臨時国会は、衆参本会議での所信表明演説、代表質問が終わり、いよいよ予算委員会などで閣僚と議員が1対1で対峙する質疑応答へと舞台は移った。

 10月27日の衆院予算委員会、質問者のトップバッターは自民党の萩生田光一政調会長だった。

「この国会では、所得税減税がおもなテーマになっています。萩生田氏も『なぜ給付ではなく、減税なのか』を岸田首相に問いました。自民党議員という “身内” からの質問なので、岸田首相の答弁もなめらかでしたが、本音がポロリと出たのかどうか、ちょっとした失言があり、SNSでザワついているのです」(政治担当記者)

 岸田首相は「(日本は)デフレから脱却する千載一遇のチャンスをモノにしなければならない。ここ2年間で税収は伸びてきている。国民のみなさんからいただいた所得税、住民税は2年間で3兆円の増収で、これを国民のみなさんにわかりやすく所得税、住民税(の減税)という形でお返しをする」と還付の意義を強調していた。

「その後、これまでも問題になっていた『所得税も住民税も支払っていない国民に対してどうするのか』ということについて答弁がありました。

 岸田首相は『より厳しい状況のなかで苦しんでおられる方については、スピード感を持って支援しなければならない』と給付を改めて表明しましたが、ここで失言が飛び出しました。

 首相は『より困っている方に的確に給付を与える』と言ったのです。直後に『給付を支給する』と言い直しましたが、この『上から目線』発言に、SNSではすぐに反応が起きました」(同)

 実際、Xでは、岸田首相の「与える」発言の動画が拡散し、

《そもそも自分のお金でもないのに、「与える」って上から目線で言うヤツに投票したらアカンで》

《岸田総理は税金を自分の物だと思ってるようで、給付を“与える!”と発言してます。慌てて言い直しますが、これが彼らの本音なのでしょう。》

《より困ってる方々に給付を与えるとか抜かしたらしいな増税メガネ。給付の元手はあんたの金か?》

など非難が殺到していた。

「今回のことには実は伏線があって、岸田首相は少し前に、低空飛行を続ける支持率や、『増税めがね』というあだ名が広がっていることにイライラして、周囲に『俺は減税までしてやったのに……』と愚痴をこぼしていると伝わったのです。この『してやったのに』に国民がイラっとしたのは言うまでもありません」(同)

 今回は原稿を読みながらの失言だ。国民の気持ちも見えないなら、メガネの度を調整したほうがいいのでは――?

FLASH
10/28(土) 16:00配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/cc741fefab0df5783fd31ab339843f112b3ffdae