0711名無しで叶える物語(たこやき)
2019/01/12(土) 23:37:43.82ID:3sJDVsr0善子「そのぶん、真面目にやってきたことが今に繋がってるのかも」
じゃあ、私の今までって本当になんだったんだろう。
頑張ってた意味は?
そもそも、頑張りってなに? 私は今まで何をどうやってたの?
それが全部、ぜんぶぜんぶいまの失敗に繋がってるの?
どうして私はこんなになっちゃったのに。
善子ちゃんは、そんなになれたの……?
千歌「……うん。よかった、よかったよほんとに」
もう、笑顔でいられないや。
そもそも笑顔なんて作るの、1年ぶりくらいだし。
善子「千歌?」
千歌「ごめん、用事を思い出しちゃった。今日は帰るよ」
善子「ちょ、待ってよ! 待ちなさいよ!」
もう、善子ちゃんの話を聞きたくなかった。
無理だ……ここにいたら、私がおかしくなる。
私と正反対の彼女の言葉は、いまの私には、つらいだけだ。
千歌「ごめん、お金、置いておくから」
私は財布に入ってたお金を全部置いて、店を出た。
けど。
善子「待って、待ってよ千歌!」
追いかけてきた善子ちゃんに、しがみつかれてしまった。
これじゃあ動けないよ……
善子「待って……私、何かした……?」
千歌「……善子ちゃんは悪くないよ、何もしてない」
善子「ううん、した……絶対した」
千歌「してないよ」