エレクロトロニクスの先端技術の粋が宇宙へ―。宇宙航空研究開発機構(JAXA)のロケット・イプシロン5号機が10月1日、鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられる。JAXAが企業や研究機関などに、宇宙での実証の機会を提供する実証プログラムの一環。ソニーグループや三菱電機といった企業が参画し、部品や機器類が搭載されるほか、全国の高専が協力して取り組む実証など計9基の衛星を搭載。宇宙の過酷な環境での耐性確認などを通じて、技術開発が加速されるのに加え、宇宙利用の拡大にもつながりそうだ。

 マイコンボードやアンテナ、宇宙デブリの回収なども。東工大の実証には、半導体などを手掛けるエイブリックが紫外線カメラで協力、オーロラ観測などが計画されている。

 イプシロンは、小型人工衛星打ち上げ用の固体燃料ロケットで、基本的には使い捨て。コスト節減を図っている。