黒澤ダイヤの事情
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花丸「あ〜、美味しかったずら〜♡」
千歌「お腹が膨れたら眠くなってきたよ……」
曜「あー、ちょっと千歌ちゃん! 食べてすぐ寝ちゃダメだよ!」
ダイヤ「千歌ちゃんは寝ちゃう前に先にお風呂入ってもらった方がいいわね」
梨子「じゃあ、私達で後片付けしておくのでみなさん、お先にお風呂どうぞ」
花丸「ずら! ご飯の用意の間休ませてもらったから後片付けはまかせるずら!」
ダイヤ「そう? じゃあお願いしようかな。一人ずつお風呂だと時間がかかっちゃうから3人
ずつにしよっか」 鞠莉「ええ!? 一緒にはいるの!?」
ルビィ「じゃあルビィ、鞠莉ちゃんと入りたい!」
鞠莉「ル、ルビィ」
千歌「はい! じゃあ私はダイヤさんと入りたいです!」
ダイヤ「千歌ちゃん」
果南「じゃあ私は鞠莉とルビィと一緒に入ろっかな」
曜「じゃあ私は千歌ちゃんとダイヤさんとだね」
千歌「わーい! ダイヤさんと曜ちゃんとお風呂だー!」 果南「ダイヤ達、先に入っちゃいなよ。待ってる間に千歌が寝ちゃったらいけないし」
ダイヤ「そうね。じゃあ先に頂くわ」
千歌「ダイヤさん、曜ちゃん! はやくはやく!」
曜「うわ、千歌ちゃん!」
ダイヤ「そんな引っ張らないで!」 ーー浴場ーー
千歌「うわー、やっぱりダイヤさんの髪って綺麗ー!」
ダイヤ「そ、そうかな?」
曜「それにスタイルも凄くいいし」
ダイヤ「えぇ、なんか照れちゃうよ///// それに、スタイルは二人だって良いじゃない」
曜「へへ。まあ、一応ずっとスポーツをやってきてるからね」
ダイヤ「曜ちゃんは水泳で千歌ちゃんはソフトボールだっけ?」
千歌「うん! それと卓球と鉄棒も得意なんだよ!」
ダイヤ「へぇ。だから二人とも身体が締まってるし動きが良いいのね」
千歌「えへへ」
ダイヤ(それに二人とも……何気にけっこうムネおっきい) 曜「そういえば千歌ちゃん、歌詞の方は進んでる?」
千歌「それがまだ全然……」
曜「なかなか難産みたいだね……」
千歌「うん……予備予選のあとすぐに最終予選もあるから急がないと
いけないんだけど……」
曜「プレッシャーが大きくなっちゃってるのかな」
千歌「うぅ……」
ダイヤ「あ、あの……」
千歌「ふぇ?」
曜「どうしたの? ダイヤさん」
ダイヤ「実は……前からちょっと書いてた歌詞があるんだけど……」
千歌「ええ!? 本当!?」
曜「どんな歌詞なの? ダイヤさん!」
ダイヤ「へ!? いや、その、全然大した内容じゃないんだけど、参考
程度にでもなればなって……一応、書いたノート持って来てるけど……
あとで見る?」
千歌「うん!」 ーーまりかなるびのターンーー
ルビィ「わーい、お風呂だー」
鞠莉「コラ、ルビィ。 お風呂で動き回っちゃダメよー!」
果南「へぇ、結構ひろいね」
ルビィ「鞠莉ちゃん、背中流しっこしよう!」
鞠莉「う、うん」 果南「鞠莉ったらまた前かくしてる」
鞠莉「だ、だって」
果南「ほら、タオル取った取った」
鞠莉「あ、ちょっと果南!」
ルビィ「…………」
鞠莉「る、ルビィ? どうしたの?」
ルビィ「やっぱり鞠莉ちゃん、おっぱい大きいなぁ」
鞠莉「ルビィもそれぇ!?/////」 ルビィ「だってルビィはこんなだし……羨ましい」ペタペタ
鞠莉「ル、ルビィだってあと2年もすれば……」
ルビィ「えぇ〜、お姉ちゃんもお母さんもおっきくないから無理だよ」
果南「そうだよねぇ……このサイズはちょっとインパクト強いよねぇ……」ムニムニ
鞠莉「果南! また貴女は触って……」
ルビィ「うわぁ、柔らかくて気持ちいい!」ムニムニ
鞠莉「ちょっと、ルビィまで! もおぉぉぉぉおお/////」
果南「でもルビィはダイヤと違ってお母さん似じゃないからダイヤより
大っきくなるかもよ?」
ルビィ 「あ、そっか! じゃあ鞠莉ちゃんみたいなだいなまいとぼでーに
なれるかも!」
果南「はは……そこまではどうだろうね……」
