「捜査は尽くされていない」木原副長官の主張を覆す警視庁捜査一課の再捜査音声 から続く

 小誌が2週にわたって報じてきた、木原誠二官房副長官(53)の妻X子さんの元夫の“怪死”事件。今回、元夫の遺族が警察に再捜査を求める上申書を提出したことが、「 週刊文春 」の取材で分かった。

種雄さんの死には不審な点が多数

 2006年に亡くなったのは、安田種雄さん(享年28)。ナイフを頭上から喉元に刺したとみられ、死因は失血死だった。

 当時は自殺の可能性が高い不審死として処理されたが、12年後の2018年、大塚署の女性刑事がナイフの血の付き方に違和感を覚えたことをきっかけに、再捜査が始まる。真相究明への期待に胸を膨らませた遺族だったが、1年足らずで突如、捜査態勢が縮小。それ以降、遺族への警察からの連絡は途絶えたままだ。

 だが、遺体の第一発見者である種雄さんの父によれば、種雄さんの死には多くの不審な点があるという。

遺体の位置についても疑問が

「変わり果てた姿の種雄を発見したとき、右太腿から20~30センチ離れた場所に細長いナイフが置かれていました。みずからナイフを喉に突き刺すことも難しいのに、ましてや綺麗にナイフを置いてから死ぬ奴がいるのでしょうか」

 さらに、遺体の位置についても疑問があるという。

「私が部屋に入ったとき、種雄の頭は寝室に繋がるドアのあたりにありました。しかし、後に刑事さんが描いた現場の見取り図は、頭の位置が左右にズレて、倒れている位置すら変わっていたのです。私が去った後、何者かが遺体を動かしたのでしょうか」(同前)

「種雄の死の真相が知りたい」涙ながらに語る遺族

 他にも数々の疑問点があることから、種雄さんの両親と2人の姉は、警察に直接、再捜査を訴えることを決意。警視庁大塚署長に宛てて、7月17日付の上申書を提出した。そこには、遺族の切実な思いが次のように綴られている。

〈自分が死んだのなら諦めもつきます。でも、亡くなったのは大切な息子なのです。いまでも、ひょんなことから『あいつが生きていたら45歳だなあ』と考えてしまう〉

〈私たちは種雄の死の真相を知るため、捜査を続行していただきますことを、心から望んでおります〉

 涙ながらに「種雄の死の真相が知りたい」と語る遺族。種雄さんの父は近々、上申書を提出した旨を報告する記者会見を予定しているという。

 7月19日(水)12時配信の「 週刊文春 電子版 」および20日(木)発売の「週刊文春」では、上申書の内容や遺族が語る「現場に残された謎」に加え、種雄さんとX子さんの出会いや結婚生活、木原氏が番記者との懇談会を中止した経緯とその理由、警察幹部が事件について語った内容などについて、4ページにわたって詳報している。

文春オンライン
7/19(水) 16:12
https://news.yahoo.co.jp/articles/85b65f056aca75d353d32563331875099e32a3bb