手にビビってるだけであゆちゃんは良い霊かもしれないという、最後の希望が打ち砕かれた瞬間である 実はせつ菜は歩夢の生前に恨まれても仕方ないような何かをしていた可能性がまだある。かもしれない >>2で一緒に打ち合わせしてるし実行犯ってわけではなさそう
いったい何をやらかしたんだ @cメ*˶◉ 皿 ◉˵リ 泥棒猫・・・泥棒猫・・・泥棒猫・・・ >>308
侑と仲良しだから恨み買ったに決まってるだろ そんな悪どいことじゃなくて、歩夢のヘルプサインに何となく気付いてたけど何もしなかったとか。まさか自殺するとか思わないだろうし 季節はもうすっかり夏だった。
雛季を連れているということもあり、なるべく外の日差しを避けるようにしてショッピングモールに向かった。
平日の昼間でまだ夏休み前だからか、人はそれほど多くなかった。
昼食はホットドッグを買い、親子二人で分け合って食べた。
それから、約束していたアイスクリームショップに入った。
店に入るなり、雛季はケースの中に並ぶ色とりどりのアイスに目を輝かせ、釘付けになっている。
そんな姿を微笑ましく見ていると、ひとりの店員と目があった。
それはわたしのよく見知った顔だった。
「あれ?かすみちゃん!?」
「侑先輩!」
かすみちゃんは、虹ヶ咲学園を卒業した後もアイドル活動を続け、大学に通いながらプロになることを目指して活動していた。
彼女の努力は実り、大手芸能プロダクションが主催する公開オーディションで準グランプリを獲得したことをきっかけに、晴れて芸能界入りを果たした。
そのニュースを同好会のみんなでお祝いしたことはわたしもよく覚えている。
しかし、それ以降ぱったりとメディア露出は途絶え、連絡も疎かになっていた。 「こんなところで会うなんて、奇遇だね」
「あはは……今はここでバイトしてるんです」
かすみちゃんは少しだけ気まずそうに指先で頬をかいた。
「あ、もう少しで終わるんで、待っててもらえませんか?久しぶりにお話ししたいです」
わたしたちはかすみちゃんを待って時間を潰すことにした。
雛季が退屈しないよう、子ども向けの遊戯スペースで遊ばせながら、わたしは手慰みにスマホを触った。
画面を確認すると、着信通知がずらりと並んでいた。
矢澤先輩と、菜々の職場、雛季の幼稚園、それから菜々が入院している病院からだ。
「しまった……」
わたしは小一時間ほど、電話越しに謝り倒さなくてはならなかった。 oh…
まあにこもかすみもアイドルとして大成してるイメージはない かすみちゃんと合流すると、モール内のファミリーレストランで早めの夕食をとりながら、お互いの近況を語り合った。
「雛季ちゃん、スプーン使うのじょうずですね」
「えへへ」
雛季が照れくさそうにお子さまセットのカレーを頬張る。
「かすみちゃん、アイドルの仕事は」
「辞めちゃいました」
「えっ?」
かすみちゃんはきっぱりと言い放つと、手元のパスタをくるくるとフォークで絡めとり、口に運んだ。
「……私のやりたいこととは、違ってたので」
──事務所に所属してからは衝突の毎日だったという。
かすみちゃん自身の口からは多くを語らなかったが、周囲から無理な仕事を強要されたこともあったに違いない。
次第に彼女は露骨に冷遇されるようになり、事務所からの退所を余儀なくされた。
ほどなく別の芸能事務所に拾われたが、そこは規模が小さくすぐに倒産してしまった。
噂では、彼女を預かったがために元の事務所からの圧力を受けたという話もあったらしい。
伝手を失った彼女は、そのまま芸能界からフェードアウトした。 「大学のときに幼稚園の先生の資格をとってるので、今はそっちを目指そうかなって」
「アイドルはもういいの?」
「はい……こんな年齢になっちゃいましたし、さすがに厳しいですよ」
「そう?かすみちゃんはまだまだかわいいよ」
アイスティーを傾けていたかすみちゃんは突然、ぶっ、と咳き込んだ。
慰めたつもりだったが、癇に触っただろうか。
「先輩こそ、どうなんです。せつ菜先輩とは上手く行ってるんですか?」
わたしは、ここ最近身に起こっている不可解な出来事と、菜々に降りかかった不幸を話した。
ただし、「あゆちゃん」のことについては伏せて。
「ってことは、今はせつ菜先輩、おうちにいないんですね」
「うん」
「ヤバいじゃないですか!大丈夫なんですか?」
「まぁ、なんとかするよ」
「だったら、私がお手伝いに行きます!」
わたしは断ろうとした。かすみちゃんにまで迷惑をかけたくなかったからだ。
だが、彼女は頑として譲らなかった。
「もっと頼ってくれたっていいじゃないですか。それに……雛季ちゃんのことも考えてあげてください」
そう言われるとぐうの音も出なかった。
今まで仕事にかかりっきりだったわたしが、まだ幼い雛季の面倒を見られるのか。
それも、仕事との両立をしながら。 ホテルオハラの人より文章うまいからそんな気がせんなぁ わたしはとりあえず、今日と明日、家の状況が元通りになるまでの間だけという条件で、かすみちゃんの提案を飲んだ。
帰宅したわたしたちは、雛季が眠った後、協力して散らかった家の中を片付けた。
夜遅く、かすみちゃんはアルバイト終わりで疲れもあったはずなのに、文句一つ言わずに付き合ってくれた。
壊れてしまったものはどうにもならなかったが、ひとまずキッチンや風呂場が使える程度まで片付いたので、その日は作業を中断することにした。
わたしはキッチンの棚からウイスキーの瓶とグラスを取り出した。
わざわざ面倒事に付き合ってくれたかすみちゃんを労う意味もあったが、なにより一番はわたしが酔いたい気分だったからだ。
「かすみちゃん、少し付き合ってくれる?」
「はいっ、お供しますよ」 面白いなあ
地の文有りでくどくなくすらすら読めるの凄い かすみんにはあゆちゃん干渉してくるんかな
そして菜々はいま意識あるんだろうか かすみにあゆちゃんのことを伝えてないのが吉と出るのか凶と出るのか… 100パーセント歩夢が悪いのでしかるべき報いを受けてほしい 同好会メンバーが本人役で演じているホラードラマと思って読むと気持ちが楽だよ お酒が入ったせいか、かすみちゃんとの会話は一段と弾んだ。
かすみちゃんは家庭のこと、家族に関する話題によく食いついてきた。
「あーん、かすみんも早く結婚したいです!」
「付き合ってる人とかいないの?」
「いませんよ、そんな人」
「しずくちゃんとは?」
わたしの記憶が正しければ、二人はつい最近まで付き合っていたはずだ。
かすみちゃんは鼻を鳴らしてそっぽを向いた。
「知りませんっ。あんな薄情者……」
しずくちゃんは今、ブロードウェイで舞台女優をやっていると聞く。
大学でのアメリカ留学を機に、そのまま卒業と同時にニューヨークに拠点を移したらしい。
かすみちゃんの態度を見ると、その件について二人は互いに相談しなかったようだ。
「大丈夫だよ。かすみちゃんはかわいいから、すぐにいい人見つかるって」
「ふうん……」
かすみちゃんは拗ねた様子で、まだグラスの半分ほど残っていた水割りを一気にあおった。 せつ菜が口論の末に歩夢を○害したという線も捨て切れないね >>329
受けられる最大限の報いを初めに受けてるからなあ 「せんぱいは……かすみんのどんなところがかわいいと思いますか?」
「そうだなぁ……いつも元気だし、あとは意外と気が利くところとか──」
ふと横を見ると、かすみちゃんの顔がすぐ近くまで迫っていた。
熱っぽい吐息がわたしの肌を撫でる。
アルコールの臭気に混じって、ミルクキャラメルのような甘い匂いが鼻先をくすぐった。
「せんぱい……」
かすみちゃんの柔らかな唇が、わたしの唇に重なる。
それは、ずいぶんと長い時間のように感じられた。
「わたし、せんぱいのことずっと好きだったんですよ……?」
濡れた瞳に射すくめられたわたしは、なぜかそこから少しも動けなかった。
そのまま彼女は、わたしの空いている胸にそっともたれかかってきた。
二人分の体温で身体がどんどん熱くなる。 >>333
そういえば死亡推定時刻に特にアリバイはないけど遺書の存在に説明がつかないよね
さすがに親なら筆跡分かるだろうし ホラー云々よりかすみんと不倫というシチュに盛り上がってた ──このまま、すべてを委ねてしまおうか。
そう思ったと同時に、リビングの入り口、暗闇に包まれた廊下の方で何かが動いた。
顔を出したのは、小さな人影だった。
「おかあさん、おしっこ」
「あ、ごめんごめん!おトイレいこっか」
わたしは邪気を振り払い、寄りかかってくるかすみちゃんを腕で押し返すと、雛季を連れてトイレへ向かった。
後ろでむぅ、とふくれっ面をするような声が聞こえたが、聞かなかったことにした。
トイレをすませた後は、雛季を部屋に連れて再びベッドに寝かせた。
さっき飲んだお酒のせいか、わたしも一緒にそのまま眠りに落ちてしまった。 ただ状況から言って歩夢にとっての一番の敵はせつ菜でそれ以外の人に危害を加えようとする様子が見られないから
せつ菜に敵対する行動を取ってるかすみは逆に味方扱いされるのでは? かすみんひとりにしたらやばいですよ…!!