鞠莉「だ、ダイナマイト……/////」 ーーよしりこまるのターンーー
梨子「ふぅ……いいお湯ね」
花丸「気持ちいいずらぁ……」
善子「私はそろそろ上がろうかな……」
梨子「もう? もっとしっかり暖まった方がいいんじゃ……」
花丸「善子ちゃんは相変わらず烏の行水ずら」 梨子「そういえば花丸ちゃんと善子ちゃんは幼なじみなんだっけ?」
花丸「うん。幼稚園が一緒だったずら」
梨子「それで高校で再開して一緒にスクールアイドルか。なんだか運命的で素敵ね」
花丸「その頃はよく善子ちゃんちに遊びに行ってて……最近もたまに遊びに
行くようになったんだぁ」
善子「ふふん、でもずら丸のお目当は私じゃなくて別でしょう?」
花丸「な、なに言ってるずら!??/////」
梨子「???」 ーーー
梨子「ふぅ……さっぱりした」
善子「あれ? みんなはどこ?」
花丸「なんか外にいるみたいずら」 ーーー
花丸「うわぁ、綺麗な星空ずら〜」
ダイヤ「あ、花丸ちゃんたちも上がったんだ」
梨子「はい。凄い星空ですね」
鞠莉「でしょう? ここは空と近いし空気も澄んでるからとってもビューティフルな星空が
見れるのよ☆」
果南「内浦の星も綺麗だけど、ここは別格だね」
善子「あれは! 地獄の番犬ケルベロス座!」
ルビィ「そんな星座あるの?」
花丸「ある事はあるずらが……今は採用されてないずら」 千歌「あ! 流れ星!」
曜「え! どこどこ!?」
梨子「あ、あそこにも!」
千歌「願い事しなくっちゃ! ラブライブ優勝出来ますように! ラブライブ 優勝出来ますように!
ラブライブ優勝出来ますように!」
鞠莉「ふふ、みんな楽しそう」
ダイヤ「そうだね」
鞠莉「ここね、小さい頃に来たぶりなんだけど。あの時はママもパパも一緒で……三人一緒に
この綺麗な星が見れたのがとても嬉しかった」
ダイヤ「鞠莉……」
鞠莉「ふふ、そんな顔しないで。今はこの9人でこの星空が見れるのが純粋に嬉しいんだから」
ダイヤ「うん」 ーー合宿2日目ーー
花丸「はぁ、はぁ……」
梨子「ぜぇ、ぜぇ……」
善子「終わったわね……」
千歌「3人とも、お疲れ様!」
曜「でも昨日より息にも余裕があるんじゃない?」
花丸「はは……少しは慣れたかな」
ダイヤ「頑張ったわね。はい、お水」
花丸「あ……ありがとう、ダイヤさん!」ニコッ
ダイヤ「うん!」 鞠莉「ダイヤ、なんかちょっと良い感じだね」
ダイヤ「うん。昨日、一緒に遊んで一晩過ごしたからかな。みんなとの距離も縮まってる気がする。それに……」
ーー昨夜、果南・鞠莉・ルビィが入浴中ーー
ダイヤ「これ……なんだけど。どうかな?」
5人「…………」
ダイヤ「……あの?……」
千歌「いい! すっごく良いよ! ね?」
曜「うん! 凄く素敵な歌詞だと思う! 梨子ちゃんはどう?」
梨子「うん、私も良いと思う。これなら今作ってる曲とも合いそうだし」 ダイヤ「そ、そうかな」
千歌「予備予選はこれで行こうよ! ね、みんな!」
花丸「マルも賛成ずら♡」
善子「ま、良いんじゃない?」
千歌「くすっ……それにしてもこの歌詞の内容ってまるで……」
ダイヤ「うわ、ちょっと千歌ちゃん……!/////」
曜「あはっダイヤさん照れてる」
花丸「なんだか可愛いずら」
ダイヤ「もうっ! そ、それでお願いなんだけど……恥ずかしいからこの
歌詞は千歌ちゃんが作った事にしてくれる?」
千歌「えぇ〜、そんなのもったいない〜」
ダイヤ「良いからお願い!!/////」 ーーー
ーー
ー
ダイヤ「…………」
鞠莉「ダイヤ?」
ダイヤ「あ、ううん! なんでもない!」 ーー夜ーー
千歌「綺麗だねー!」
曜「うん!」
梨子「こんな風に花火やるのって久しぶりかも」
善子「フフフ……地獄の業火よ……全てを焼き尽くしなさい!」
ルビィ「キャハハハハハ!」
花丸「善子ちゃん! ルビィちゃん! 花火を振り回しちゃ危ないずら!」
ダイヤ「コラー、あんた達! なにやってるの!!」
\ワーワー/ \キャーキャー/ 鞠莉「これはどんな花火かしら?」ボッ
ダイヤ「あ! それはロケット……」
鞠莉「え?」
シュボッ!!
