野田佳彦は保守なのか 「なぜ立民にいるのですか」本人に直接聞いてみた 平井文夫 ニュース裏表 - 産経ニュース:夕刊フジ
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ニュース裏表
2024/3/30 07:00

 一昨年行われた安倍晋三元首相の国葬に、立憲民主党の執行部が欠席を決めたのに、野田佳彦元首相が「葬儀に出ないのは私の人生観からは外れる」と述べて出席したときには、何だかホッとしたことを覚えている。

 立憲の議員の中には、国葬の招待状の写真をSNSに上げて、わざわざ「私は行かない」などと宣言する人もいた。いくら、安倍氏に「悪夢の民主党政権」と呼ばれたとはいえ、死者への最低限の礼儀は守るべきだと思っていたからだ。

 野田氏が国会で行った安倍氏への追悼演説も心がこもっていてよかった。

 今回、月刊「正論」(5月号から、随時掲載)で政治家とのインタビューを連載することになり、その初回を野田氏にお願いした。

 この連載は、「各党のリーダー格の政治家に政策について、所属政党というより、むしろ自分がどう考えるかを問う」という企画だ。個人的には、今後、日本の首相を務める可能性のある「保守政治家」を対象に考えている。

 首相再登板の可能性は低いかもしれないが、実はひそかに初回は野田氏にと決めていた。野田氏が自分を「保守政治家」と思っているのかも聞いてみたかった。

 憲法改正、原発再稼働、消費税などについて考えを聞くと、今の自民党の政策と大きく変わるところはなかった。

 唯一、皇位継承では、野田氏は「女性宮家の創設」を主張しているが、一方で「旧宮家の男系男子の皇籍復帰の検討」にも触れている。自民党は女性宮家という言葉は使わないが、「女性皇族の婚姻後の皇族の身分保持」という表現は使っており、こちらも大きな差はないと思った。

 野田氏の主張は、自民党の中でも真ん中よりやや右くらいの立ち位置ではないかと思い、「自分を保守政治家だと思うか」と聞いてみた。野田氏は「民主党の頃は右の方にいたが、最近は立憲でも私より右寄りな人が増えている。立憲の中では真ん中のあたりにいる」という意外な答えが返ってきた。

 政策について話すときに何度も、「自分はこう思うが、党内にはいろいろな意見がある」と言うので、だったら立憲を離れることはないのか、と聞いてみた。

 野田氏は「追放されたら別だが、自分から離党することはない」としたうえで、「自民党との対立軸への道筋を作りたい。緊張感のある政治を実現したい。それができなければ私は死んでも死に切れません」ということだった。

 日本維新の会や国民民主党などとの連携を意識した発言だと思う。噂されているように、泉健太氏に代わって野田氏が立憲の代表になれば、他党との連携も進む可能性も出てくる。

 最後にもう一度、「あなたは保守政治家ではないのか」と聞いたら、(略)

(フジテレビ上席解説委員 平井文夫)

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