0700名無しで叶える物語(たこやき)
2019/01/12(土) 22:23:34.99ID:3sJDVsr0楽しかった日々を。
私が昔の振る舞い方でいられた日々を。
輝いていた日々を。
大好きだった地元の景色を。
遠く離れてしまった、大切な仲間のことを。
ごめん。
私こんなんになっちゃった。誰にも見せられないくらい、ひどい有様だよ。
どこにも居場所、ないんだ。
私の帰る場所、ないんだ。
みんなに会いたいけど、会いたくない。
こんな私、見せられない。見せたくない。
ねえ、私、もう。もう。
もう、私、死んじゃった方がいいのかな────
「……千歌?」
千歌「え……?」
誰かに、声をかけられた。久しぶりに名前を呼ばれた。
その声は、少し聞き覚えがあるけど、ちょっと分からなくなってて。
だけど、振り向いたら、すぐにわかった。
その声、その呼び方をするのは。
千歌「善子、ちゃん……?」
善子「やっぱり千歌ね! 久しぶり、元気にしてた?」
……私は、地元を遠く離れた場所で。
いま、会いたくない人のうちのひとりに再会してしまった。
从c*・ヮ・§「みたいなね」