鞠莉「キャア!!?」
ダイヤ「鞠莉、大丈夫!!?」
鞠莉「う、うん……だいじょぶ……びっくりした」
ダイヤ「これは手に持ってやるやつじゃないよ」 鞠莉「……そうなの?」
ダイヤ「まったく、これだからお嬢様は……」
鞠莉「なによ……知らなかったんだから仕方ないじゃない」
花丸「火傷とかしなかったずらか?」
鞠莉「うん、ありがとう花丸」
ダイヤ「でも……さっきの鞠莉の驚きよう……ぷっ、ふふふふふ」
鞠莉「なに笑ってるのよ!」
曜「ダイヤさんひどーい。……でもたしかに……あははは」
鞠莉「曜まで……みんなもー!……くすっ」
「あははははははははっ!」
千歌「ふふ、ダイヤさんもすっかりみんなと仲良しさんだね」
果南「…………」
https://i.imgur.com/Sdi5MUZ.jpg 千歌「果南ちゃん?」
果南「あ、えっと、なんだった?」
千歌「大丈夫? ぼーっとして」
果南「うん、ちょっと昼間の疲れが出ちゃったかな? 今日はしっかり寝ないとね」 「いいの? このままで」
果南「え?」
「このままじゃ、ダイヤが取られちゃうよ?」
果南「なに言って……」
「せっかくずっと友達だったのに……またあの頃みたいに一人になっちゃうよ?」
果南「そんなわけ……」
『いやぁ!』
バシッ
果南「はっ!」 『お前の顔を見るだけでイライラするよ。ビクビクオドオドしやがって、可愛げのないガキ!
お前なんか産むんじゃなかった。なんだよその目は誰のせいでこんなに苦労してると思ってんだよ!』
果南「やめてよ……なんで思い出させるのよ!」
「あなたが自分に嘘をついているからよ。このままじゃあなたは幸せになれ
ないってわかってるでしょ? 大切な親友を取られて独りぼっちになっちゃうって」
果南「そんなことない……そんなことないよっ!!」
「私に嘘をつかなくていいよ。私にはあなたの事がなんでもわかってるんだから。だって私は」
「私はあなたなんだから」
https://i.imgur.com/gTGt20G.jpg 果南「うわぁ!」ガバッ
果南「はぁ……はぁ…………夢?」
ここは……私の部屋?
