第三セクター鉄道のつくばエクスプレス(首都圏新都市鉄道)は浅草駅(TX03)を23年4月に改名することが関係者への取材で分かった。
浅草駅はつくばエクスプレス線開業前は「新浅草」「元浅草」「西浅草」などの名称が候補に上がっていたが、地元住民が浅草駅にしてほしいと強い要望があったため、浅草駅として2005年8月24日に開業した。
しかし、東武線の東武浅草駅や東京メトロ銀座線、都営地下鉄浅草線の浅草駅からは約600メートル離れて乗換駅とされておらず、浅草寺や雷門や花やしきからなど浅草界隈から遠い位置にあるにもかかわらず、浅草駅を名乗るのはおかしい、不自然だという利用者からの苦情が開業当時から絶えなかった。
また外国人観光客からも「成田と成田空港の違いがわかっても僻地にある(つくばエクスプレスの浅草)駅が浅草を名乗るには違和感がある。住民のエゴでこんな駅名にするから道に迷う観光客がなかなか減らない」と強い苦情が多数寄せられていた。
浅草駅と決めた地元の商工会や町内会へも嫌がらせや苦情や抗議の電話やメールが開業から今も続いていて、現状を見かねた首都圏新都市鉄道は、やむなく来春の改名に踏み切ったという。
浅草と無関係な意味不明な投票を避けるため、一般客による投票は行わず、開業前の候補であった「新浅草」「元浅草」「西浅草」「TX浅草」の中から社内の会議で決定する。地元住民の参加も混乱の要因となるため、議論からは除外する。