ドキドキする 目を覚ましたときには、時刻は深夜3時を過ぎていた。
雛季が熟睡しているのを確かめたわたしは、眠気とアルコールですっきりしない頭を押さえながら、部屋を後にした。
家の中は暗く、ひんやりとした空気に包まれている。
時折そよ風が吹き抜け、熱を帯びた身体から温もりを奪っていく。
──風?
帰宅してから、2階の部屋の窓を開けた記憶はなかった。
注意して辺りを見回してみると、ベランダのカーテンがそよそよと揺れている。
その前に人影が立っていた。
「かすみちゃん?」
だが……どうも様子が変だ。
酔いが回っているのか、頭を左右にふらふらと揺らしながら、やっと立っているような状態に見えた。
それから彼女は、ゆっくりと両腕を正面に突き出すと、前へ歩き出した。
一歩一歩、おぼつかない足取りでベランダへと足を踏み進めていく。
そして、彼女は欄干から大きく身を投げ出した。 菜々は精神疾患、歩夢は化けて出てくる、2人は不倫とか誰一人幸せにならないのか…スクスタ本編かよ… 侑ちゃん一家は幸せになって欲しいと思ってたんだが雲行きが怪しくなってきた とたんに、酔いが一気に覚めた。
わたしはあわててかすみちゃんのもとへ駆け入り、その細い腰にしがみついた。
幸運なことに彼女の下半身だけは、まだこちら側にあった。
「なにしてるの!やめて!」
わたしは精一杯力を込めて、彼女の体をこちらに引き寄せようと踏ん張る。
ところが、彼女の身体はあり得ないほどに重かった。
ゆっくりと、物凄い力で反対側から引っ張られているようだった。
足の裏がタイル張りの床から浮き上がるたび、身体がじりじりと欄干の方へと寄っていく。
「かすみちゃん!……しっかりして……!」
必死の抵抗もむなしく、わたしはかすみちゃんの腰に掴まったままずるずると引きずられていった。
ひときわ強い衝撃と共に、がくん、と視界が大きく揺れる。
とうとうわたしの足は床を離れ、かろうじてつま先が欄干の装飾部分に引っ掛かっているだけになった。
そのとき、わたしはついに見てしまった。
ベランダの真下、力なく垂れ下がるかすみちゃんの腕に、何かが組み付いている。
それこそが……この家に潜み、わたしたち家族に手を出してきたものの本当の姿だった。 >>364
歩夢は守ろうとしてる側だったりしないかな 実は本物の悪霊が凄んでいて歩夢が守ってくれてたぬーべーの二宮金次郎パターンもあるかもしれんな…
でもそれだと死んだ理由が釈然としないよなあ 一言でいえば、“それ”は死体だった。
吐き気を催すつんとした腐臭。
ぼさぼさに傷んだ赤毛。
ぶよぶよと膨れあがった真っ白な腕。
どす黒く変色した太い五指がかすみちゃんの白い腕に食い込んでいた。
何よりも恐ろしかったのは、目も当てられないほどぐちゃぐちゃに損傷した顔。
菫色をした鼻は潰れ、唇は裂けて、目があるべき場所は腐り落ちて眼窩を残すのみ。
ふやけたような皮膚の下では、もぞもぞと虫のようなものが蠢いていた。
わたしはあまりの気持ち悪さに、とっさに顔を背けようとしたが、そうする前に落ちくぼんだ目と目が合った。
そのとき、それが酷く悲しそうな表情を浮かべた。
はっきり言って、表情などわからない酷くただれた顔だったが──それでもわたしはたしかに、あの不恰好に歪んだ口の隙間から、あっ…という悲しみに満ちた嗚咽が漏れたのを聞いた。 赤毛か
ポムの髪って赤毛に分類されるのかねぇ?
まぁポムの生徒手帳を持ってた土左衛門と状況は同じみたいだからポムだとは思うが 火葬されたんじゃないの?
どこからやってきた死体なの? その瞬間あの醜悪な姿のものは、ふっとわたしの視界から消えうせた。
と同時に、かすみちゃんをベランダの外へ引っ張り出そうとする力もなくなった。
わたしははっとして、重力に従ってずり落ちそうになるところを、なんとか残った力を振り絞ってかすみちゃんの身体を引き戻した。
反動でわたしとかすみちゃんはベランダの床に派手にぶつかることになった。
わたしはそのまま、疲労と倦怠感に包まれた身体を床に投げ出した。右足の爪には血がにじんでいた。
「歩夢……」
空を見上げる。
東の空がオレンジ色に明るく染まり、遠くで蝉が鳴き始めていた。 今夜はここまで
後は解決編に入りますが、蛇足気味になるかもしれません 面白いです…
とても悲しいですけど続き楽しみにしてます >>376 一部のパッキンを除き大半が黒髪だよ
G'sやsidで海未や希は黒髪、真姫も少し赤みがかった地毛だと明言されてるし、多分他の皆もアニメ的表現で分かりやすい色が塗られているだけ
あり得ない髪色……りなりーのピンクとかも、想像しにくいけど実際は黒髪なんだろうね
(勿論ss内で歩夢が赤毛扱いでも全く問題ないと思うけど) うえはらのなく頃に 回答編
今日ちょうど駅に若いピンク髪の女性いたわ
つまり染めてるからおk ぽむ 死亡
せつな 精神崩壊再起不能か
正直侑ちゃんも何か報いを受けてほしいわ 怖すぎるけど気になる…
てか着想得てから話考えるの早すぎ 面白いすぎんだろ
かすみん不倫からの即呪殺への行動力あるな 全部歩夢の所為だとしても侑一家が引っ越してくる前からこんな縁もゆかりも無さそうな家で地縛霊やってたっぽいのは謎なんだよな
別の霊がいたとしても実際にせつ菜とかすみに危害加えたのは歩夢っぽいし 水死体だったし、この家水漏れするって言ってたから歩夢の汁がこの家に染み付いてたとかありそう >>396
元々水が出る家だったんじゃないの
水に関係する死に方をした歩夢が侑達に付いてこの家に来た事で呪う力が増し増しになったとか 水が出るから歩夢が吸い寄せられたのか、元々守護霊(ストーカー)やってたのを曰く付きの家と合わさって悪霊化したのか...
歩夢の描写的に元々悪霊っぽいが >>379
雛季ちゃんには普通の姿見せて泥棒には最期の姿で復讐してるからある程度切り替え出来るのか これかすみんもずっと平行して呪われてたのでは?
