穂乃果「…あんじゅさんがいるってことはにこちゃんたち…」

あんじゅ「えぇ。倒したわ」

真姫「くっ…英玲奈がいるってことは希もね…」

ツバサ「『火球』」

真姫(あ、やば…)

あんじゅと英玲奈に気を取られ真姫に意識の空白が生まれる。目敏くそれを見逃さなかったツバサはすかさず攻撃。真姫に回避する暇はなかった。だが…

真姫「な、何で…?」

ツバサ「…どういうつもり?英玲奈」

英玲奈「…赤髪は私の獲物だ。お前にとられる義理はない」

言葉こそ刺があるが端から見れば真姫を守るかのような動きだ。絶好の好機を奪われたツバサの機嫌は急速に悪化し、一触即発の雰囲気に陥る

ツバサ「…つまらないことするわね。ここは見逃してあげるから引きなさいよ。学校の犬」

英玲奈「…役目は果たしたか…すまないな、2人とも」ボソッ

真姫(謝罪…?)

穂乃果「…真姫ちゃん、痛みを止める技ってない?」

真姫「え?あるけど…」

穂乃果「急いで私にかけて!」

真姫「…わかったわ!『鎮痛』!」

先程とは異なる緑色の魔力。体に染み渡ると同時に、目の奥に疼いていた痛みや至るところに残る擦過傷の痛み、その全てが引いていく…

ツバサ「いらない邪魔が入ったけど今度こそ終わらせようかしらね」

真姫「っ!来るわよ!」

穂乃果「…勝つ!」

ツバサ「『大火球』!」

現代兵器にも比肩するツバサの『大火球』。受ける選択肢だけはとってはならない。ここは回避が定石だ

穂乃果「…『炎眼』」

だが穂乃果は迎撃を選んだ!まともに打ち合えば敗北は必至。ならば炎を中から散らせばいい!

死中に活を求め、穂乃果はツバサに致命的な隙を作り出す!!

視界は血で塞がる。だがそれがどうした!背中に頼れる仲間がいる!!

穂乃果「真姫ちゃん!ツバサさんはどこ!?」

真姫「真っ直ぐ!そのまま行きなさい!」

目の役目は真姫が果たす!穂乃果が出来ることは仲間を信じて駆けるのみ!爆風を突っ切りツバサの前へ躍り出た!