「立憲民主党に存在意義ってあるんですか?」 崖っぷちの泉健太代表に本音を直撃した | AERA dot.
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2023/08/07/ 10:00

 いま、立憲民主党に厳しい視線が注がれている。朝日新聞が2023年7月15~16日に実施した世論調査では、政党支持率は11%。日本維新の会の17%を下回り、野党第1党の座も危ぶまれている。約1年半前に代表に就任した泉健太代表に反発する動きも出てきたなかで、今後の党運営はどうするのか。もっといえば、今の立憲民主党にはどんな存在意義はあるのか。時事YouTuberの「たかまつなな」が泉氏に直球の質問をぶつけた。


自民党との違いは?

――そもそも立憲民主党は何を理念にした政党なんでしょうか。

 党の名前にあるように立憲主義です。法律や憲法は、国民を縛るためにあるのではなく、権力者にきちんと法を守らせるため、ルールを守らせるためにある。僕らは権力者が元気な国をつくるのではなく、国民が元気な国をつくるということで、立憲主義を掲げています。あとは、政治家の2世、3世、経済界や富裕層から議員が出ている自民党に比べると、庶民の党、生活者の党です。人を大事にする、一人一人の多様性を大事にすることを基本とする政党です。

――岸田文雄首相もどちらかというとリベラル寄りですよね。岸田政権が、リベラルな政策をどんどん取り込んでいく中で、自民党政権とのはっきりした違いはどこにあるんでしょうか?

 自民党はとてもうまくて、ある意味、主義主張がない政党です。世の中の動きが変わって政権を取るような勢力が入ってくると、その勢力の政策を取ってしまう。最近では子ども政策がそうで、僕らは民主党のころから「チルドレンファースト」で、子ども手当の所得制限はなしと言ってきた。当時はそれが自民党との違いだったんですよね。でも、10年たつと、自民党が「所得制限なし」と言ってくる。すると違いは消えてしまうわけです。

 明確な違いということでは、視点が違います。働き方改革にしても経済政策にしても、自民党は基本的にトリクルダウン、上からこぼれ落ちていく政策を取っていますが、下からボトムアップで経済政策を考えているのが立憲民主党です。国家予算が100兆円ぐらいあるときに、自民党の政策は、国の予算全体の中で防衛費が5%だったものを10%にすると。僕らは子育て予算が3~4%だったものを倍にしていくと。優先順位が全然違います。

(略)

立憲民主党に存在意義はあるのか

――ちょっとおうかがいしづらいんですが、今の立憲民主党の存在意義ってどこにあると思いますか。事前に周りに意見を聞いたら、存在意義がないのではという意見がすごく多かったのです。権力を監視するなら共産党があるし、現実的な政策提言なら国民民主党、維新があるし、政権交代できるきざしもありません。

 すぐに政権交代ができないと存在意義がないということになると、全ての野党の存在意義がなくなってしまいます。僕らはできるだけ早い段階で政権交代をやっていきたいとは思っています。(権力の)監視という意味では、共産党でいいのかというと、たぶんそうじゃないと思うんですね。共産党は政権を担うことはたぶんイメージされていなくて、共産主義の観点で(政権与党を)監視をしているのに対して、僕らは自由主義、資本主義、民主主義の前提で、自民党のやっている政策を監視するので、監視のポイントが違うと思います。

 エネルギー問題も、立憲民主党は原子力発電所をゼロにしていきたいとは言っていますが、急に止めるのは現実的ではありません。まず他のエネルギーを増やさなきゃいけないし、省エネを実現していかなきゃいけないし、安定供給をしていかなきゃいけない。そういうことを着実にやりながら、将来的に原子力に依存しない国をつくりますよ、ということを示しています。

 その意味では確かに維新とも国民民主党とも共産とも違うんですけど、僕らのこの道は多くの方々に理解してもらえるし、いずれは政権を託してもらえるんじゃないかと考えています。そういう意味で、僕らには絶対、存在意義があると思っています。

足元が揺らぐ立憲民主党

(略)

※省略していますので全文はソース元を参照して下さい。