他メンバーに比べて未来が貧弱すぎるだろ… アニメ世界線のかすみんはそんなに先輩好き好きアピールしてないのにね
◇◇◇───────────◇◇◇
翌日、わたしは職場に顔を出した。
三日連続で欠勤するのは気が引けたからだ。
雛季のことは、わたしの両親や幼稚園の先生とも相談した上で、当分の間はお隣さんの助力を仰ぐことにした。
かすみちゃんはあの夜のことは覚えていないようだった──酔った勢いでわたしに迫ったことも含めて。
自分のデスクで3日の間に溜まった業務連絡のメールをチェックしていると、いきなりぽんと肩に手を置かれた。
完全な不意打ちにわたしは思わず大声をあげてしまった。
「なによ、そんなにビビらなくたっていいじゃない」
「矢澤さん、どうも」
「あんた……酷い顔ね」
「ははっ、まぁ……」
「ちょっと来なさい。……話、聞くわよ」 矢澤先輩に促され、わたしは社内の喫煙室──とはいっても、うちに出入りする人間でたばこを吸う人はほぼいないので実質仕切りのある休憩室──に連れていかれた。
「気を遣っていただいて、なんだか申し訳ないです」
「だって……見てらんないじゃない」
連日のことで精神的な疲労がピークに達していたわたしは、溜まっていたものをすべて吐き出すように矢澤先輩に語り続けた。
普通なら信じられない突飛な内容にもかかわらず、彼女は黙ってわたしの話に耳を傾けていた。
「そういう話なら、もっと早く相談しなさいよ」
先輩はスマホを取り出すと、どこかに電話をかけていた。
「私の知り合いにそういうの詳しいヤツがいてね……チッ、こういうときに限って出ないんだから……」
腹立たしげにぶつぶつ言っていると、ようやく先方が電話に出たらしい。
「もしもし?ちょっと相談なんだけど……え?……うん、そうだけど……うん、わかった」
矢澤先輩からスマホを手渡された。
「あんたと話したいって」 なんだろうな
どんなに不穏な空気でもμ'sの大先輩出てくると何とかしてくれる気がして安心するな おそるおそる電話に出る。電話口の相手は、優しげな口調の女性だった。
『はじめまして。あなたがにこっちの後輩ちゃんやね?』
「はい、高咲侑といいます」
『ウチは東條希。一応、スピリチュアルカウンセラーっことでやらせてもらってまーす』
……いかにも胡散臭い肩書きだ。
わたしの表情を察したのか、矢澤先輩が小声で呟く。
「そいつ、実績はあるから」
『ふふっ、それにしても……』
「……?」
『キミ、すごいのが憑いてるね〜。電話越しでもビシビシ感じるわぁ』
希さんはのんきな声のまま、冗談を言うかのようにからからと楽しげに笑う。 『いや〜、これは相当ヤバいかもしれないね』
「そんなに、ですか…」
『あー、多分大丈夫やん。そこはウチが保証する』
「すぐ、なんとかできませんか?」
『それはまた直接会ってみないとわからないんよね』
希さんは、こちらの都合のよいときに合わせてくれるというので、直近の休みの日を伝えた。
『それまでは…近所の神社にでも毎日お参りしておいたらええよ』
「そんなのでいいんですか?」
『うん。あ、キミ住所どこだったっけ。ちょうどいいところ探したげる』
わたしは聞かれるがままに住所を伝えた。
『ん〜……それだったら……あ、ここやね。◯◯神社。うん、ここがいいよ』
「ありがとうございます。そうします」
『うん。ほな、また今度ね〜』
午後、病院から菜々が意識を取り戻したと連絡があったので、帰宅する前に菜々の病室に訪れた。
菜々の容態は比較的安定していたが、当分の間は入院が必要だと言われた。
彼女は、病院に搬送される前後の記憶を失っていた。
「ごめんなさい……私がしっかりしてないからですね」
「そうやって自分を責め過ぎるの、菜々の悪い癖だよ」
「でも」
「いいんだよ。今はしっかり休んで」
「……あなたこそ、無理はしないでください。雛季のこと、よろしくお願いしますね」
それからわたしはスーパーへ買い物に立ち寄った後、雛季を家に連れて帰った。
夕食は、冷蔵庫にあったカレーを温めて二人で食べた。
昨日、かすみちゃんが作り置きしてくれたものだ。
かすみちゃんは他にも、解凍するだけで食べられるメニューを数食分作って、冷凍庫に保存しておいてくれた。 ホラー作品の霊能者は99%くらい返り討ちに遭ってるけど果たして… 戦いにきた霊能者達がバタバタ殺されてった映画もあったね お風呂から上がると、時計の針はもう9時を指していた。
「雛季ー、もう寝る時間だよー?」
雛季はわたしの呼びかけを無視して、家の中をせわしなく行ったり来たりしては、不思議そうに辺りをずっと見回している。
「どうしたの?」
「あゆちゃんがいない」
これ、と言って、小さな手に握りしめたものをわたしに見せてくれた。
ビーズを糸に通して結んだ手作りのブレスレット。
中央部分には、ピンク色のリボンをかたどった粘土細工がはめられていた。
「雛季が作ったの?すごいじゃん」
「うん。あゆちゃんにプレゼントしようとおもったのになー……」
「これ、お母さんが預かってもいい?」
「なんで?」
「お母さんはね、あゆちゃんとお友達だから……雛季が良い子にして寝てる間に、代わりに渡しておいてあげる。だから今日はおやすみしよう?」
「うん!」 >>436
良かったじゃん
SSの設定は間違ってなかったぞ 今なら確信できる
11話後の歩夢なら貞子や伽椰子に並ぶくらいの怨霊に成長できるポテンシャルがある あそこまで言われてなおせつ菜だけの人になることを選んだ場合 11話後に歩夢とすれ違ったまませつ菜とくっついた世界線がこれってマジ? 歩夢が侑にせつ菜の方が大事か聞いた時、即答で否定できなかった世界線 >>457
確かにあの状況で「せつ菜ちゃんは私の初恋の人なんだ///」みたいな回答してたら
このルートでも全然違和感ないな… いい線行ってる世界線でちょっと笑ってしまう
いや良くないけど >>457
ちょっとしたミスで取り返しのつかない展開になるのいいよね(よくない アニメとそう大して変わらないくらいの重さで笑ってしまった せつ菜の方が大事か聞かれて「なんでせつ菜ちゃんの話が出てくるの?」とか並の回答をしてしまった世界と解釈した 11話見たあと真っ先にこのSS思い出した
ネタと思って読んでたけどあの歩夢ならありうるかもしれん… アニメの歩夢だとせつ菜じゃなくて侑に害なす方向に行きそう 11話見た後に思ったのは幽世に侑ちゃん監禁しそう、隔離だけに! 雛季が眠った後、わたしは家事を済ませるため1階に降りた。
料理も、掃除も、洗濯も、最近は菜々にすべて任せきりだったが、菜々が元通りに回復するまではわたしがやらなくてはならない。
皿を洗い、浴室を洗い、洗濯機を作動させ、明日の朝に出すゴミを分別した。
冷蔵庫の中身とにらめっこしながら、明日の雛季のお弁当をどうしようか考えていると──視界の端で、なにかが反射してきらめいた。
スプーンですくった程度のわずかな水が、フローリングの上にこぼれていた。
「あれ、こぼしたのかな……」
雑巾を取り出して拭き取ろうとしゃがみこんだとき、わたしはさらにあることに気がついた。
濡れている場所はひとつではなかった。
水の跡は点々と、キッチンからリビング、廊下へ──足跡のように伸びていた。 水の跡を追って、わたしは階段を上がった。
水滴の連なりは、階段から2階の廊下、ベランダの方へと伸びて、窓の直前で止まっていた。
窓にはレースのカーテンがかかっていて、うっすらと月明かりが室内に射し込んでいる。
その青白い光が遮られ、ぼんやりとした人影が映るのが見えた。
ベランダに誰かがいる。
「歩夢?歩夢なの?」
人影は微動だにしない。
カーテンを払いのけようとして、手が止まる。
わたしの脳裏に、あの醜くも悲しい姿が蘇った。 わたしはカーテン越しに、言葉を振り絞って語りかけた。
「お願い、歩夢、教えて…………なんでもっと早く、わたしの前に出て来てくれなかったの?」
沈黙。
「なんで……わたしの大切な家族に手を出すの?
