自民党派閥の裏金事件を受けた衆院政治倫理審査会(政倫審)について、岸田文雄首相は26日の衆院予算委員会で、公開での開催を求められたのに対し、「国会で判断されると考えている」とあいまいな回答に終始した。煮え切らない答弁に、ネット上には怒りの声が巻き起こった。

 28、29日開催予定の政倫審には、安倍派で事務総長を経験した松野博一前官房長官、西村康稔前経産相、高木毅前国対委員長ら5人が出席予定。5人は原則どおり非公開での開催を希望している一方、野党は公開を求めている。

 立憲民主党の野田佳彦元首相から「説明責任を果たすなら当然、完全公開すべきだ」と求められた岸田首相。「完全非公開は長い歴史の中でも過去1回しかなかったと承知をしている」と紹介した上で、「国民に向けて説明をする、これは大変重要な場であると思う」と述べた。

 一方で出席者の意志を尊重する政倫審の規定も読み上げ、公開を支持するかしないかという野田元首相の問いに、「さまざまな対応が考えられる中で、適切に国会で判断されると考えている」などと真っ正面から答えるのを避けた。

 「国民の信頼回復のために、火の玉となって自民党の先頭に立ち、取り組んでいく」と言っておきながら、まったく説明責任を果たす意欲が感じられない岸田首相の姿勢にネット上も反発。「数で押し切って非公開にするつもり」「日本で一番後ろ向きな説明責任論者だな」「党の総裁が判断すれば良いだけやろ?」「『丁寧な説明』なんてうそっぱち」「高校の学級会でも、もう少しましだよ」と非難の声があふれた。

 「国民から吸い上げた税金を後ろめたい使い方してなかったら堂々と公開で話せばそれですむこと 非公開希望とかグダグダ言うとらんと完全公開で説明せんかい」「公開したくないとの本音が透ける」「完全非公開をストレートにとらえるなら『やましいから』」「この際、証人喚問しかない」といった意見も見られた。

中日スポーツ
2/26(月) 13:37配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/5247a5d0ba31dbfa0da929fc5ab16f7567c78bac