そっか……今日、合宿から帰って来て…… ーー合宿から数日後ーー
千歌「あーづーい゛ー」
曜「ははは、ほんと日差しが強くて暑いね。でも今日は夕方から大雨になるらしいけど……」
千歌「はぁ……蓼科は良かったなぁ……また行きたいなぁ……」
ダイヤ「ほらほら、いつまでもダラダラしてないで! もう一回ステップ合わせるわよ!」 ダイヤ「ワン、ツー、スリー、フォー、ファイブ、シックス、セブン、エイト、…………」
果南「はっ、はっ、はっ、うおっと……」ヨロッ
梨子「きゃっ」
果南「ご、ごめん梨子ちゃん! 大丈夫?」
梨子「は、はい。大丈夫です」
千歌「果南ちゃん、最近、調子悪いね」
ダイヤ「もう何回もミスして……いったいどうしたの?」
果南「はは、なんだろう。少し寝不足なのかな。
ちょっと顔でも洗ってくるね」
ダイヤ「あ、果南!」
鞠莉「…………」 トイレの洗面台
そこで果南は顔を洗うと、目の前鏡を覗いた
そして、向かい合い対話する
鏡の中で笑う、果南の心が作り出した「もう一人の自分」と 「怖いんでしょう?」
果南「…………」
「アタマじゃ分かっても感情がどうにもならない。そうでしょ?」
果南「……やめて」
「なぜだか教えてあげようか。あなたは気づいてしまったからよ」
果南「やめてって言ってるでしょ」
「自分はダイヤが居なくてはやっていかれない事と……ダイヤはもうあなた無しでもやってゆけると
言うことを」
果南「くっ!」
激情のままに果南は蛇口から流れる水を手に取り、目の前の鏡に打ち掛ける
果南「はぁ……はぁ……」
水が流れ落ちる鏡の中からは幻は消え、果南自身の顔が映るのみだった
果南「……なに考えてるの……私は……」 ーー廊下ーー
鞠莉「あ、果南……」
果南「鞠莉……どうしたの。鞠莉もトイレ?」
鞠莉「ううん、果南の事が気になったから……」
果南「そう」
鞠莉「大丈夫?」
果南「なにが? 別になんでもないから。ほっておいてよ」
鞠莉「でも……」
果南「ほっといてって言ってるでしょ!!」
鞠莉「っ!?」ビクッ
果南「あ……ゴメン。……先に戻るね」
タッタッタッタッ
鞠莉「果南……」 ーーー
ルビィ「なんだか雲が厚くなってきたね」
ダイヤ「今日は早めに切り上げて帰った方がいいかもね」
花丸「じゃあもう練習終わりずら?」
千歌「仕方ないか」
果南「ごめん、それなら私はもう先に帰るね」
曜「果南ちゃん……」
ダイヤ「そうね。調子も良くないみたいだし早く帰ってゆっくり休んで」
果南「うん、そうする。じゃあ、またね」 こういう世話焼いてるうちに無意識に依存しちゃってたみたいなの好き ーー校門ーー
鞠莉「ダイヤ」
ダイヤ「鞠莉……」
鞠莉「よかったら途中まで一緒に帰らない?」
ダイヤ「うん、いいよ。ルビィ、悪いけど先に帰っててくれる?」
ルビィ「うん、わかった」 ーー帰り道ーー
ダイヤ「果南……最近、様子が変だよね?」
鞠莉「…………」
ダイヤ「どうしたんだろう。やっぱり……無理矢理スクールアイドル部に誘ったのが良くなかったのかな」
鞠莉「そんな事ないわよ」
ダイヤ「でも……」 鞠莉「果南がどうしてああなっちゃったのかはわからない。でも、嫌々スクールアイドルを始めた
わけではないわ。それだけはわかる」
ダイヤ「どうして?」
鞠莉「果南って……私と似ているの」
ダイヤ「果南と鞠莉が?」
鞠莉「ふふ……私ね。最初は自分とダイヤが似てるんだと思ってた。私と同じ様に努力をして
優秀な自分を作り上げてきた人だからダイヤに惹かれたんだってね。でも違うって気づいた」
鞠莉「ダイヤは自分自身の為に真っ直ぐ前向きに努力してきた人。パパの為に努力してきた
私とは根本的に違ったって」
ダイヤ「…………」 鞠莉「人間ってね、陽光(サンシャイン)型と月光(ムーンライト)型があるんだって。陽光型は
自分で光を発せて他人まで照らす事ができる。月光型は陽光がいて初めて自分が光ることができる
タイプ。ダイヤは……多分、ちかっちも陽光型ね」
鞠莉「私と果南はきっと月。ダイヤって言う光に照らされて初めて光る事ができるの」
ダイヤ「そんな……」
鞠莉「だから、果南にはダイヤが必要なの。ダイヤに引っ張ってもらうのは嬉しい筈よ。それは
忘れないで」 そういえば
初めて出会った頃の果南って今じゃ信じられないくらい人見知りだったっけ
いや、人見知りって言うか……
ダイヤ母『その子が果南ちゃん?』
果南母『うん……ほら果南。ご挨拶は?』
果南『…………』
ダイヤ母『果南ちゃん。こんにちは』
果南『……っ!』ビクッ
ダイヤ母『あらら……』
果南母『ははは……ごめんねぇ』
ダイヤ母『ううん、仕方ないわよ。事情が事情だし』 果南母『お友達が出来れば少しは元気になるかもって思ったんだけど……』
ダイヤ母『うちの子も結構、人見知りだからなぁ。どーだろ』
ダイヤ母『ほら、だーちゃん。あの子は果南ちゃん。だーちゃんと同い年なのよ』
何かに怯える様に物陰に隠れて震える女の子。
わたしも当時は人見知りな方だったけど、妹のルビィが更に人見知りだったから
そんな妹の姿となんだか少し重なって見えて
ダイヤ『はじめまして果南ちゃん。わたしは黒澤ダイヤ』
ダイヤ「……鞠莉、ありがとう」 ーー果南宅ーー
果南父「あちゃー、降ってきたかー」
果南母「これは結構、荒れそうね」
父「そういえば果南は?」
母「それが、帰ってくるなり部屋に閉じこもったきりなのよ」 ーーー
なんでだろう……私はダイヤがみんなと仲良くなって嬉しかったのに
私もみんなと仲間になって嬉しい筈なのに
どうしてこんなに不安になるの?