──長い、沈黙。
「ねぇ、何か言ってよ!」
静寂に包まれた家の中に、わたしの叫びだけが響く。
「このままじゃ、わたし、歩夢のこと……」
人影がふっと揺らめく。
「歩夢っ!」
わたしは、カーテンを思い切り開け放った。
──誰もいなかった。
窓を開ける。むわっとした夏の熱気が流れ込み、肌にまとわりつく。
ベランダの床には、まだ乾ききらない大きな水たまりがはっきりと残っていた。
◇◇◇───────────◇◇◇
約束の日の午後、わたしは渡辺さんに娘を預け、希さんが指定した場所に向かった。
そこは神保町にあるこじんまりとした喫茶店だった。
わたしが店に入ると、希さんはすでにテーブル席に着いていた。
向かいの席にはなぜか矢澤先輩も同席していた。本人曰く、お目付け役だという。
店内にはわたしたち以外の客はおらず、少し古めの歌謡曲がBGMに流れていた。
わたしは希さんの向かい、矢澤先輩の隣の席に座った。
「侑ちゃんもなんか頼み〜」
「ええっと……」
「なんでもええよ。にこっちの奢りやから」
「はぁっ!?」
わたしはアイスティー、矢澤先輩はアイスコーヒー、希さんはアセロラジュースとナポリタン、フルーツパフェを注文した。
ウェイターが去っていくと、希さんはわたしの顔を見るなりくすくすと笑った。
「何かおかしいですか」
「いやー、ごめんごめん。だって……」
わたしの背後の空間を指差して、
「霊がキミの背中にガッチリしがみついてるから」 『仄暗い水の底から』にもお台場の話が収録されてるのよね その一言で、わたしも矢澤先輩も何も言えなくなってしまった。
希さんは相変わらずからかうような調子で、
「もーやだなー、にこっちそんな怖い顔しなくたっていいやん」
「だ、だってあんた……その、幽霊は家に出るのよ。そうよね?」
「はい、被害が出るようになったのは、新居に移ってからで……」
希さんは、いやいや、と扇ぐように手を振る。
「それは単なるきっかけ。最初からずーっと……侑ちゃんにくっついて来てるんよ」
「やっぱり……」
「思い当たる節があるん?」
「多分……歩夢だと思うんです。昔に亡くなった、親友です」
わたしは、これまでのいきさつを──矢澤先輩にも話さなかった10年前のことも含めて、わたしの記憶している限り伝えた。
その間に、先程注文した品がテーブルの上に並んでいった。
希さんは時折考えるような仕草をして聞いてくれていたが、ナポリタンを口に運ぶ手は止めなかった。 「ふー、ごちそうさん」
「あんたねぇ……真面目に聞いてたの?」
「もちろん。大事なのはここからやん」
「何をするんですか?」
「次は歩夢ちゃんの言い分を聞かせてもらおうと思ってね」
「歩夢と……?」
「うん。ウチの仕事はあくまでもカウンセリングやからね」
もちろんその上で無理やり縁を断ち切ることも出来るけど、と断りを入れた上で、
「そういうのは、ウチのポリシーに反するし、かえって霊障を悪化させることもある。とにかく、霊が──歩夢ちゃんが手を引いてくれるかどうかは、交渉次第で決まる」
後はコレと相談やね、といって左手の親指と人差し指で円を作ってみせた。
「ほな、始めていこうか」
「よろしくお願いします」
「まずは、テーブルの上に両手を置いてくれる?」
言う通りにすると、希さんは自分の鞄からお札を一枚取り出し、それをわたしの左手に握らせた。
「絶対に離したらあかんよ。何があってもね」 「ちょっと確認させてな」
希さんはわたしの前に手をかざし、少しずつ近づけていく。
わたしの額に彼女の指先が触れるか触れないかというところで、バチッと衝撃が走った。
それはちょうど冬場に静電気を浴びたときの感覚と似ていた。
希さんはわたしの顔の少し右横に目線を向けながら、
「……すこーしお話ししたいだけやん。怒らんといてよ」
その瞬間、にわかに店内の空気が変わるのを感じた。
天井から釣られている橙色の照明が鈍く点滅し、流れているBGMがぷつっ、ぷつっ、と途切れた。 「侑ちゃん、ここからちょーっとキツいかもしれないけど……我慢してね」
希さんは、自分の左手をわたしの右手の上に添え、右手をわたしの眼前にかざした。
「だめだめ。リラックスして。はい深呼吸。……そうそう、力抜いて〜……」
突然、ぐっと背中が重くなる。
全身の筋肉がこわばり、手足の震えが止まらなくなった。
同時に、なにかが身体の中にめり込んでくるような気持ち悪い感覚が身体を襲った。
「歩夢ちゃん。ウチとお話ししよ」
左手の中のお札が次第に燃えるように熱くなり、わたしは反射的に握り込めていた手を開いた。
「にこっち、侑ちゃんの左手握っといて。絶対に離させたらあかんよ」
「ええ……!」 脳をかき回されるような不快感。思考は定まらず、全身に嫌な汗がにじむ。
わたしは背中を曲げ、テーブルにうつ伏した。
希さんは、わたしの変調に少しも構わず話しかけ続ける。
「あんまり抵抗すると、侑ちゃんが苦しいよ」
急に呼吸が詰まり、胸が焼けるような感じを覚えたかと思うと、わたしはテーブルの上に胃の中身をぶち撒けていた。
「あなたは侑ちゃんに迷惑かけて、困らせて遊ぶのが楽しいの?違うでしょ?」
すると、わたしの意思に反して、ゆっくりと、ひとりでに口が動いた。
喉奥から漏れ出たのは、わたしの声ではなかった。
「わ……たし、は……」
聞き馴染みのある、それでいてどこか遠いところから聞こえるような、不思議な響きがあった。
「きらわれ、たく……ない……」
「本当に、それだけ?」
「ゅう、ちゃん……そば、に、……いた、い、だけ……」
「なら、なんで侑ちゃんの奥さんやお友達を傷つけたん?」
「あぁ゛っ……!わたっ、し、は!……わる、く、ない……!」
声を荒らげた瞬間、頭を内側からこじ開けられるような激痛が走る。
徐々に視界がぼやけ、意識が遠のく。
それから先のことは、よく覚えていない。 喫茶店の店長、この状況に慣れてるんだろうな
他に客もいないし
どうやらわたしは眠ってしまっていたらしい。
気がついたときには、矢澤先輩がわたしの肩を支えるようにして隣に座ってくれていた。
窓から射す光の色はオレンジに変わっていた。
「気がついた?」
「はい、あの……歩夢は」
「ちょっと手を焼かされたけど……上手くいったよ」
「本当ですか」
「さっきよりすっきりしたんと違う?」
たしかに、以前より肩が楽になったような気がした。
「あの、謝礼の方は」
希さんは顎に手を当て、小声でうーんと唸った。
「ああ……、今回はええよ。キミはにこっちの後輩ちゃんやから、出血大サービス」
今日は疲れただろうから、もうお帰り、と言われ、わたしは希さんと矢澤先輩に何度も頭を下げてから店を出た。
◇◆◇───────────◇◆◇
「はぁー……なんとかなったみたいでよかった」
「……」
「希、ありがとう」
「ごめん、にこっち」
「なに?」
「あれ、ウチには無理やわ」
「えっ……でも、あんたさっき『上手くいった』って……」
「ごめん、嘘ついた。悪いけどこの件、ウチは手を引かせてもらうね」
「ちょっと、希!?」
「にこっちも、あの子の事……覚悟しといた方がええよ」
「あんた……、お金貰わなかったのはそういう……!?」
「ほな、またね〜。あ、支払いは任せたで」
◇◆◇───────────◇◆◇
スピリチュアルパワーもあまりの怨念に破れ去ったか… なんか希らしくない無責任さだな
無理でもこういう手の引き方しなさそう
何かあるかな >>501
希→龍玄
善子→ネオ
のカルトパロ見てえな >>482
引っ越しが悪霊化スイッチになっちゃったのに子作りは大人しく見てたのかと思うと笑っちゃいけないのにちょっと笑う バッドエンド!!!バッドエンド!!!!だいすき!!!!! でも正直歩夢が除霊されてゆうせつは仲良く暮らしましたってオチはなあ
やっぱり何かしら取り返しのつかない代償は負うべきだと思うわ せつ菜がいるのにかすみんにほだされかたけたし、全員代償を負うのかな
せつ菜だけ悪いことした描写は無いけど、裏に何かあるか 歩夢降ろした状態で菜々ちゃんと濃厚無限子作りレズセして霊歩夢の脳を粉々に破壊するしかない それならせめて本人に無理だったことを伝えてやらないと覚悟どころじゃなくなるぞ… 一方的に家族傷つけられたのに更に代償を払うって理不尽過ぎない? >>513
そうは言ってもアニメ準拠ならゆうせつは特別歩夢に何かしたわけじゃないしなぁ
正直なところ半分逆恨みだろ >>514
これ
わざわざこの描写入れたんだろうから何かしらありそう @cメ*◉ _ ◉リ 私の想いを踏みにじった、それだけで罪なのだよ 寺生まれのKさんに聖歌パワーでなんとかしてもらうしかない >>529
ぎいぃいいぃいやぁ〜〜!!何するずらァー!!!
