>>689


私は、今までの自分の行いを後悔したことなんて、なかった。

ずっと幼馴染だった曜ちゃんや果南ちゃんは、私がどんなことを言っても、どんなことをしても笑顔で付き合ってくれたし。

高校生になってから知り合った梨子ちゃんや花丸ちゃんたちも、私の無茶に全力で向き合ってくれた。

だから私、今まで後悔なんて知らなかった。

諦めたり挫折したことはあったけど、やったことに後悔をしたことは……なかった。だって仲間が、友達が、いつも付いてきてくれたから。

ずっと一緒にいてくれたから。

だから、これからも今まで通り頑張っていけると思ってた。

ずっとずっと、変わらないままで。

いられると、思ってた。

「高海ってちょっとウザくね?」

─────それは、大学を卒業した後の話。

地元を離れて入社した、職場での出来事。

「わー、わかる。なんでも明るく振舞ってるみたいな感じ、ちょっとウザいよね」

まだ入社して1ヶ月も経ってない頃。

私はまだ同じ部署で仲のいい人はいなくて、別の部署に入社した大学の同期とご飯を食べてて。

それで、昼休憩が終わろうとして……トイレに行った後。

喫煙所で話す、同僚と先輩の声だった。