千歌「大人になったら」
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<head> <copipe> <body> コンコン、と合図があって、担当の人が顔をだした。 『本日のスペシャルゲストは高海千歌さんです！皆さん拍手でお出迎えください！』 『高海さんは地元静岡出身の方で、かつてはスクールアイドルとして全国優勝を果たした経歴をお持ちになっており…』 …… 私たちは「打ち上げ」と称して、何でもない日と同じようにお酒を酌み交わしていた。 「女将さんあざっす」 大皿の底が顔を覗かせてきたころ、上機嫌になった私は、普段は滅多にやらない「流し」を披露することにした。 there will be love there-愛のある場所- https://youtu.be/k79fQReO3uo 「…どうだった」 「良かった…ゲフン、えっとね、このぐらいの（音の）高さなら無理なくいけるんじゃないかなって」 満月が水面に反射して、ときおりユラユラ。 『プロの…ア…ドル……なれる……がない…！』 曜ちゃんがアイドル？シンガー？やった方がいいんじゃ... 『いま最も注目の……激しいパフォ………で…』 『千歌ちゃ……したの…最近……変だよ』 『ねぇ…た？……務所の高海って子…』 それからの私は、今夜のような精神の破滅と蘇生を幾度となく繰り返した。 …… フリースクールとは、簡単に言えば「学校に行けない子どものための学校のようなもの」。 「生きてて辛くないんですか」 かつて私たちとラブライブで優勝をかけて争い、その後芸能界へ入った子たちはたくさんいる。 私の大好きな穂乃果さんが、あんなに愛して未来に繋いでいこうとしたラブライブをこんな風に踏みにじられたことは本当に許せない。 とはいえ、ソレばっかだとゲップが出ちゃうので、あとは未来のセンセたる彼女にフォローしてもらうとしよう。 みんなを前に集め、私と（逃げようとしたから捕まえた）善子ちゃんを囲んでもらう。 西の空がほんのり黄昏るころ、ビルの屋上に出た私は、先客の善子ちゃんと鉢合わせした。 沈黙。 「大学にはいつ戻るの」 「千歌」 まァ、久しぶりに鳥貴族とかでも悪くないか…と余裕の笑みを浮かべてスマホを取りだした、ちょうどそのとき。 薄暗い非常階段の途中で、私はとうとう立っていられなくなり、腰を下ろした。 2度目のバイブレーションが、階段に反響した。 こんばんは よっちゃんがちゃんとした教師なあたりから胸アツ <copipe> 「善子には私がうまく言っといたから。あの子も心配はしても怒ってはなさげだったし」 果南ちゃんがキャリーバッグを引いて、改札まで一緒に歩く。 電車を降りた時点で、約束の時間までにはまだ余裕があった。 かつてのライバルたちへの弔い…この表現はダメか、もとい決意表明のために、 閃光少女 https://youtu.be/5jsdarfpsLk 歌い終えた時には、肩で息をするくらいアガっていた。 「こういうとき何て言えばいいのかな」 翌朝に再開します 乙 http://www.zenkyokyo.net/survey/577 案内されたオフィスビルは息が詰まりそうなくらいスタイリッシュで、想像力を強迫されるような空間だった。 「名刺渡しておくわね」 それらをあらかた見終わったころ、奥から一人の男性が姿を現した。 「桜内とは武蔵美で知り合いましてね。私は当時4年生で、卒業後の起業を考えていたときに彼女が入学してきたのですが、 「そしてここからが本題…千歌ちゃん、あなたをウチの新プロジェクトの主役にしようと思うの」 「え…私が…せ、世界観…？」 「ラブライブの裏に何があったのかも知ってるし、千歌ちゃんが今、スクールアイドルのために戦っていることも知ってる。 高卒の私でも、彼らの求めているのもが何なのか、だんだん察することができた。 ここにきてからずっと、ある「違和感」を感じていた。 沈黙。 