やめてずら!!!マルが何したって言うんずらぁー!!!!!!
痛いずらよぉー!!!!!!!
読書が出来なくなっちゃうずら・・・
ペンも握れなくなっちゃうずらよぉー!!
千歌ちゃーん!!!!助けるずらぁー!!!!!!!!
こうなってそう 希がこのまま放置するとは思えないかな
花丸か堕天使辺り連れてきそう 失礼ですか、素晴らしいSSと思って、中国語に翻訳させてもらえませんか。 この情趣溢れるホラーを中国語に訳するの難しくない? 最後に見てから50レスくらい伸びてたから続きたくさんきたのかと思ったらお前らの感想かよワロタ センスのない中国語でむこうのオタクを貶めるな低能しまむら。
あとこの現代の上田秋成とも呼ぶべきもんじゃのスレを汚すな ◇◆の使い方からみて、『れんあいげぇむ?』書いてた人のSSだと思ってたが…
別の人かな
◇◇◇───────────◇◇◇
薄暮の空の下、わたしは足どり軽やかに帰途を急いだ。
単に開放的な気分になったというだけではない。
なにか不思議な力に突き動かされるように、自然と身体が前へ前へと動いた。
そのときは菜々のことも雛季のことも頭になかった。
──早く、早くあの家に帰りたくてたまらない。
わたしは渡辺家の前を足早に素通りして、自宅の門をくぐった。
外から窓をちらりと見ると、無人のはずの室内に明かりが灯っているのが見える。
玄関のドアを開けると、優しく懐かしい声がわたしを出迎えた。
「おかえりなさい」
がらんとしたリビングに、わたしと歩夢の二人きり。
鞄を歩夢に預け、キッチンの流し台で手を洗ってから、ダイニングテーブルの椅子に座った。
「ご飯作って待ってたの」
食べる?と聞かれたので、わたしはうなずいた。
献立は、茶碗一杯のご飯、アジの塩焼き、卵焼き、きんぴらごぼう、豆腐の味噌汁。
「歩夢の手料理、本当に久しぶり」
「そうだね」
「いただきます」
「……どう?」
「おいしい」
「よかった」
静かなリビングに、かちゃかちゃと箸と器がこすれる音だけが響く。
「歩夢は食べないの?」
「侑ちゃんが食べてるところ、見てたいから」 歩夢の手料理はおいしかった。
「ごちそうさま」
「お粗末様でした。お風呂も沸かしてあるけど、今すぐ入る?」
「うん、あ、歩夢も一緒にどう?」
その言葉を聞くなり、歩夢の表情が明らかに曇った。
「ごめんね、それは……できないの」
「そっか……なら、わたしが上がるまで待ってて」
「ごめんね。私も本当は、そうしたいけど……」
「いいよ。気にしないで」
浴室で身体を洗い流し、浴槽いっぱいのお湯に全身を浸す。
ふと、胸の底に沈んでいたものが浮かび上がるように、違和感が湧いてきた。
──なぜ、歩夢がいるのだろう?
そのとき、洗面所のドアが開く音がした。
「侑ちゃん、着替え、ここに置いておくね」
「ありがとう」
わたしは顔の下半分をお湯に沈める。
──なぜって、そんなの当たり前じゃないか。
──だって歩夢は……わたしの妻なんだから。 これ、歩夢が霊として取り憑いてるんではなくて、
侑ちゃんが罪悪感から……? お風呂から上がり、わたしと歩夢は2階の寝室へ上がった。
暗闇の中、ベッドに腰掛けて何をするでもなく、ひたすらじっと寄り添っていた。
先に口を開いたのは歩夢の方だった。
「ねぇ、侑ちゃん」
「うん」
「こうしていると、なんだか……」
「……なに?」
「ううん、なんでもない」
「いいじゃん、教えてよ」
歩夢は恥ずかしげに目線をそらして、
「その、新婚さんみたいだなって……」
その言葉を聞いて、わたしは歩夢の手の上に、自分の手を重ねた。
「冷たいね」
歩夢ははっとして、怯えたように慌てて手を引っ込めようとする。
わたしはその手を掴み、彼女の身体を自分の方へ抱き寄せた。
「侑ちゃん──」
「新婚さんなら、やることがあるよね」
それからゆっくりと歩夢をベッドに押し倒した。 「侑ちゃん……」
わたしは、不安げな表情の歩夢にそっとキスをした。
それから彼女に覆い被さるようにして背中に腕を回し、身体を抱きしめた。
「どきどきするね」
「しないよ、私は……」
歩夢は哀しそうに言った。
たしかに、心臓の音はひとつだけしか聞こえてこない。
「……大丈夫だよ、わたしにはわかるから」
わたしは歩夢の唇にもう一度キスをしてから、今度は彼女の柔らかさを確かめるようにして、その肢体をきつく抱いた。
「冷たいなら、わたしがこうやって暖めてあげる」
「ありがとう」
「だから、歩夢も……」
「うん……」
そのまま暫く、わたしたちはお互いを抱き合っていた。 希はあの場で成仏させる事は叶わなかったが、侑なら出来ると下準備をした感じなのかな? わたしは抱き合ったまま、歩夢のうなじに鼻を近づけた。
息を吸うと、脳に染みるような甘く爽やかな匂いに混じって、ほんのわずかに腐臭がする。
「あんまり匂い、かがないで……」
「なんで?」
「知ってるでしょ……私は、本当は」
「関係ないよ」
「あっ」
首筋に唇をつけ、肌を吸う。
口を離すと、色白な肌にぽつぽつと小さな赤い斑が浮かんだ。
「これ、好き……」
わたしは乞われるままに、何度も何度も彼女の肌をついばむ。
その度に歩夢は小さく喉を鳴らし、声色は徐々に湿り気を帯びていった。 わたしは一旦起き上がり、歩夢のワンピースに手をかけた。
歩夢はいっさい拒否しなかった。
少し子どもっぽいワンピースの下から出てきたのは、もうほとんど大人になりかけた瑞々しい少女の肢体だった。
どこに触れても柔らかく、適度に細く引き締まっている。
下着は上下お揃いで、可愛らしいピンクのフリルが彼女の身体を一層魅力的に引き立てた。
「いいなぁ、歩夢は」
「なにが?」
「全然老けてない」
浮かび上がった鎖骨を指先でそっと撫でる。
「私は、侑ちゃんの方がうらやましいよ」
「もうおばさんだよ」
「ううん……昔より、もっと素敵になってる」
「お世辞でも嬉しいよ」
「む〜、本気で言ってるのに……侑ちゃん、意地悪だよ」
「知らないの?大人は意地悪なんだよ」
