入管法改正案の審議が大詰めを迎える中、先週、発覚したのが大阪入管の医師が酒に酔ったまま診察していた疑いです。野党議員が入手した内部報告書とされる文書には、当時の医師の言動が克明に記されていました。

入管で“酒酔い診察” 内部文書で詳細明らかに

大阪入管に収容されていたというコロンビア人女性は、常勤の女性医師の診察を受けたときのことを、こう証言しました。

大阪入管に収容されていたコロンビア人女性
「ドクター、ドクター。お酒飲んでいた」
(Q.なぜ医者が酒を飲んでいると分かった?)
「酒の匂いがした。一番悪い、悪い先生」

入管法改正案が議論される中で発覚した大阪入管の常勤医師による“酒酔い診察”疑惑。先週報道され、明らかになりました。
この問題について、2月下旬に報告を受けたという斎藤法務大臣。その詳細については。

斎藤健法務大臣
「訴訟になる可能性が強い案件だというふうに思っていますので、事実関係の確認には慎重の上にも慎重を期する必要があるということで、それなりに時間がかかっている」
(Q.なぜ入管庁の不祥事を隠し続けたのか?)
「どうも、ありがとうございました」

共産党の仁比議員が独自に入手した文書には、大阪入管の入国警備官が書いた内部報告書とされ、“酒酔い”疑惑の女性医師の言動が克明に記されています。
それによると、1月20日の午後3時すぎ常勤の女性医師が出勤。その様子について、「常に笑みを浮かべ極めて陽気に振る舞うなど、平時と明らかに様子が異なる状態であった」と記されています。
女性医師は、その状態で収容されていた中国人男性を診察したといいますが・・・

大阪入管の入国警備官
「まぶたが重い表情で、猫なで声で告知し、平時の様子とは相違していた」

様子がおかしかったため、アルコール検査を複数回実施すると、女性医師からアルコールを検出。数値は最大0.36ミリグラムだったといいます。車の運転中であれば免許取り消しになるレベル(呼気中アルコール濃度0.25mg/l以上)です。
検査が終わると女性医師はこう反発。

女性医師
「なんすかこれ。なんなんですか、あなた。法令に基づいてやってるんですか」

職員がアルコール検査の根拠を説明すると・・・

女性医師
「知らないもん。初めて聞きましたよ」

測定値にバラツキがあったため、再度検査をするよう職員から依頼されると、女性医師は・・・

様子がおかしかったため、アルコール検査を複数回実施すると、女性医師からアルコールを検出。数値は最大0.36ミリグラムだったといいます。車の運転中であれば免許取り消しになるレベル(呼気中アルコール濃度0.25mg/l以上)です。
検査が終わると女性医師はこう反発。

女性医師
「なんすかこれ。なんなんですか、あなた。法令に基づいてやってるんですか」

職員がアルコール検査の根拠を説明すると・・・

女性医師
「知らないもん。初めて聞きましたよ」

測定値にバラツキがあったため、再度検査をするよう職員から依頼されると、女性医師は・・・

女性医師
「任意なんでしょ。じゃあ拒否します」

入管にヒアリングをした野党議員によると、この女性医師は処分されず、診療はしていませんが、現在も勤務を続けているといいます。

共産党 仁比聡平 参院議員
「まずは、この文書の存否についてお答えいただきたい」
入管庁 担当者
「この内容が報告書として存在するものなのか、我々が持っているものかどうか。お答えは差し控えざるを得ないと考えている」

立憲民主党 石橋通宏 参院議員
「すべて行政文書でしょ。入管庁のみなさんが否定しちゃいけない。隠蔽しちゃいけない。それに大臣が加担しているとすれば、当然、大臣は問責に値する」

立憲民主党は6月6日、斎藤法務大臣に対する問責決議案を提出。6日に入管法改正案が採決される見通しだった法務委員会は取りやめとなりました。
政府・与党側は問責決議案を否決した上で、9日にも法案を成立させる構えです

TBS NEWS DIG
2023年6月7日(水) 00:51
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/529605
https://youtu.be/4ryUCl4Itpo