午後1時、御茶ノ水まで出向き、梨子ちゃんオススメのレストラン。 「そっか。千歌ちゃんには、今の私がそんな風に見えるんだ」 「千歌ちゃん『クールジャパン』って言葉、憶えてるかな。ちょうど私たちが高校生の頃に出てきた…」 私には分からないよ、梨子ちゃん。それってそんなに大事なことなの。 「…渡辺さんと私は、よく反りが合わなかった。主に千歌ちゃん、あなたのことで」 「確かに彼女には、様々な点において優れた能力があった。認めるわ、あの子は何をやらせてもサマになる才能がある。 「…話を戻すね。千歌ちゃん、私と一緒に来て。ここならあなたは自由になれる。あなたのやりたいことが、皆の喜ぶことになるわ。 「コレを見たから？」 そこから先のことは、よく覚えていない。 ごめんね、梨子ちゃん。ごめんね。 <copipe> ーーー 沼津に帰った頃には、空が暗くなりかけていた。 アコギの入ったケースが鈍い音を立てて玄関に落ちる。構わない。 「ね、落ち着こ？いったん話しよ？そしたら千歌ちゃんの力に…」 曜ちゃんは絶対に私を見捨てたりしない。それが分かっているからこそ、なお辛い。 自暴自棄の炎は、新聞紙みたいにあっという間に燃えて、灰になった。 『分かった…あとで叱ってあげるから、それまで変なマネしちゃだめだよ』 夢やぶれ、友人まで失くして落ち延びてきた私を、家族は慰めるでもなく、突き放すでもなく、ただ黙って迎え入れた。 そうした宙ブラリのような毎日は、意外な客人たちによって終わりを告げる。 …… 後輩トリオが遊ぶ約束をしていたのは知っていたけど、善子ちゃんの提案でウチに泊まろうという話になったらしい。 「梨子ちゃん、ホントはアイドル嫌いだったのかな」 「…なんだかこうして話を聞いてると、わたくしたちとそっくり」 そうこうしているうちに時間はあっという間に過ぎて、志満姉が消灯するからもうお開きね、と声をかけたのは真夜中0時過ぎ。 イタリア留学が「自主的に延長」され続けている彼女とは、こうしてたまにSkypeで連絡を取り合っている。 『いつだったかね…曜がショゲてたの。自分が千歌っちを苦しめてるんじゃないか、って』 『曜から、梨子から、それと…千歌っちの中にある恨みとか後悔から。 次の日、私はアパートの扉の前に突っ立って、何度目かの深呼吸。 カレーの匂いも、外国のラジオもない部屋。 そうだ、私はずっと、彼女がくれる無償の愛に付け込んでいた。 「私は千歌ちゃんが思ってるような良い子じゃないんだよ」 「曜ちゃん」 <copipe> いったん休憩を挟ませてください 千歌依存症の曜ちゃんと魔性の女梨子ちゃんはよく見るけどここまでドロドロにしてくるとは ラ板廃止の直前にちかっちが回顧録スレを立てたって設定かぁ >>1 です その日、2個目のトローチが舌の上で消えた。 「果南ちゃんドレス似合うなぁ」 「…梨子のウェディングドレス、綺麗だったね」 「…じゃあ、曜たちと見てるから」 「初めまして。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが…私はかつて、梨子ちゃん、そしてそちらにいる仲間達と共に、 「梨子ちゃん、騾?逕さん、本当におめでとうございます。どうか末永くお幸せに」 大人になったら https://youtu.be/23ySlAM_9nQ 歌い終わり、私がステージを去っていくとき、誰もが唖然とし、何もできずにいた。 <copipe> <chu-syaku> おつかれ 乙 おつ >>72 Aqoursこういう泥くさい感じの似合うなあ こういう現実に立ち向かって大人になっていく系の話好きだわ ただただ読んでてつらかった 何が書きたいんだかわからんし投げっぱなし シリアス風味なAqours好き…！ 名前を忘れたけどようりこの高評価になったSSみたいに、こういう感じのは「キャラが別人すぎ」と嫌う人と ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