「えっ……」
言い終わるや否や、わたしは再び歩夢の上に覆い被さった。 怖いはずだし、エロいシーンのはずなのに、
物凄く悲しくなってボロボロ泣いている
牡丹灯籠や浅茅が宿の話の中にある美しさを見たときの気分に近い
このもんじゃは本当に秀逸な書き手だわ 時期が時期だから心配だね、どうかお大事に。
焦らずゆっくり治したらまた来てください。 正気と狂気が入り混じって色々ヤベーことになってるな... 個人的にはいっそこのまま歩夢と一緒に侑も逝ってくれた方が気持ち楽かも…
せつ菜と雛季にはメンバーや渡辺夫妻と助けてくれる人いくらでもいるから大丈夫だろうし 色々展開考えちゃうけどもはや完結まで座して待つのみ このSS読んでたら歩夢可哀想になってきた 本編では結ばれて幸せになって欲しい 二次創作で百合百合してるのは良いけど
逆に本編で結ばれてもちょっとなぁ わたしはまず下準備に、歩夢の耳へ息を吹きかける。
「きゃっ!」
不意を突かれた歩夢の身体がぶるっと震える。
それから耳を唇でついばみ、皺の寄っているところに舌を這わせた。ひんやりとしていて、ほんのりしょっぱい味がする。
「侑ちゃん、っなにして……!?」
「なにって……耳舐めてる」
「やめてよ、汚いよ……!」
「でも、ゾクゾクするでしょ……」
無意識なのか、歩夢は両脚を閉じてわたしの膝を挟み込んで腰を揺らしている。
舌で唾液が撹拌される音を脳に直接聴かせるように、歩夢の耳がどろどろになるまでしゃぶり続けた。 「ぷはぁっ……」
「はぁ、はぁ……侑ちゃん……もう、おわった……?」
「まさか、まだまだこれからだよ」
「へ……?」
耳、首筋、胸の谷間、脇の下、みぞおち、脇腹、へそ、鼠径部、内腿……歩夢の身体のありとあらゆる場所を味わった。
わたしが舌を這わせるたびに、歩夢はいやらしくさえずり、美しい曲線を描く身体を激しくくねらせる。
そんないじらしい姿がわたしの嗜虐心を強く掻き立てた。
最後の一押しに、歩夢の首筋へ歯をつき立てる。
「あぁっ……!……ゆうちゃん……!、ぃく…!」
歩夢はわたしの脚に絡めた太ももをぎゅっと閉じ、身体を小刻みに震わせた。 しかし、一度火がついた情欲はこの程度では収まらなかった。
歩夢の乱れる姿をもっと見届けたい。
ベッドに手足を預け、ぐったりと荒い息をしている歩夢に再び手を伸ばす。
「んっ」
腰のラインに沿って手のひらを這わせ、太ももをくすぐる。
「はぁっ……」
わたしの意図を察して閉じようとする歩夢の両ももの間に、右手を滑り込ませた。
「ここは、熱いんだね」
「ばかぁ……」
性器のある場所を布地の上から撫で、中指の腹で押し込む。
「あぁっ」
下着越しに愛液がにじみ出し、指先に粘っこくまとわりついた。
「だめ、だめ、だめ……」
言葉に反して、歩夢の両脚はだらしなく開き、快楽を求めて腰が浮き上がっていく。
「歩夢、かわいいよ」
わたしは歩夢の動きに応えて、薄い布越しの性器を指で擦り、爪を立ててひっかいた。
ピンクの下着はだんだんと濃く変色していき、その下に隠された彼女のシルエットがくっきりと見えるようになった。 歩夢って侑ちゃんとえっちする時めちゃくちゃ濡れそう 下着を脱がそうと手をかけると、歩夢は大人しく従ってくれた。
軽く整えられた陰毛は濡れた肌に貼りつき、ぱっくりと開いた割れ目はじっとりとピンクに充血して淫らな雌の匂いを立ち上らせている。
「んっ」
指先で入り口を確かめる。わたしはまず、人差し指をあてがった。
「いくよ」
ぬるり、とわたしの指が歩夢の中に侵入する。
「お腹のなか、変な感じ……」
「ちょっとずつ、馴らしていくね」
歩夢の背中に手を回し、ブラのホックを外す。
肩のストラップをずらすと、形の整った、丸く白い胸があらわになった。
もっちりと柔らかいふくらみに手を添えて、ほんのり桜色に色づいた先端を口に含んだ。
唾液で滑りをよくし、唇と舌で優しく、丁寧に愛撫する。
刺激に反応して、乳首が充血しぷっくりと膨らんでいく。
これで、多少は下腹部の違和感が紛れるだろう。
同時に内側を探り、まだ頑なさの残る膣内をほぐしていく。
「ひぅっ……あっ、はぅっ……!」
徐々に歩夢の声が大きく、甲高いものになっていく。 「余裕、出てきたね」
「そうかも……」
「指、一本じゃ足りないかな」
「はぇ……?」
わたしは中指を加えて、再度歩夢の胎内に押し入る。
膣内は刺激にすっかり馴染んだようで、最初の挿入よりもスムーズにわたしを受け入れてくれた。
そして、ゆっくりと抽挿を始める。
水音はいっそう激しくなり、手元が白く泡立った。
「あっ、ゆうちゃん……こわいっ……!」
「大丈夫……キスしよ」
「んっ……ふっ……!」
歩夢の背中が弓なりにこわばる。
膣内が収縮を繰り返し、わたしの指をきつく締め付けた。
「うぅっ……ふーっ……ふーっ……!」
「大丈夫?」
「……わかってたけど、やっぱり上手だね……侑ちゃん」
「……ごめん」
「いいよ」
強くわたしの手を握り直す。
「もっと、して……」 (これ傍から見たらベッドの上で裸の侑が虚空に向かってチュパチュパしたり指クイクイしてるんだよな…) ホラー小説の続きを読もうと思ったら官能小説が始まっていた >>600
それならまだいいけど、>>373に書いてあるやつにやってる可能性もある いっそこのまま腹上死して欲しいわ…
せつ菜と娘さんはかすみんとか愛さんとかいくらでも助けてくれる人おるし >>602
腐臭がしてるって買いてあるし多分後者だろうな >>602
正直、それであったとしても悲しく美しいと感じてしまうのは何故なんやろ
グロい姿になっても一途な心のままである存在だからやろか 韓国の映画であったな
赤紙だっけか…それを拾うと死者と結婚させられるってやつ エロい展開なのにもう涙で字が読めない
何でこんなに入れ込んでしまうんやろ なんか感動的な雰囲気になってるけどこれはこれで侑ちゃんクズな気がする 貞操観念どうなってるんだ...
