上から続きます。
樹木さんも個性派女優から日本の誇る名優に、小林稔待さんだってアウトローの悪役キャラから、いくつものドラマの主役になっていった記念すべきもの。
そして彼女がこの作品で樹木さんに出会い、女優について開眼したのかもしれない。
樹木さんは演技を教えてくれるような甘い人ではなく、折あらば若い人をへこまそうとするような人だったという話を聞きますが、
このドラマの切磋琢磨の中で彼女が女優としてのやりがいや、役に対しての入り込み方など、樹木さんを観察して学んだように思えます。
当時彼女の役に対しての思い入れの強さを示す面白いエピソードとして、こんなのがあります。
「前を歩いている彼女に、後ろから斉藤由貴さんと呼んでもボーとしていて返事は返ってこなかった。おりんちゃんと呼んだらハイと言って振り返った。
それほどまでにのめり込んでいた。」というものです。
彼女が女優に対して生きがいを見出したのはこの時かもしれない、学校時代あの特異な宗教と発達違いの気質のため、
周囲の一部から虐められていた彼女は、空想の世界に抜け出して別の人生を生きたいと思っていた。
女優という仕事こそ別の人生で生きられる、「橘りん」という別の自分になって恋をし、仕事をし、認められ、
一生を過ごす別の自分になれる、それに幸せを感じたように自分には思えるのです。
だから「はね駒」は彼女の原点、良い画質で録画記録できることは、たいへんな喜びに感じます。

つぎ「サンドの時代屋はじめました」の感想も少し書きます。
とても残念だったのは
「斉藤さんの10歳当時のエピソード取材を基に、その時代の日本人像に迫っていく。
「もう少しすると『(機動戦士)ガンダム』が始まり、そこから“機械もの(ロボットもの)”が大ヒットしていくのですが、
その前に見ていた『(勇者)ライディーン』とか『タイムボカン』とかも大好き。」