自由なダイヤが本当に大好きなのに
果南「嫌だな……こんなの」 ドンドンドン
果南母「あら? 誰か玄関のドアをノックしてる?」
果南父「こんな天気でこんな時間なのに一体なんだ?」
果南母「はーい、今開けます……あら、ダイヤちゃん!? どうしたの……服ずぶ濡れじゃない」
ダイヤ「こんばんはおばさま! 果南は?」
果南母「果南なら部屋にいるけど……」
ダイヤ「ごめんなさい、失礼いたします」
果南母「あ、ダイヤちゃん!」 ドンドンドン
果南「え?」
ダイヤ「果南! わたしよ!」
果南「ダイヤ!?」
ダイヤ「話があるの! 開けてちょうだい!」ガチャガチャ
果南「わ、わかったから。 ちょっとまって!」
ガチャ
果南「うわ、びしょ濡れじゃない! どうしたのよそんな格好で」 ダイヤ「雨強かったし、ちょっと急いできたから」
果南「急いでって、なにがあったの?」
ダイヤ「果南の事が気になって……居ても立っても居られなくなって」
果南「私の事? 私は別になにも……」
ダイヤ「うそ……果南、なんか悩みでもあるんじゃない?」
果南「なに、突然……」
ダイヤ「だって、ずっと変じゃない。ここのところ……様子がおかしいよ」
果南「そうかな? 別になにも……」
ダイヤ「もしかして……嫌だった?わたしと一緒にスクールアイドルやるの」
果南「え?」
ダイヤ「私……子供の頃から果南と一緒にアイドルをやるのが夢だった……。ずっと一瞬に歌って
踊りたいと思ってた。だから……チャンスだと思って。最後のチャンスだと思って……だから、
強引に果南も巻き込んじゃって……でも、果南はスクールアイドルなんてやりたくなくなかったん
じゃって……それで……」 果南「そんなことないよ……私はダイヤが誘ってくれて……ダイヤと一緒にスクールアイドルが
できて嬉しかった。これは本当だよ」
ガバッ
果南「え? ちょっ……ダイヤ!?/////」
ダイヤ「なら話してよ! なにか悩みがあるなら……。わたしなんかじゃ頼りにならないかも
知れないけど……果南はわたしの友達なんだから。初めて出来た大切な……親友なんだから……」
果南「ダイヤ……」
あぁ……なんだろう
ダイヤに抱きしめられただけで心がこんなにも温かくなったいくこの感覚……
そういえば思い出した……
ダイヤと初めてあったあの時もそうだった ダイヤ『はじめまして果南ちゃん。わたしは黒澤ダイヤ』
果南『……っ、』
笑って挨拶をしてくれる女の子に対し、私はどうしたらいいか分からずただ、戸惑うしかなかった
でも、ダイヤは
ダイヤ『だいじょーぶ。怖がらなくてもいいよ。わたしとお友達になろう』
そう言って、私を抱きしめてくれたっけ
その温もりを感じていると、なんだかとても安心できて
その肌から優しさが伝わってきた。そして
ダイヤ母『あら』
果南母『まぁ……』
気がつくと私もダイヤを抱きしめ返していた
初めて鞠莉と会ったあの時だって…… 果南『ほら……あそこ見て』
ダイヤ『え?……外国の人?』
果南『なんか困ってるみたいだけど……探し物かな?』
私がそう言うと、ダイヤはすぐに動き出した
果南『あ、ちょっとダイヤ!』
見知らぬ外国人の女の子の為に
困っている人のダイヤはまっすぐに駆け出した
そう、ダイヤは見栄っ張りだけど、本当はとても優しい子なんだ
そんなダイヤだから私はこんなにも大好きになったんだ
それなのに…… 果南「ダイヤ……」
ダイヤ「あ、ゴメン! こんな格好で……」ハナレ
果南「私……バカだ」
ダイヤ「えっ?」
ギュウ
