立憲民主党の蓮舫参院議員(56)は27日、党本部で記者会見し、6月20日告示、7月7日投開票の東京都知事選に無所属で立候補すると表明した。「自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセットする。予算を見直し、格差で光が当たらず困っている人たちに政策を届けたい」と決意を示した。立民、共産両党が支援する方針。3選出馬の意向を固めている小池百合子都知事(71)らとの激しい選挙戦が見込まれる。

◆「この2週間ぐらいで決断」静岡県知事選も要因
 会見には、フリーランスも含め約120人の報道陣が出席した。蓮舫氏は、小池氏による都政運営について、2016年の立候補時に公約した「介護離職ゼロ」などが達成されていないと指摘。派閥の政治資金パーティー裏金事件を引き起こした自民の政治姿勢に繰り返し言及し、「今の自民政治は看過しがたく、自民返りしている小池氏では改革はできない」と訴えた。
 蓮舫氏自身は「反自民党政治・非小池都政のオール東京」の姿勢で臨むと強調。「広範な都民の支援をいただきたい」と述べた。
 出馬は「この2週間ぐらいで決断した」と説明。静岡県知事選と東京都議補選目黒区選挙区で立民が推す候補が当選したことも背中を押したと明らかにした。

◆キャスター出身、旧民主党政権では入閣も
 選挙公約については後日改めて発表するとしつつ、「都政から変え、国政にも影響が出るような政策を実現していきたい」と、自身が得意とする行財政改革に取り組むと約束した。
 樹木伐採などを巡り反対の声が広がる明治神宮外苑の再開発事業に関しては「都民などの声をもう一度聞き、都政、都知事として判断するべきだ」と語った。
 蓮舫氏は報道キャスターを経て、04年の参院選東京選挙区で初当選し、現在4期目。旧民主党政権では行政刷新担当相、首相補佐官を歴任。旧民主党の流れをくむ民進党では代表を務めた。
 都知事選には、広島県安芸高田市の石丸伸二市長(41)らも出馬の意向を表明している。(大野暢子、山口哲人)

東京新聞
2024年5月27日 21時30分
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