まだわからんからあんまりいえないけど 歩夢は脚を開いて待っている。
わたしはあえて局所には触らずに、太ももをくすぐった。
「ゆうちゃん……」
「うん……?」
「ねぇ、まだ……?」
「なにが?」
わたしがわざと焦らしているのを悟ったらしい。
歩夢は身じろぎして、身体を隠そうとうつ伏せになる。そのため、彼女の大きなお尻がわたしに向けられることになった。
白磁の如くつややかな尻たぶを掴み、後ろから指を挿入する。
ぬるりと抵抗なく指が歩夢の中に飲み込まれていく。
「はぁあぁっ……!?」
驚愕の声を上げる歩夢の口とは裏腹に、下の口は待っていたとばかりにぬめった内壁を粟立たせて、わたしの指を歓迎する。
わたしは歩夢の中に挿入した状態で背中にのしかかり、空いた方の手で後ろから胸をわしづかみにした。
「んっ……ゆうちゃ、っ……あぁっ……!」
「いいよ……歩夢……!」
そして、歩夢の嬌声を聴きながら、熱の溜まった自分の下腹部を、彼女の裏腿に擦り付けた。 貞操観念云々というか、とり殺されてる段階なんでしょ、これ だいたい幽霊との行為は精気とられて死ぬってのがお決まり @cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リもう少しでずっと一緒になれるね! 「歩夢、手貸して」
「えっ……?」
「わたしも……我慢できなくなっちゃった」
一旦、歩夢を抱き起こしてから、わたしたちは座って対面する姿勢になった。
わたしはスウェットと下着を脱ぎ捨て、脚を開いて歩夢の指を迎え入れる。
彼女の指は冷たく、胎内との温度差にぞくりとしたが、やがてその冷たさが心地よく感じられるようになった。
「きた……ぁ……」
「侑ちゃんの中、火傷しちゃいそう……」
「歩夢のせいだよ……」
歩夢は目を伏せながらも、嬉しそうに微笑んだ。
「優しくね……中をひっかいて……そう……あっ……」
「侑ちゃん、気持ちいい?私、上手に出来てる?」
「うん、歩夢、上手だよ……んっ」 めちゃめちゃ滾るのに同じくらいめちゃめちゃハラハラする
誰に見つかるんやろこの現場 これが歩夢との別れの儀式になるのか逆にお迎えされるのか…… わたしと歩夢は、快楽に歪むお互いの顔を見つめながら、お互いの胎内に指を挿入して愛し合った。
膣肉を擦るはしたない抽挿の音と、名前を呼び合う荒い息づかいが部屋中に響き渡る。
ほどなくして、歩夢の内側が拡がり、不規則に収縮を始めた。
「あぁ……私っ、もういっちゃう……!」
「いいよ……」
「やだっ……私だけいくのやだぁ……」
「歩夢……」
「ゆうちゃんといっしょがいい……!いっしょにいこ……?」
「わかった……」
絶頂が近づく。
「歩夢っ……舌、出して……!」
「うん……は、ふっ……ちゅっ……!」
「はむっ……あっ……んんっ……!」
舌と舌、粘膜が触れ合い、唾液が混ざり合う。
激しい快感が背筋を伝い、うまく言葉にできない多幸感が脳を埋め尽くす。
わたしと歩夢は、身体の外側と内側でお互いを固く抱き合いながら──同時に達した。 共同作業を終えたわたしたちは、二人並んでベッドに倒れ伏した。
全身を包む疲労感がなんとも心地よい。
沸き起こった熱と快楽の残滓を噛みしめていると──歩夢が急に起き上がり、わたしの上に跨がった。
「歩夢……?」
「ねぇ、侑ちゃん」
わたしの顔を、愛おしむようにそっと撫で、その細く白い指でわたしの首に触れた。
「私ね、侑ちゃんのこと……諦めたつもりで……それでも、それでもずっと……待ってたの……」
指が首筋にまとわりついたかと思うと──ぐぐ、と力が込められる。
指先が首筋に食い込み、じりじりと痛みが襲う。 これはメンバー主演のホラー映画なんだ…ホラー映画なんだ…と暗示をかけながらなんとか読めてる
このまま歩夢だけ成仏はあまりにも悲しすぎて耐えられねえ
やっぱり侑も連れて行ってくれ… ₍₍ @cメง*˶ˆ ᴗ ˆ˵リว ⁾⁾₍₍ @cメง*˶ˆ ᴗ ˆ˵リว ⁾⁾₍₍ @cメง*˶ˆ ᴗ ˆ˵リว ⁾⁾ 「侑ちゃん……好き……好き……大好き……!」
「あっ!……ゅ……ぅ……!」
「はじめて会ったあのときから……私は、ずっと、ずっと、ずっと……!」
歩夢の体重がのしかかってくる。喉が狭まり、どんどん息苦しさが増していく。
「私には、侑ちゃんしかいないの……だから、侑ちゃんにも、私だけを見ていて欲しかった……」
「う……く、っ……か、はぁ……っ……」
「あのときは……結局、最後まで、踏み出せなくて……逃げちゃったけど……」
圧迫はますます強まり、完全に呼吸が塞がれる。
首と頭がずきずきと痛み、思考の整理がままならない。
「お願い、侑ちゃん……私と一緒に……来てよぉ……」
薄れる意識の中で、わたしは思った。
このまま、歩夢と一緒に。
──ああ、それも悪くない。 @cメˆ ᴗ ˆリ …
₍₍ @cメง*˶ˆ ᴗ ˆ˵リว ⁾⁾ それだけできる行動力があるのになぜそれを生きてる時に発揮しなかった…? ──しかし、わたしがうなずく前に、歩夢はさっと力を緩めてしまった。
ぼやけた視界に、はっ、と何かに気づいたような歩夢の表情が見えた。
じわじわと脳に新鮮な空気が戻っていく。
「ごめんね……」
「あゆ、む……?」
「私、わかってたのに……侑ちゃんと私はもう……とっくの昔に、別々の世界にいるんだもんね……」
冷たい手が、そっとわたしの手を握りしめる。
「侑ちゃん、今夜は……ありがとう。おかげで私……やっと大人になれた気がする」
歩夢の声がこもり、わたしの顔の上に水滴が二つこぼれた。
「私のこと、忘れないで。ずっと一緒……いつまでも、そばにいるから……」
「待って、歩夢……」
「侑ちゃん……大好き……」
歩夢の唇が、わたしの唇に触れる。
その輪郭が、感覚が、気配が、薄暗い寝室の景色に溶けていく。
──それきり、歩夢の姿はどこにも見えなくなった。
「わたしも……大好きだよ、歩夢……」
まぶたが重くなっていく。
絶え間ない暗闇が、わたしの意識を飲み込んでいった。 歩夢は悪霊になって地縛霊になっても最後は侑ちゃんを殺せなさそうだよな
本質的に良い子だけどわがままなんだよ…期待してる
◇◇◇───────────◇◇◇
窓の向こうに広がる青空に、ゆっくり入道雲が広がっていく。
隣のベッドでは、菜々が安らかに寝息を立てている。
あの後、気がつくと、わたしは病院のベッドに横たわっていた。
わたしを病院に運んでくれたのは、渡辺さん夫妻だった。
わたしがいつまで経っても帰って来る気配がないのを不審に思っていると、突然、雛季が泣き出したという。
「おかあさんがしんじゃう!」
只事ではない気がした渡辺さんは、我が家に向かうと、玄関で気を失って倒れているわたしを見つけたそうだ。
わたしは眠ったまま呼吸をしておらず、あわてて救命処置を行い、救急車を呼んだという。 酸欠状態が長く続いたことで、わたしの脳はダメージを受けていた。
主治医の診断によると、あと少しでも発見が遅れていれば確実に死んでいたという。
損傷した脳機能は元通りにならないかもしれない、と言われた。
実際、意識が回復した直後は上手く手足を動かせなかった。
しかし、奇跡的に、わたしの身体は短期間のうちに回復していき、手も足も全く元通りに動かせるようになった。
こんなことは普通あり得ない、と主治医も首をかしげていた。
入院中は、先に退院した菜々や雛季、わたしの両親、職場の同僚、そして同好会の仲間たちが入れ替わり立ち替わりでお見舞いに来てくれた。
とくに矢澤先輩は、病室に入ってくるなり号泣していたのをよく覚えている。「アイツ、今度会ったら一発かましといてやるわ!」とも言っていた。
その後、数回の検査を経て、2ヶ月後にわたしは退院した。
◇◇◇───────────◇◇◇
あの一件から4年が過ぎた。
その間に、わたしたち家族の間には、新しい仲間が増えていた。
4年前の冬、わたしが妊娠していることがわかった。
身籠ったのは双子の女の子だった。
今度はわたしが休職し、菜々が外で働いて家庭を支えてくれた。
わたしは生まれてきた娘たちにそれぞれ、灯(ともり)と亞來里(あぐり)と名付けた。
女子5人の一家はいつも明るく賑やかで──文字通りかしましい日常が続いた。
あれから、わたしたちの周囲で奇妙なことはぱったりと起こらなくなった。
敷地の水はけの悪さは相変わらずだが、それにしても困るほどのものではない。
雛季は、二人の妹が出来てからはすっかりお姉さんらしくなった。
先日、さりげなく「あゆちゃん」の話をしてみたが、覚えていないようだった。
その日は、朝からとても忙しかった。
タレント歌手として活躍するかすみちゃんの単独ライブツアーに招待されたわたしたち一家は、出発前の準備にてんてこまいだった。
「みんなー!早くしないと間に合いませんよー!!」
「ちょっと待ってー!雛季、準備できた?」
「亞來里、まだ2階にいるみたい。また灯とケンカして拗ねちゃったんだよ」
「ともりはわるくないもん!あぐりがさきにひっかいたんだもん!」
「はいはい」
「きっ!」
「お母さんが連れてくるから、灯のこと見ておいてくれる?」
「任せといて」
「頼りにしてますよ、雛季お姉ちゃん」 このまま何事もなく終わってくれっていう自分と、なにかもう一悶着を期待する自分がせめぎあってる😭 2階に上がると、ベランダの前で、亞來里がこちらに背中を向けて立っていた。
「亞來里、行くよ」
わたしが呼びかけると、亞來里は屈託のない可愛らしい笑顔で振り向いた。
「おかあさん──」
そのとき、吹き込む風に乗ってふわりと──懐かしい花の匂いが、わたしの横を通り抜けた。
「──ねぇ、覚えてる?」
わたしは微笑んだ。
「もちろん、──覚えてるよ」
【了】 偶然だろうけど双子にあぐりって名前付けるのは中々ハードな話がある 乙
クソデカ感情が溢れ出した
ここまで描いてくれてありがとう 完結…!!!お疲れ様でした
とてもワクワクハラハラうるうるしながら楽しませて頂きました
ありがとう 一週間にわたりお付き合いいただきありがとうございました。
ホラー、地の文形式ともに不馴れでわかりにくい箇所も多かったと思いますが、ひとりでも多くの方に楽しんでいただけたら幸いです。
なお、このSSはフィクションであり、登場する固有名詞は、特定の人物・団体・地名等を表現するものではありません。 お疲れ様でした!
