0001名無しで叶える物語(えびふりゃー)
2020/03/17(火) 22:46:59.32ID:++I2qhot原因はただ一つ、一匹の火竜だった。
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」
「吠えた……炎が来るぞ!!」
「下がれ!全員火竜から距離を取るんだ!!」
「おい!ハンター以外と子供は白き竜の祠のある島まで避難させろ!!」
人里に迷い込んだ竜は、その場を破壊し、灰塵と化す“災害”となった
「お父さん、お母さん……どこ……?」
呻くように呟く少女の周りでは業火が立ち上っていた。
海風で湿った木造の建物は白い煙を上げて燃え盛り、戦火は逃げ遅れた齢そこそこの少女を容赦なく包み込む。
「ぜんぶ、ぜんぶ…燃えちゃった」
「うぅ、みんな……どこへ行ったの…?」
「おねえちゃん……」