ダイヤ「ちょっ……果南! 果南まで濡れちゃうって!」
果南「いいの」
ダイヤ「もう、風邪ひくって!」
果南「いいの!」
ダイヤ「なんで泣いてるの!?」
果南「いいのぉ!」 ーーー
ダイヤ「……おちついた?」
果南「うん……へへ、恥ずかしいとこ見られちゃったな」
ダイヤ「それで? いったいなにがあったの?」
果南「ああ、うん。ちょっとね。最近、小さい頃の夢を見て」
ダイヤ「小さい頃?」
果南「うん……ダイヤと会う前のこと。まだこの家に引き取られる前の事をね」
ダイヤ「あぁ……」
そう言うと、ダイヤは察した様に口をつぐんだ
ダイヤには少し話してあったから
私が昔、親から虐待を受けていた事
そのあげく、私を捨てて蒸発し、私が父方の叔母が住むこの家に引き取られた事
果南「それでちょっといろいろ思い出しちゃって。気持ちが不安定になっちゃって」
ダイヤ「そっか……」 果南「でももう、大丈夫! 私の事を本気で心配して駆けつけるほど大切な親友って思ってくれ
る人がそばに居るからね〜」
ダイヤ「あ、あれは勢いで……忘れてよ!/////」
そうだ……
どんなに友達がたくさん出来たって
こんなにもダイヤは私を大切に思ってくれてるのに
私は本当にバカナンだ 果南「良いじゃんそんなに照れなくても。ほら、愛してるよ♡」ギュ
ダイヤ「あー、もうくっ付くなー!」
果南「あ、そういえばダイヤ帰りどうするの? 連絡船もう無いし、この天気じゃうちの船も
出せないよ?」
ダイヤ「あ……」
果南「はは、じゃあ今日はうちに泊まってきなよ」
ダイヤ「うん……ごめん」
果南「全然いいよ! あ、そうだ。せっかくだから鞠莉も呼んで三人でお泊り会しよっか!」
ダイヤ「ええ〜来るかなこんな天気のなか?」
果南「まぁまぁ、ダメ元で連絡してみよう」 鞠莉「……と言うことで呼ばれて来た訳ですが」
果南「あらま、びしょ濡れだね」
ダイヤ「ご苦労様……」
鞠莉「だって風も雨も酷いんだもの!」
果南「あはは、服貸すからとりあえずシャワー浴びて着替えたら?」
鞠莉「ええ、そうするわ」
果南「ところで……なんかいろいろゴメンね」
鞠莉「ううん、全然。もう大丈夫なの?」
果南「うん。もう平気だよ」
鞠莉「そっか……よかった」 ダイヤ「なに二人でコソコソ話してんの?」
果南「別にー?」
鞠莉「アラー? ダイヤったらヤキモチ?」
ダイヤ「誰がよ!」
果南「よーし、鞠莉がシャワーから戻ってきたら朝まで遊ぶぞー!」
ダイヤ「ちょっと、明日も晴れたら練習あるのよ!?」
鞠莉「あ! 私、ウノやりたい! 合宿の時すごく楽しかったもの!」
ダイヤ「鞠莉まで〜!!」 ーーー
もう大丈夫だ
こんなにも大切に想ってくれる人がいるんだから
震えてる手を握ってくれる、信じられる仲間がいるんだから
だから私は前に進める
大好きな仲間たちと
想いをひとつにして
ACT7★松浦果南の事情/おわり すわふり「これからのダイじじょ!」
すわわ「予備予選を突破し、地区予選へ向け気持ちを新たにする私達Aqours!」
ふりりん「それぞれの想いを胸に次のステージに立つ!」
すわわ「遥かなる栄光のラブライブ!」
ふりりん「夢の舞台を目指し想いをひとつに駆け抜ける!」
ふりすわ「さあ! 果たして少女達の運命の結末は!?」
ふりすわ「次回、ダイじじょ最終回!【輝きへの挑戦】」
ふりすわ「ラストウォォォッス!!」 おつおつ
この世界での想いよひとつになれはかなダイがダブルセンターの曲になってそう いつも保守ありがとうございます
