先月、万博会場で溶接作業中に出た火花がガスに引火しコンクリートの床が破損した事故について、博覧会協会は、「地下のガス濃度が高まっていたのに測定が不十分なまま作業したことが原因である」と明らかにしました。

先月28日、大阪・関西万博の会場となる「夢洲」の北西側に位置する「グリーンワールド(GW)工区」のトイレで、溶接作業中に火花が可燃性のガスに引火し、コンクリートの床およそ100平方メートルが破損しました。

このエリアはもともと産業廃棄物の処理場で、地下にはメタンガスなどの可燃性ガスが溜まっています。

博覧会協会は19日、事故の詳しい原因について「床下の配管が通る地下の空間に土壌から発生したガスがとどまり、濃度が高くなっていたにも関わらず、測定せずに作業を
していたことが原因だ」と発表しました。

地上では、溶接作業の前に換気を実施し、ガス濃度が基準値未満であることを確認していましたが、床下の配管が通る空間は、ガス濃度測定の対象エリア外であると認識していたということです。

博覧会協会は、「今後、床下の配管が通る空間の自然換気を常に実施し、それでもガスの濃度が高い場合は、送風機などで地中のガスを排出するなどして、再発防止に努める」としています。

また、パビリオンが建設されるエリアは建設残土などが埋め立てられているため、ガスが発生する可能性は極めて低いということです。

博覧会協会は、事故発生後、火気を使用する作業を止めていましたが、22日から再開するとしています。

カンテレ
4/19(金) 14:39配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/88df7fc3e02ab1632e74c880fa3c8b14bcf884d2