開催中に起きていたらと思うとゾッとする。

 大阪・関西万博の会場の建設現場で起きたガス爆発のことだ。3月28日午前11時頃、此花区の夢洲で作業員が屋外イベント広場のトイレの溶接作業をしていたところ、付近にたまっていた可燃性ガスに火花が引火したとみられるという。この爆発でコンクリートの床が破損したものの、けが人はいなかった。

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 可燃性ガスは地下のメタンガスとみられるが、この万博会場地下のメタンガスをめぐっては、以前から問題視されていた。

 2023年11月29日の参院予算委員会。社民党の福島みずほ参議院議員(68)は、万博会場となっている現場の土壌改良の必要性についてこう質問。

「何で万博会場は土壌改良をやらないんですか。有害物質の上でやるんですか。今、ここ、現場でメタンガスが出ていますよね。どういう状況ですか」

■自見大臣は「万博の開催時に危険はないと考えている」と答弁していた

 これに対し、自見英子万博担当相は「御質問いただきましたメタンガスは、2014年に大阪市等が設置をいたしました大阪広域環境施設組合が会場を含めた夢洲の一部において発生を確認し、管理を行ってきたと聞いてございます」と発生を認めた上で、「大阪市が廃棄物の処理及び清掃に関する法律に関連する省令に基づき配管施設を設置し、また発生しているガスを大気放散していると聞いてございまして、万博の開催時に危険はないと考えているところでございます」などと答弁。

 さらに「メタンガスに火が付いたら爆発をします」と迫った福島氏に対し、「大気拡散」などを理由に適切に管理されているとの認識を示していたわけだが、福島氏の“予想”通りとなったわけだ。

 大阪万博のテーマは「いのち」だが、その「いのち」を守るための安全対策、危機管理が現時点では乏しいと指摘せざるを得ないだろう。

《入場者が喫煙所でタバコを吸ったらドカンとならないかコレ?》

《自見大臣、国会で危険はないと言っていたけれど、爆発事故が起きたよ》

《土壌改良するにしても、またカネがかかるんだろうな》

 SNS上では不安視する声が目立つようだ。

日刊ゲンダイ
3/30(土) 14:03配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/071640b5c508765acd17e7be635bbef3a08fcff1