ハッピーエンドでよかった
それから、失礼ですが、中国語に訳させてもらえませんか? とても良いSSを魅せてくれてありがとう!
乙でした! 乙
後半はCLANNADのBGM聴きながら見ると臨場感あって泣けた 乙です
娘全員中の人の名前から取ってたのね
やっと今気づいたわ ゆうぽむ、ゆうせつ(ゆうなな)もさる事ながら、ゆうかすのくだりもとってもトキメいたので、このそれぞれのカプの新作SSもまた読んでみたいと思いました
兎にも角にも乙! >>664
お好きにどうぞ
>>666
一応、裏設定としては、侑と歩夢の縁が過去現在未来すべてで繋がってるレベルで強力だったので、希のスピリチュアルパワーでも関係を割けなかったということにしています
一言でいうと、ゆうぽむは正義
他にも質問等あれば可能な範囲でお答えします ……
同情と娘の命を盾にしてのNTRだけど何だかんだで仲良しの地縛霊になったよ、仄暗い水の底からエンド
呪いから解放されて平穏な日常に帰ってきたと思ったけど何も解決していなかったよ、リングエンド
希さんが静岡から住職と自称堕天使を引き連れてきて、りなりーも霊を対象にした発明品でバックアップしてくれてる万全の態勢で大掛かりな除霊が始まったけど皆殺しだよ、クロユリ団地&リング2エンド
生まれてきた娘は怨霊の化身で急成長して殺しにきたよ、呪怨2エンド
の、いずれかも欲を言うと見てみたい >>674
歩夢は、せつ菜とかすみの2人はガチで殺す気だったの? すっごい良かった。
俺もぽむが幽霊になったSS書きたいな。
毛並みが違うストーリーになると思うから書いていいかな 乙
この世界の歩夢がこの世に生を受けてからの人生想像しただけで涙出てくる
どんな気持ちで遺書書いたんだよ歩夢 乙歩夢ちゃんも含めて(一応)ハッピーエンドで良かった
これ以上はいらんだろ 引っ越す前から水漏れしてたのは特に霊的なものではない感じ
あとポムはひなきに限って優しかったみたいだけど、執着があったのは侑だけで侑と乳繰りあったりしなければ基本危害は加えないって感じだったのかな? 乙
めちゃくちゃ面白かった
過去作とかあったら知りたいな >>675
ぶっちゃけ1番目と3番目は構想段階ではありました
>>677
歩夢は侑と結ばれることしか頭にないので、侑のそばから排除できれば十分だったと思います
ただ、侑ちゃんが助けに来なかった場合菜々は急性中毒、かすみは酔ったまま転落して頭から地面に激突なので、死んでた可能性が高いです(そういう展開も選択肢にありました) ホラー映画だと天国に召されたように見せかけて実はせつ菜を乗っ取ってました、とかあるからハラハラしてたけどハッピーエンドで良かった 完結したので勝手を言うけど
侑ちゃん生存するが周りの知人友人全て歩夢になるしひなきちゃんも歩夢との子供と思い込む精神崩壊ENDかと思ってた 歩夢の容姿は腐乱死体のままのと侑といちゃついてる時の2パターンあるみたいだけど、好きにかえれるのだろうか? 主はホラーモノや悲恋モノ専門なのでしょうか?
もしそうでないなら是非とも女性同士で結婚子作りできるこの世界観で
歩夢と侑どちらも生きて結婚するSS見せていただけたら嬉しいです!
例えば 歩夢が身投げしようとするもそれに気付いた侑がギリギリで助け お互いに想いを伝え合い結ばれる、
みたいなのとか… >>679
このスレを立てた10話時点では、侑との感覚のズレにもやもやした気持ちを抱えて、勝手に悩み込んだ挙げ句自殺を選んだ、という設定でした
11話の歩夢ちゃんが意外と大胆だったので、かなり根底から覆されましたが……
>>683
ないです。
敢えて理由をあげるなら、しゅかちゃんやりかこちゃんよりは、あんじゅちゃんのほうが雛季と仲良さそうな気がしたからです
>>688
裏設定としては、家が立っている場所は昔、川の流れをせき止めて造成された土地でした。水が出るのはそのためです。
かつての水の流れに沿って霊的なパワーがたまりやすい性質になっていました。
歩夢は死んだ直後からずっと侑に憑いていたものの、力がなかったので見守るだけでしたが、前述したような土地に来てしまったことと、歩夢が水にまつわる死に方だったことが結び付いて、力が強くなってしまいました。
雛季は愛する侑ちゃんの遺伝子を受け継いだ瓜二つの娘で、しかも成長を見守り続けてきた子でもあるので、歩夢にとって排除の対象には入っていません。
なにより、歩夢が現世に干渉できると確信して行動に移したのは、雛季に存在を気づいてもらえたことが理由なので、恩を感じている面もあります
これらを希ちゃんに説明させる下りをいれようと思って、めんどくさいので諦めました。 ううぅーーー歩夢ーーーー(泣)
今度は長生きするんだぞ >>689
>>694
いつもは台本形式でギャグエロ安価もの書いてます
>>693
変えられるんじゃないでしょうか。
ああいう描写が書きたかっただけなのでそこまで考えてません 憑いてた歩夢はゆうせつのセックスの時どうしてたの? 全部見てたんでしょうね
このSSの世界では侑ちゃんのプライベートは10年間歩夢に筒抜けです もしかして妹が双子なのって菜々の遺伝子と歩夢の遺伝子が侑に入って同時に受精したから? >>704
侑ちゃんとちゃんとお話して互いの想いをぶつけて納得したから成仏できたんやろなって
>>1おつおつ
素敵な作品でした。死ネタってどうしても推しの人とかには辛い作品になってしまうけどそれを上手く調理して悲しいけど愛が溢れるものになったと思います
途中で出てたらごめんなさいだけど過去作とかあったら教えてくれると嬉しいなって うおおおお!ありがとう!最後まで楽しく読ませていただきました 今まで見たSSでもっとも滂沱したSSだった
惨くて悲しくて美しくて幸せな様々な気持ちが入り交じる本当に最高の作品をありがとうございました 切ない気持ちになるけど、アニメで歩夢が動いてるところを見られる喜びを噛みしめることができる 歩夢が無事侑の娘として生まれ変わり一緒になる事ができた
という一応全員にとってのハッピーエンドと受け取っても良いのかな 返事はおかあさん までだぞ
覚えてる?からは風の声 >>701
その解釈であっています
>>704
それもありますが、一番は実際に侑と触れ合って、自分が死んでからの間に侑との距離が離れてしまったことを悟ったのが理由です >>719
スレ主の地域表示があゆなのはそういうこと?
失敗してしまった世界線の歩夢なの? >>720
偶然
でもおかげでゆうぽむSS書きやすいね このスレのせいで今日歩夢のタペストリーブック買っちまったじゃねーか 他にも何本かありますが、興味があったら適当に辿っていって下さい
>>627の設定でNGシーン集とか面白そうだと思いましたが、完全に蛇足になるのでこれで終わりにします。
ここまでたくさんレスをいただいたのは初めてなので、素直に嬉しいですね
また近いうちに何かしら書きたいと思います 歩夢ちゃんが死んでしまう展開はあまりにも辛いし惨い描写もとてもつらいものだったけど
そんな辛くて怖かったこのssでの世界が今は好きです
怖くて不気味だったけど中盤以降は哀しくも美しかった
素敵な作品をありがとうございました。 高校生灯のクラスメイトかおりちゃんとの青春ラブストーリー編はよ 地の文も雰囲気出てて面白かった
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