今日はちょっと投下出来なさそうなので明日投下させていただきます ACT8★輝きへの挑戦
ダイヤ「あ、果南と鞠莉きたきた。おーい!」
果南「おー」
鞠莉「ごめんまった?」
ダイヤ「うんにゃ、私たちも今来たとこ」
果南「もうみんなそろってるの?」
千歌「善子ちゃんと花丸ちゃんがまだ……」
曜「さっき、もうすぐ着くって連絡あったけど」
鞠莉「ルビィは今日もとってもプリティね♡」
ルビィ 「えへへ、ありがとう!」
ーーー
花丸「す、すみませ〜ん」
千歌「あ、花丸ちゃんたちきた! お〜い!」
花丸「お、おまたせしました〜。はぁ、はぁ」
善子「うぅ……日差しが……眩しい……」
ルビィ 「花丸ちゃん、汗だくだね」
梨子「善子ちゃんは……なんだかもう死にそうになってるけど大丈夫?」
善子「もう……ダメ……死ぬ……」
曜「うわぁ、善子ちゃんしっかりして!」
千歌「いったいどうしたの?」
花丸「それが……善子ちゃん、昨夜かなり夜更かししてたみたいで……寝不足みたいずら」
ダイヤ「まったく、これから身体を動かすって言うのにそんなフラフラで大丈夫?」
果南「はは、まあまあ。とりあえず中に入ろうよ」 ーーー
ガコーーーン
花丸「うわぁ、未来ずらー」
曜「ボウリングって久しぶりかも」
鞠莉「私は初めてかな」
花丸「オラも初めてずら……」
梨子「私も……あんまりやったことないなぁ」
ダイヤ「よし! それじゃあ、ラブライブ予備予選突破のお祝いと慰労を兼ねたボウリング大会!
始めますか!」 ーー数日前ーー
千歌「あー、まだかなまだかなー!」
ダイヤ「まったく、いつまで待たせんのよ〜」
果南「うぅー、なんかこう言うのイライラする〜」
鞠莉「私もドキドキしてきた……」
梨子「みんな、ちょっと落ち着いて」
善子「リトルデーモン達よ……我に力を!」
花丸「部室でろうそく点けたら危ないずらよ〜」
ルビィ 「もぐもぐ」←お菓子食べてる 曜「あ、来た! 予備予選の突破グループ発表!」
千歌「ど、どうなってる!?」
ダイヤ「Aqoursは!? Aqoursはどうなった!?」
曜「ちょっとまって……あった! Aqoursの名前あったよ!」
千歌「やったー!」
ダイヤ「やったね千歌ちゃん!」ダキッ
鞠莉「よ、よかったぁ〜」くたぁ
果南「あ、鞠莉、大丈夫!?」
梨子「これでいよいよ地区予選だね!」
千歌「うん!」 ダイヤ「はぁ〜とりあえずこれでひとまずはホッとしたわね」
果南「地区予選の事を考えると気は抜けないけどね」
鞠莉「でも、今は素直に喜びましょうよ♪」
千歌「ねえ、みんなでお祝いしようよ!」
8人「お祝い?」
ーーー
ーー
ー
鞠莉「と、言うわけでみんなでお祝いを兼ねて遊ぼうと言う事になったのですが」
ダイヤ「ま、次への気力をチャージする為にもこう言うのも良いわよね」
果南「じゃあ、クジを作ったから3人ずつの3チームに別れよっか」 チームA
ダイヤ「よろしくね」
花丸「あわわ……マルが足手まといになっちゃうかも……」
果南「大丈夫、大丈夫。私とダイヤがフォローするからどーんと気楽にいこう!」
チームB
梨子「はわわ……私うまくできるかなぁ」
善子「初心者だらけのチーム……もう無理じゃない?」
鞠莉「マ、マリーに任せなさい! この日の為にボウリングの動画を見て研究してきたんだから!」
チームC
千歌「曜ちゃん! ルビィちゃん! 頑張ろうね!」
曜「うん! 三年生にだって負けないんだから!」
ルビィ「がんばルビィ!」 ーーー
梨子「それっ!」
ガター
梨子「あうぅ……」
