花丸「善子ちゃん、まずは落ち着くずら」

善子「落ち着いてられるわけ――」

スッ...
    パンッ

善子「っ……」

花丸「慌ててもどうにもなら無い」

花丸「そんなことも解らないずらか?」

ルビィ「花丸ちゃん……」

花丸「二人は鞠莉ちゃんと尾行してたはず」

花丸「最後に見たのはどこ?」

ルビィ「えっと……海が見えるあの旧展望台のベンチのところ」

ルビィ「でもそのあと、お姉ちゃんは用事があるからって」

善子「……縁談相手に送ってもらってたわ」

善子「私達が見たのはそこまで」

花丸「追いかけなかったの?」

善子「鞠莉が用事があるって帰ったのよ」

善子「だから……」

花丸「そう、つまり縁談相手」

花丸「まずはその人に話を聞くずら」