善子「あーあ」
梨子「ごめんなさい……」
鞠莉「ドンマイ梨子! ダイジョーブよ!」 ーーー
ダイヤ「はっ!」
曜「おお! お手本のようなフォーム!」
ダイヤ「よしっ!」
スペア
果南「ナイススペア!」
花丸「凄いずらー!」 ーーー
ルビィ「ふんばルビィ!」
千歌「おお! ピンが吹っ飛んだ!」
善子「見かけによらないパワープレイね……」 ーーー
鞠莉「ふっ!」
曜「鞠莉ちゃんもダイヤさんに劣らぬフォーム!」
千歌「うわっ、凄い! ストライクだ!」
梨子「鞠莉さんすごい!」
善子「ふっ……やるじゃない」
ダイヤ「ぐぬぬっ……」
鞠莉「イェーイ!」 ーーー
ーー
ー
曜「では、今回の勝負は……」
千歌「私たちのチームの優勝で決まりました!」
ルビィ「やったー!!」 ダイヤ「くうぅ……悔しいっ! あとちょっとで勝てたのに……」
果南「千歌たちはミスが少なくってコンスタントに点を取って行ってたからね」
花丸「マルがもっと頑張っていれば……」
↑2位
ダイヤ「そんな……花丸ちゃんも頑張ってたじゃない」
果南「そうそう。最後の方はスペアも取れる様になってたし」
花丸「ダイヤさんと果南ちゃんが教えてくれたおかげずら。おかげでオラもボウリング楽しかったよ。
ありがとう、ダイヤさん、果南ちゃん」 善子「くっ……やはり今日は魔力が不足していた様ね……」
梨子「ごめんなさい……鞠莉さんがいっぱい活躍してたのに私が足を引っ張っちゃって……」
鞠莉「ノンノン! 梨子もナイスファイトだったよ! 私はとっても楽しかった」
梨子「鞠莉さん……」
↑3位
ルビィ「そうだよ。梨子ちゃん達のチームが負けたのは善子ちゃんがガターばっかり出してたからだし」
善子「う、うるさいっ!」
果南「あー、それにしてもちょっとお腹空いたね?」
ダイヤ「ファミレスでも行ってお茶する?」
千歌「うん! いこういこう!」 ーーファミレスへの道中ーー
ルビィ「ふんふんふーん♪」
善子「…………!」ピ-ン!
善子「ルビィ! あんたうちっちー好きだったでしょ! 今、あっちにうちっちーが歩いていったわよ!」
ルビィ「えっ、うちっちー!?」
ダイヤ「…………!」ピ-ン!
ダイヤ「うん、風船もってあっちの方に歩いてった」
善子「見たい!?」
ルビィ「うん、見たい!」
ダイヤ「じゃあ早く追いかけないと! 見失うわよ!」 善子「ほらこっちこっち!」
ルビィ「うちっちー、うちっちー♪」
善子、ダイヤ「…………」コクッ
だーーーっ
花丸「ちょっと2人とも……」
善子「シーっ」
ダイヤ「あ、気づいた」
https://i.imgur.com/oel3BvV.jpg ルビィ「ギャーーーー!!」
花丸「ちょっとやめるずら! かわいそうずら!」
鞠莉「…………」
果南(ダイヤは本当は優しい子……ダイヤは本当は優しい子……)
https://i.imgur.com/hDwHCM2.jpg ーーファミレスーー
善子「悪かったわよルビィ」
ダイヤ「ちょっと悪ふざけが過ぎたわね」
ルビィ「うぅ〜〜〜」
善子「ほ、ほら! ルビィのパフェがきたわよ!」
ダイヤ「お姉ちゃんが奢ってあげるから好きなだけたべなさい!」 ドーーーン
ルビィ「もぐもぐ」
善子「ほらルビィ」
ダイヤ「たくさん食べなさい」
もぐもぐ
鞠莉「わ、私も……」
もぐもぐ
花丸「ちょ、ちょっとみんな……」
もぐもぐもぐもぐもぐもぐ
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